そして入ってしばらくすると、明久達はレストランエリアに集まった。
約束の時間になったからだ。
だから明久達は集まり、昼食を食べていた。
「この料理、凄い美味しい!」
「本当ですね」
と言ったのは、優子と颯馬である。
すると、翔子が
「……聞いた話では、世界を回って修行してきた元帝国ホテルの料理長だって」
と言った。
それを聞いた明久は、内心で
(あれ、なんか聞き覚えがあるような?)
と首を傾げた。
そんな明久を、謙信が目を細めて見ている。
そして昼食を食べ終わると、外に出て
「……この後は、どうする?」
と翔子が問い掛けた。
その問い掛けに、全員が唸っていると
「だったらさ、団体向けやってみないか?」
と雄二が言った。
全員が視線を向けると、雄二は端末を操作して
「ここだ」
と一ヶ所を指差した。
情報を見ると、そこは団体向けのアトラクションだった。
最低で、二人から。と書かれている。
「面白そうだし、行ってみようか」
明久のその一言で、決定した。
明久達が行った先のアトラクションは、最新技術の網膜投影を使ったものだった。
その内容は、特殊なヘッドセットを装着すると、何も無い広大なフィールドがバトルフィールドになると言う物だ。
プレイヤー達は力を合わせて現れる敵を撃破し、ゴールを目指すと、なっている。
明久達は武器を選択すると、フィールドに入った。
すると、最初は何も無かった広大なホールが一瞬にして廃都市に変わった。
「定番の廃都市か」
「だね」
雄二と明久がそう言った数秒後、近くの廃車の陰ながらからゾンビが現れた。
「んで、相手もまた定番だな」
信繁はそう言うと、選んだ武器。
ライフルを構えて、撃った。
信繁が撃った弾は、見事ゾンビの頭を撃ち抜き、ゾンビは消滅した。
それを皮切りに、次々とゾンビが現れる。
その数は、優に50は越えている。
明久は、左手に持った刀で真正面のビルを指し示し
「行くよ、目指すは前方のビル!」
と宣告。
それを聞いた他のメンバーは、鋭い眼光で武器を構えた。
そして、明久が
「雑魚に構わず、必要最低限を処断。突撃!」
と言って走り出した。
それを追うように、全員が動いた。
この時の明久達の動きを、見ていた開発メンバーは後に
『まさか、一撃も入れられないとは思いませんでした。しかも、最速記録まで……一層開発に尽力します』
と語る。
そしてこのアトラクションは後に、ファンタジアの目玉アトラクションとなる。
アトラクションから出ると、明久は大きく背伸びして
「いやぁ、動いたね!」
と言った。
「結構楽しかったな」
「そうですね」
「颯馬くん、ありがとうね」
「いえいえ」
そして明久達は、時計を見た。
時間は、間もなく三時になる。
「さて、この後はどうするか」
「……ホテル、泊まる?」
雄二の言葉を聞いて、翔子はそう提した。
すると明久が
「今回は、泊まり掛けは無しにしようか」
と言った。
そして続けて
「一部の人が、宿題危ないかもだし」
と言った。
すると、秀吉と康太の二人が目を逸らした。
それを見て、優子が秀吉の肩を掴み、愛子が康太の肩を掴んだ。
その光景を見て、数人が笑ってから
「んじゃ、明日は全員で宿題やるか」
「ですね」
と話し合った。
こうして、明久達はファンタジアから帰ることになった。
日常とは、儚いもの。
何時唐突に終わるのか、分からない。
明久は、そう思ったのだった。