僕と戦極姫と召喚獣   作:京勇樹

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復讐者の宴

明久と謙信は、部屋から出ると廊下を見渡した。

そして、気付いた

 

「なんか、誰かに見られてるね……」

 

「ええ、この気配は……誰か居ますね」

 

その廊下に、誰か居ることを。

そして、ゆっくりとだが進んでいた。

その時だった。

 

「疾!」

 

「殺!」

 

と両手に短刀を持った黒づくめの二人が、上から現れた。

しかし、明久と謙信は慌てず

 

「逆巻き!」

 

「斬月!」

 

と迎撃。

襲撃者達の武器を破壊し、襲撃者達を無力化した。

そして二人は、床に倒れ伏している襲撃者達を見て

 

「本性を現しましたか、松永……」

 

「僕に対する復讐か……」

 

と呟いた。

そして二人は、奥に向かった。

その奥から、二人

特に、明久に殺気が向けられていたからだ。

だから二人は、その殺気に導かれるように奥に進んだ。

そして到着したのは、あのパーティー会場だった。

ドアを開けて中に入ると、信繁、信玄、幸村の三人が囲まれていた。

 

「明久!」

 

「無事でしたか!!」

 

「行幸でした!」

 

と三人が言うと、明久達に近かった相手が振り向いて構えた。

すると、一番奥に居た松永が

 

「ふふふ……やはり、あの程度の障害は突破してきましたね……流石は、剣聖ですね」

 

と言った。

どうやら、一応は賞賛しているらしい

しかし、その声音には憎しみが隠しきれていなかった。

だから明久は

 

「松永さん……なぜ、こんなことを?」

 

と問い掛けた。

すると松永は、声を押し殺して笑って

 

「もちろん、復讐よ……貴方に殺された、私の義兄のね!」

 

と告げた。

それを聞いて、謙信が

 

「貴女の義兄とは、まさか……」

 

と問い掛けた。

すると、松永は

 

「そうよ……三年前、貴方に斬殺された高岡茂樹……彼は、私の義兄(あに)よ」

 

と答えた。

 

「我が松永家は、策謀を担ってきた家柄……故に、外敵が多い……そんな松永家を守る、武の家が幾つかある……その一つが、高岡家……」

 

松永が語り始めたが、語っていくと周りの憎しみが上がっていく。

 

「高岡茂樹は、その高岡家の次期当主にして、父違いの兄だった……」

 

それを聞いて、明久は一瞬息を飲んだ。

 

「そして我が松永家と高岡家には、共通した目的があった……両家は長い間、裏で活動した家だった……だから我らは、それぞれ武と知で頂点に立つと誓いあった……しかし、義兄は貴様に殺された!」

 

その言葉を聞いて、明久は固まった。

しかし松永は、そんな明久を無視して

 

「だから私は、義兄の無念を晴らすためにあらゆる手段を尽くした……貴様が通っていた学園の教頭を買収し、裏から操り、何回も貴様を排除しようとした……だが、あの教頭は無能だった……自分が高学歴だからと威張り散らし誰かを操るだけのね……だから、切り捨てた……役立たずは、要らない」

 

と言った。

つまり、学園での教頭の策謀

その全ては、松永が操っていたのだ。

 

「それに、あのFFF団? あいつらや島田って奴らにも、色々と手を貸したのに、全て失敗した……やはり、バカは使えないわね……」

 

それを聞いて、信繁が

 

「まさか、あいつらの武器やあの遊園地にバイトとして入っていたのは……」

 

と問い掛けた。

すると、松永は

 

「ええ、そうよ……私の手下を通してね」

 

と肯定した。

 

「だから、私は最後の手に出たわ……やはり、自分でやらないとダメね」

 

松永はそう言うと、明久を睨み

 

「さあ、剣聖……貴方の罪を償って……ここで死ね」

 

と憎しみの籠った声で告げた。

こうして、復讐の宴が幕を上げた。

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