焔竜国の戦姫 作:悠希
私の名前は、エルメス。16歳。
この焔竜国の第3王女。
「エル王女、こんなところにいたんですか?」
この声は、私の従者の陵。一歳年上のお兄さんみたいな存在で、憧れの人。
そして、部下から信頼されてる。
「ごめんなさい!今、そこに行きます!」
私は今、城の中の庭園にいた。お花を見ていると落ち着くから。
パーティーが行われているけど、私は人見知りだから勝手に抜け出した。
私を探しに陵はここまで来てくれた。
すごく嬉しい!
「エル王女、早くして下さい。王が待っています。」
この国の王、そして私の父セレクです。母は、メル。二人はいつもニコニコしている。
やるときはやる人。
「今、行く!」
「全くエル王女は。もっと自覚をもって下さい。」
これはさすがに言い返せない。
はぁ、戻りたくないな。
変な人に絡まれるからやだな。
陵が来たからには、戻らないと。
「ねぇ陵。他の人に絡まれたら、助けて。お願い!」
「分かりました。」
「ありがとう。」
そして、私達はパーティーに戻った。
「エルメス、どこに行ってたんだ!心配したんだぞ!」
戻って来たら、父上に怒られてしまった。
「ごめんなさい。」
「あなた、あまりエルを責めないで。人見知りだから、しかたないのよ。」
母上までにも迷惑をかけてしまった。
「本当にごめんなさい。」
一生懸命謝った。その時、
「俺も、しかたないと思います。どうか、許してやって下さい。」
陵は、父上に頭をさげて言った。
私は、父上と母上、それに陵にどれだけ迷惑をかけるんだろう。
「今回は、許す。次はないからな。」
母上と陵のおかげで、許してもらえた。
ありがとうございます。
「はい。」
陵はこっちを見て、小さな囁き声で
「よかったな。何もなくて。」
私は、小さく頷いた。
陵、本当にありがとう。
そして私は、陵と二人でパーティー会場に戻った。
パーティーは何事もなく終わった。
はぁ、やっと終わった!
「陵のおかげで、絡まれなかったよ!」
「それはよかったです。エル王女の身に何かあったら、王に殺されますから。」
さすがに殺さないと思う。
あっ、でもあり得るかもしれない。
「その時は、私が言ってあげる。あなたはこの世界でたった一人の私の従者だから。」
陵は、顔を赤くした。どうしたんだろう?
陵は小さく聞こえないくらいの声で、
「ありがとうございます。」
ん?何か言った?
「なんでもありません。」
「そう。」
まっ、いいか。そろそろ部屋に戻ろう!
「エル王女、部屋まで送ります。」
「ありがとう。」
長い一日が終わったみたいな感じがする。
でも、陵がいたおかげで楽しかったな。
「エル王女、着きました。」
「また明日。お休み。」
「お休みなさい、エル王女。」