東方閉心録   作:リアス

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何か、主人公の心を閉ざしているという設定が曖昧になってると思ったので、この回ではっきりさせようと思います。




第十四話 崩れ始めた虚像

「……」

 

 

たくさんの人が行き交う人里の通りで、葉太は俯きながら歩いていた。幻想郷に来てから、自分はどこか変わった気がする。どこが変わったのかはよく分からないが、気分が悪い。そんなに大きな変化ではないと思うが……

 

 

「……何やってるんだろうな、僕」

 

 

彼は呟いた。平気でいじめを行う友人たちに、それを止められない先生に、自分の心を平気で踏みにじる家族。いじめられる側の友達と、自分のことを理解してくれている妹がいたから、今まで感情を抑えてこられたのだと思う。だが、今の僕には、誰も信じられない。妹も、友達も、もう……信じられない。でも……それでも、僕は皆と、表面だけでも優しく接してほしくて……

 

 

「……?」

 

 

何だ……?まさか僕は、後悔してるのか?何を?一体、何を……?

 

 

「何なんだよ……!」

 

 

弱弱しく、声を漏らす。彼は、幻想郷に来てから、自分の選択が本当に正しかったのか、疑問に思い始めたのだ。

 

 

「もっと……頑張ればよかったのかな……」

 

 

何を頑張ればよかったのかは分からない。多すぎて分からないのか、それとも、自分では見つけ出せないようなことなのかさえも分からない。ただ、自分が幻想郷にいるということは、自分が逃げてきたということだ。僕は……逃げてきてはいけなかったんじゃあないだろうか?

 

 

「あの……葉太さん?」

 

「え?」

 

 

声をかけられて振り返ると、そこには小鈴さんがいた。……少し、心配そうな顔をしている。

 

 

「どうしたんですか?顔色が良くないですけど……?」

 

「いや……何でもないです」

 

 

僕は嘘を吐いた。いや、今更嘘を吐くと言うのは、少しおかしい気がするが。……そうだ、僕は誰も信用してはいないんだ。これが偽りの性格だとばれても、絶対に心を開かないで、表面上だけ楽しく接していればいいんだ。……もうすでに気づいてる人たちがばらすまで、こうしていれば……

 

 

「……本当に大丈夫ですか?」

 

「大丈夫ですよ。それより、何か用ですか?」

 

「いえ、その……最近、葉太さんが来てくれないなって……」

 

「あ……ごめんなさい。色々あって……」

 

 

……そうだ。色々なことがあって、紅魔館の図書館で読んでから、大好きな読書を全然していない。……そういえば、紅魔館でのあの出来事は……いや、やめておこう。思い出したくない。何故かは分からないけど。

 

 

「そうですか……あ、そういえば昨日、霊夢さんが葉太さんを探していましたよ?」

 

「え……霊夢さんが?」

 

 

 

 

 

※※※

 

 

 

 

 

博麗神社

 

「……霊夢さん、僕に何か用ですか?」

 

「用っていうか……少し聞きたいことがあってね」

 

「聞きたいこと……?」

 

 

一体、何だろう?霊夢さんに聞かれるようなことなんて、何もないはずだけど……

 

 

「あ、その前に言っておくけど」

 

「?」

 

「魔理沙が、貴方のあだ名を思いついたって、よーくんってあだ名を。皆に伝えに行ったわ」

 

「何やってくれてるんですか、あの人は……何で急にそんなことを……」

 

 

ああ……もう手遅れだろうな。というか作者、もう三ヶ月も経ってるのに、何で今更……

 

 

……少し笑った後、霊夢さんは真面目な顔に戻って、話を続けた。

 

 

「それで質問だけど……葉太、貴方は……自分の家族や友人たちのことを、どう思っているのかしら?」

 

「どうって……」

 

 

困惑した。何故、霊夢さんがそんなことを聞くんだろう?どう思ってるって……あんな醜い『声』を出すような奴らに、いい感情なんか持ってるわけ……ん?『声』?『声』って……何だ?普通の声?それとも、何かの例え?

 

 

「…………どう思ってるって言われても……『普通の』家族と友達ですよ?」

 

「そう……」

 

 

霊夢さんはそう言うと、顔を上げて、そして……こう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、貴方の抱え込んでいるものは何なの?」

 

 

 

 

 

 

 

 




話が急展開すぎるな……


葉太は、周囲の人々が原因で心を閉ざしてしまったけど、心の奥底では、皆に嫌われたくないと思っていて、偽りの感情で、表面上は楽しく生活している……という設定です。


その割には、過去編の彼と、そこまで変わらないような気がしますけどね……
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