僕と戦極姫と召喚獣   作:京勇樹

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如月グランドパーク編
如月グランドパークへ


オリエンテーリングから2日後、明久は自宅でゆっくりしていた。

 

平日なので、本来ならば登校日である。

 

だが、オリエンテーリングの時に旧校舎側の屋上が崩落したので、緊急で検査が入るので休みになったのだ。

 

明久は怪我もあったので、自宅で療養していた。

 

すると、謙信が現れて

 

「明久、如月グランドパークに行ってみませんか?」

 

と言ってきた。

 

「如月グランドパークに?」

 

明久が首を傾げると、謙信は頷いて

 

「ええ。ちょうど、チケットも手に入ったことですし」

 

と件のオリエンテーリングで入手したチケットを出した。

 

それを見て、明久は手に入れたのを思い出して、数秒間黙考すると

 

「思い立ったが吉日って言うし、行こうか」

 

と言って、立ち上がった。

 

「わかりました。では、準備しますね」

 

明久の言葉を聞いて、謙信はそう言って居間から出て行った。

 

「さてと……僕も準備するか」

 

明久はそう言うと、居間から自室へと向かった。

 

こうして、明久達の波乱含みのデートは始まった。

 

◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

 

数十分後、明久達はバスに揺られて目的地である如月グランドパークに到着した。

 

まだ正式オープン前なので、ゲートには《プレオープン中》という看板があった。

 

二人はそれを見ると、それぞれチケットを取り出して係員に見せた。

 

係員はチケットを確認すると、笑顔で二人を通した。

 

だが、明久達の姿が見えなくなると、懐から無線機を取り出して

 

「ターゲットαが来た……ウォールとポイズンに知らせろ」

 

と告げた。

 

明久達は気づいていなかったが、実はこの係員はFクラスの男子だったのだ。

 

Fクラス男子達は明久達が如月グランドパークのチケットを入手したのを知っており、近日中に来るだろうと考えて、バイトに募集して潜入したのだ。

 

しかも、そのメンバーの中にはある二人も居た……

 

そんなこともつゆ知らず、明久達はマップを眺めていた。

 

その時、明久達目掛けて二体の如月グランドパークのマスコットキャラクターが物凄い勢いで走ってきていた。

 

その二体は、背後に黒いオーラを際立たせながら、その手に凶器としか表現出来ない薙刀と鉈を持っていた。

 

そして、明久達まで残り数メートルになった直後、その二体は横合いから投げられた縄で動きを封じられて、風のように現れた颯馬が隙間から注射を刺して、動きを止めた。

 

そして、颯馬が胸元の無線機に何かを呟くと、ゴミ回収台車が来て、その二体を中に放り込み、足早に去った。

 

その直後、明久は振り向いて首を傾げた。

 

「どうしました?」

 

謙信が問い掛けると、明久は不思議そうに首を傾げながら

 

「なんか、知り合いの気配を感じた気がしたんだけど……まあ、いいか。それじゃあ、どこに行こうか」

 

とマップに視線を戻した。

 

その後、二人は謙信の願いでお化け屋敷へと向かった。

 

ちなみに、なぜ颯馬が居たのかというと、この如月グランドパークには吉井家や武田家、上杉家も出資していたのだ。

 

そして、今日はたまたま颯馬が吉井家から査察という立場で来ていたのだ。

 

だが、無線で不審な動きをするマスコットキャラクターの報告を聞いて、颯馬は先回り

 

力ずくで無力化したのである。

 

その手際の良さは、玲で手慣れたためか、逆に哀愁漂うレベルであった。

 

そして、颯馬はゴミ回収台車を押しながら中の二人をどう処分しようかと考えていたが、嫌な予感がしたので

 

「すいませんが、警備員の数を二倍に増やしてください。もしかしたら、最悪の事態が起きるかもしれません」

 

と近くに寄ってきた支配人の一人に告げた。

 

颯馬としては、外れてほしい予感である。

 

しかし、世の中はそんなには優しくは無いのである。

 

颯馬が離れて数分後、引き渡した筈の二人が着ぐるみを残して消えたという報告を聞き、颯馬は知り合いに助けを求めたのだった。

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