東方閉心録   作:リアス

19 / 20
暫く休むとは言ったけど、更新しないとは言ってない。


……書いてる場合じゃないけど、書いてしまったので、投稿しました……


第十五話 始まり

「っ――――――」

 

……どう反応したらいいか分からなかった。そんな質問をされたのは初めてだった。

 

「……何かを抱え込んでいるって……どうして霊夢さんにそんなことが分かるんですか?」

 

「勘よ」

 

「勘って……」

 

今まで、必死に隠してきたのに、それを勘で見抜くなんて……ハハッ……どうすればいいんだろう、これ……

 

「あんたが、過去に、心に傷を負うような何かがあったってことはわかってる。それで、心を閉ざしたってこともね……」

 

「……」

 

「でも、あんたにそうゆうのは似合わない。それに、そんな奴が周りにいるのも、気分が悪いしね……だから、話してくれない?あんたが、過去に何があったのかを……私のことを信用してくれるなら、だけど……」

 

 

……僕は、自分の抱え込んでるものを、全部ぶちまけてしまいたいと思った。この人は信用できる。だけど、心のどこかで、他人を信用してはいけないという気持ちが……話すな、心を開くなという言葉が、僕の欲望を押さえつけていた。

 

 

「僕は……」

 

……駄目だ、やっぱり話せない……話したく、ない……

 

 

「……あんた、神代雪奈のこと、覚えてる?」

 

「……え?雪奈って……」

 

神代雪奈といえば、僕が小学生の時の同級生だ。でも、どうして霊夢さんが彼女のことを……?

 

 

「あの子、今は幻想郷にいるのよ」

 

「……え?どうして……」

 

……彼女が、幻想郷に……?そんな、ありえない……

 

「さあ?どうやって来たのかは知らないわ。紫にも分からないみたいだし……それで、その雪奈がね、話してくれたのよ」

 

「話したって……何を?」

 

「彼女の悩みをよ……雪奈は、自分の所為で貴方が心を閉ざしてしまったと思っていたわ」

 

「え……」

 

「雪奈は、どうしても、貴方の心を開きたいと言っていたわ。元の貴方に戻ってほしいって」

 

 

……彼女が、そんなことを……

 

 

「……だから、霊夢さんは、僕にこの話を……?」

 

「いいえ、違うわ。私はただ、小さなことでクヨクヨしてるあんたに、嫌気が差しただけ」

 

「小さなことって……」

 

「……どんなに辛いことでも、誰かに話してしまえば、案外大したことじゃないわよ。前のあんたは、話す相手がいなかったんだろうけど、今は、話せる相手はいるのに、話せなかっただけじゃないの?」

 

 

……言われてみれば、僕の周りには、信用できる人が何人かいたと思う……でも、僕は、その人たちのことまで、信用できないと決め付けていた……

 

 

「……わかりました」

 

「そう……話してくれるのね?」

 

 

 

そして僕は、自分の抱え込んでいたものを全部吐いた。自分が、どんなに辛かったか、悲しかったか、憎んでいたかを……

 

全部吐いたけど、霊夢さんの言ったとおり、言ってしまえば、案外、大したことはなかった。

 

 

 

……さて、これから、どうするかな……

 

 

 

 

 

 




いい最終回だったなー……いや、最終回じゃないけど


葉太が言った信用できる人達というのは、外の世界の友人たちのことです。幻想郷で出会った人(と妖怪)たちのことではありません。だから、まだ霊夢以外には、心を開いているわけではありません。(霊夢にも完全に開いているかは怪しいです)

最終回は、三十話くらいにしようかと思っています。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。