いつものメンバーを添えて甘い話を
ズバーーーン!!!
【日髙】しっ!!!!
野球は絶好調、5月中盤だが破竹の6連勝、三振も非常にいいペースで奪っていて、今まで最高の時期だ、それもこれも
「今年絶好調ですね、何が要因なんですか?」
とヒーローインタビューの際に聞かれた。
「ええ、自分を見つめなおしただけです。あとはチームのみんなが助けてくれてるそれだけです」
嘘は言ってないが、もちろん理由はあいつだ、っていうか、あいついなかったら俺は今頃首になってたと思う
だからこそここまで来れた、そして今こうやっていけてる。今週ちょうど登板日の次にあいつの誕生日を迎えるだから
俺はあいつのところに行くつもりだ、もちろん野球に専念する。それはあいつに言われるまでもないしそうしないと生き残れない世界だ
だったが、なんといってもあいつの生まれた、記念するべき日だ、今まで折り合いがつかなかったが今回はついた、だから尚更だ
・・・・・
「宗一郎さん、頑張ってますね……」
テレビで宗一郎さんの活躍を見ない日はありません、私は病院でずっと見ていました
そうすることでつながっていられると思っていましたから
私はなぜ病院かというと話すと長いことですが………
ガチャ
「藤乃、どう調子は?」
「鮮花………今日も来てくれたのですか?」
「当然よ、大事な親友がこうしてお腹の中に命を宿してると聞いて
放っておいていられると思う」
鮮花の言った理由がすべてです。私は入院しています、本当は今すぐ入院しなくてもよろしいのですが
宗一郎さんが心配だといって聞かないため、やむに已まれず、宗一郎さんの血を分けた子供を無事にうむために、私は療養しています
「かあ、本当あいつの子供なのね、生意気にならなきゃいいけど」
「もう、鮮花ったら、そんな人じゃあありません、もっとも鮮花も宗一郎さんに対して悪い感情は抱いてないと思いますが」
「ふふ、そうね、わかってる、ところでテレビつけてたってことは」
ちょうど、宗一郎さんの活躍を取り上げているのを見ていた、もう夕方になろうとしていた、今日は土曜日、デイゲームという日です
「でも認めるの癪だけど、確かに投げてるときはかっこいいし、でもあいつバカよ。藤乃の代わりに俺を殴れとか言って守って
藤乃のこと全部受け入れて守ってくれるとか言ったら、そりゃあすきになっても仕方ないかなって、もちろんあいつには内緒よ」
「わかってますけど、宗一郎さんはそこもわかっていると思いますよ」
「どうでもいいけどさ、さんづけしなくてもいいんじゃない、もう結婚するんでしょ、あなたたち、っていうか
もうしてるようなもんでしょ、見てるこっちが恥ずかしいわよ、いつまでも会った頃みたいな感じで」
確かに……でも私は首を振った、確かに鮮花が言うのも一理あると思います。ですが
「確かにその通りなのですが、やはり一番お世話になりました、。敬意と受け取ってください、鮮花もどうしてかのいきさつはそれは聞いているでしょう」
「ええ、それはもう耳にタコができるほどね、まっしょうがないな」
「嫌じゃないんですか?」
そういうと
「藤乃もかわったねえ、わかって言ってるでしょ」
「あんまりからかうんで、少し意地悪言ってしまいました」
「こうまで変わるんだもの、妬いちゃうわよ、まっ藤乃が好きになるやつだから癪だけどしょうがないかなって、悪い奴じゃないのはよく知ってるし
そんなのだったら藤が気に入るわけもないし、でもやっぱ変わり者だね私って」
「ええ、変わり者だと思いましたけど、今ではすごく感謝しています、鮮花がいなければきっと今の私もないでしょうから」
あの力のことを知ってもすべてを受け止めた私の大事な親友
そして遠まわしに私たちを応援してくれたおせっかい焼きの親友
「ありがと、あっそろそろ帰るね、用事があるから」
「そうですか、それでは」
きっと気を使ってくれたのでしょう、鮮花はそういうひとですから
私のことすべてを知っても受け入れた数少ない一人ですから
「宗一郎さん、これからもがんばってください」
そうして私はテレビを消した、
またテレビ越しに会えるのを夢見て、それがまさか
・・・・・・
「やっと帰ってこれた………」
移動してなんとか藤のいるところに帰ってこれた。東京帰るのはいつものこと、
ただ特別なことをするからこそ急いだ、俺はその用事のために少し寄り道をした
そんな時だ
「あれ、おまえ」
「宗、めずらしいなこんなところでどうしたの?」
黒桐だ………こいつも珍しいんだが、ケーキとか……
「いや、俺はその………」
とても藤の誕生日だからとか言おうものならなんて……からかわれるか
「藤乃ちゃんの誕生日だからか、今日登板して、そしてすぐ帰るんだからそれくらいわかるよ宗」
「ったくお見通しかよ……まあここに来るのはそんな理由しかないもんな、
そういうお前は式さんにかよ?」
「それもそうなんだけど、式こっちのほうが好きだし、ついでだから」
そういうと、手にはアイスのハーゲンダッツがあった
「えっ!?式さんそういうの好きなの?」
「意外だろ、あれで結構かわいいとこあんだよ、もっとも今の話聞こえたら殴られそうだけど、まあそういうことだから
宗は宗で頑張ってやれよ、もうすぐ生まれるんだろ、いいもんだぞ子供は」
こいつはこいつでもう父親なのだ、全然そんな気がしないが、まあそれはおいておいて
「ったく勘弁してくれ、あんまり言いふらさないでくれよ、お前の妹に知られると、また何て冷やかされるか」
「それなら心配するだけ無駄だよ。いつも藤乃ちゃんのお見舞いしてるんだから」
そういえば、藤とは親友なんだよなあ、そんな気しないけど、でも面倒見がいいのは見ててわかる。まあでも知られてんのか
「今頃藤乃ちゃんのところから帰るんじゃないかな、いつも見舞いっていうお話してるみたいだし」
「へえ、まあなら藤も気分転換できてるからいいかな」
「意外だね、妬いてるのかと思った」
「高校からの親友なんだろ、それも藤が認めてる、なら信じてるよ。おっと、そんなことどうでもいいや、
あとはお見舞いの花買ってやらないと」
「じゃあね、宗、また今度」
・・・・・
俺は藤にふじの花を買ってやった。名前とかけたし、何よりこの花はすごくきれいで、いい色で
あいつにぴったりだと思ったから、そして俺はお見舞いをもって藤のいる病院に向かった
そんなこととは知らない藤乃は
「さて、寝る準備しないといけませんね、この子のためにも私はしっかりしないと」
宗一郎さんの血が入った子を無事に守るためにもそう思い寝ようとしたときだった
コンコン!
「誰でしょうか……どうぞ」
「よっ、藤、久しぶり」
「そ、宗一郎さん!?」
宗一郎さん、なんでここに?まだ試合が終わったばっかりのはずなのにどうして
「何驚いてんだ」
「いえ、だって、さっき試合終わったばかりでは?」
「だからこっちに来たんだろ」
「そうじゃなくて、どうして今!」
そういわれると宗一郎さんは
「藤の誕生日だからにきまってるだろ、好きな人の生まれた日にお祝いをする、当たり前のことだ
それが今まで日程の都合とはいえできなくてごめんな」
こういって、さらりと言ってのけるのはいつもの宗一郎さんなのですが
やっぱり
「ったく……ほんと、宗一郎さんったら………でも嬉しいです」
「まあこれ見てから言ってくれや……って藤」
「はい?」
宗一郎さんが何かを感じ取ったようなので聞いてみようかと思ったんですが
「あいつ来たろ?黒桐の妹」
「ああ、鮮花ですか?はい、その鮮花も宗一郎さんのにおいがするとか
なんかいってさっき帰りましたけど、ひょっとして」
「ああ、なんとなくわかるんだよ、と、話そらして悪かったな、見舞い品があるんだ」
そういうと宗一郎さんは何かを取り出してきた
「かけた訳じゃないんだけどな」
ふじの花でした。とっても綺麗で私にはもったいないくらいの、甘いいい匂いがして
「あとは誕生日おめでとう、月並みなんだがケーキと紅茶持ってきたから」
「まあ………ありがとうございます。宗一郎さんも一緒に」
「ああ、だけどもう一個あるんだ」
「もう一個?いったいなんですか?」
そう、ケーキ買う前に実は一個だけ、これからのことで重要だから、もちろん俺も持ってるだけど藤にも……
「知りたい?」
「もったいぶらないで早く教えてください」
そういい、俺は藤に見えるようにある本を見せた
「宗一郎さん………これ………」
「はは、ちょっと気が早かったか、柄にもねえが俺だって、毎日頑張って読んで、学習してんだぞ」
それは、生まれたときの子供に対する知識を書いた本だった。
「………私、宗一郎さんのためにも絶対がんばります」
「馬鹿、お前がなくなったら元も子もないんだぞ。それこそ怒るからな」
「はい」
「出産日……俺がオフの時だったよな」
「一応は………」
「まあ俺は張りついてでもお前のこと守るよ、なんてったって藤の子供なんだから」
「宗一郎さん、ありがとうございます、少しわがままいいですか?」
「ん?」
そういうと藤は俺を抱き寄せ
「聞こえますか?この鼓動、私の大好きな宗一郎さんの血を分けた子供です」
トクントクンとかすかに聞こえる、でもそれを言うなら
「ああ、俺の世界で一人の大好きな藤の子供だ」
「ふふ」
「なんだよ?」
またあいつが耳元で
「今こうしてると……会って、そして初めて宗一郎さんから好きだって言われたことを思い出しました
ずっとやさしくてかっこよくて、どんなに無理な戦いでも体を張って」
「そんなことあったな、恥ずかしいことしちゃったな」
私は当然首を振った。私にとっては生涯忘れることのできないことでしたから
「かっこよかったです。だから私は頑張ろうと思ってそしてここにいます」
「言いすぎだぞ」
「いいえ、そんなことありません、宗一郎さんは私のことばかりいいますが、それなら私もです」
「今でも覚えてますよ、私に告白した時のこと」
ったく、また余計なことを
「帰りのこと覚えてます。私がすべてを告白して、受け入れて私を送ろうとしてるとき」
「もういい、いわんでいい」
くすくすとでも嫌味ではなく藤独特のいやす笑いをして
「俺は投手だけど、捕手がいないとだめだ、だからバッテリーの捕手になってほしいって
嬉しかったですよ、そういわれたとき、ああ本当に幸せなんだって………あっ」
もう嬉しくてたまらなくてつい抱き寄せてキスをした。軽くではなく深く
「宗一郎さん」
「ったく思い出させんじゃねえよそんな恥ずかしいセリフ
でも、そのセリフに偽りはない絶対に俺は」
「はい」
私は幸せです。私の周り大事な人はこんなにもいる
だから、お願いします少し時間が止まってください、すこしでいいのですから
そして
「ふふ、ありがとうございます、宗一郎さん最後に聞いていいですか」
「ああ、いいぞ」
「もう前の話ですが、別に今の話を聞いてないってことじゃないですよ
私を守るためなら死ぬ覚悟があるってあれ本当だったんですか?」
「ああ、今も変わらねえよ、そんな考えなかったらここに時間つぶして、しかも
藤に色々とすると思うか」
「いいえ、宗一郎さん、このケーキおいしいですよ、」
ったくおいしいのは俺のほうだこんないい女神みたいなのに恵まれてその女神の血を分けた子供が生まれようとしてる
だからこそ守りたいしこの幸せを絶対に掴むんだ、どんなことがあっても
「ふふ、もういいですか、3人とも」
「えっ!?」
そういうと病室に来る3人の人影、それは、もう……
「くく、何が気配で分かるよ、全然わかってなかったじゃない」
「おまえなあ………おい、黒桐、おまえひょっとして全部知ってたのか!?」
「まさか、でも鮮花は全部知ってたみたいだよ、ねえ式」
「ったくめんどくせえな」
これは意外だ、みんな来てたとは………
式さんのことだから恥ずかしがって悪態着くんだろうけど
「勘違いすんな、監視で……きただけだ」
「監視するような人だったら、お腹に子供なんてできないと思うけど」
と冷やかしてやった
「うるせえ、ったくだから嫌だったんだよ俺は」
「はは、あれ、雇い主の橙子さんは?」
「まあさすがにね、ただ結婚式のときは呼ぶんだろ」
「当たり前だろ、藤が世話になったんだ当然」
と和やかな話に終始した、まあでもあいつはやっぱり違うわけで
「ったくそれにしてもさあ、もう我慢の限界っていうか言いたくてたまらなかったのよ皆の前で、藤乃はこいつのどこが良かったわけよ」
「まあ確かにね」
「それは申した通りです。私のために命をかけてでも私を守ってくれたからです
そして宗一郎さんはとても懐が深いからです」
「浅上」
「はい?」
警告のつもりだろうか、式さんが藤に話しかける
「前もって言ったことだがはっきりいう。こいつと一緒になるというんだから
もう二度と馬鹿な真似はするな。自分の命がどうなっても構わない、こいつさえ生きればなんて考えて
そのために自分を犠牲になんて絶対するなよ、それはみんな望んでいないからな」
「式さん………」
意外でした。式さんがこんなにもみんなのことを、これもあの人の影響でしょうか
もちろんそれはわかっています
「取り返しはつかない、それだけのことをした、だからそう思っていたことはありました
でも今は違います。」
それは宗一郎さんに言われたことだからこそ私は
「だからわかっています、宗一郎さんにも言われたんです
やったことを償うためにももう二度とこんなことを起こすな、バカな考えはやめろ
でもそのためにやけを起こすな、一緒にがんばっていこうって」
あの時のことをかみしめながら
鮮花に向き直り好きな理由を改めて言いました
「それからですよ鮮花。私のこと何もかも包み隠さず話したのに、嫌がるどころか
もっと好きだって言ってくれて、これで嫌いなんて言えるはずないですよ」
「ふーん、だと思った」
自然な笑顔でそう答えて見せた
「そうだ、浅上、だからこそ」
はい、だからこそ、私は今こうして幸せになったんです。一度は死んだこの身です
宗一郎様のためなら何でもできます、でもそのためにも無理をしてはいけない
それは宗一郎さんが一番悲しんでしまうこと。
「でもよかったね、藤乃、こうしてみんな来てくれて」
「はい」
こんな誕生日もうないと思ってた、幸せでみんないてくれて、それをくれた式さん、黒桐さん、鮮花、何より死んで当然の私を
護ってそして今も優しく笑ってくれる宗一郎さんのためにも、私はこれからもっともっと宗一郎さんを守るためにも死ぬわけにはいかないんです
「あっもうこんな時間、じゃあね、藤乃、いいあんた、余計なことすんじゃないわよ」
「うるせえ、さっさと帰れ!」
「藤乃もどこが良かったんだかこんな野蛮な奴、じゃあね」
騒がしい音が消え一気に二人だけの空間になり静かになった
「あまり、鮮花のこと怒らないでください、鮮花、宗一郎さんのこと気に入ってるんです」
まあそれはわかる、でも
「藤、いつも親友言ってるけど、どうして?いったい何があって、あいつと一緒になんでもするようになったんだ」
「事件以降からも付き合いはありました、でも、私のこの力を知って鮮花に迷惑がかかると思って一度はその力を見せたんです
もちろんそれで鮮花は関係を断つと思って……」
へえ、あいつにも見せたのか、ということは………
「はい、それでも変わらず、私のことずっと一緒に居てくれて、この人なら裏切らないんだろうなって思ってそれからは
なんかすべてのことが好きになっていました。ある意味宗一郎さんと似ているかもしれません」
そういい、藤乃は
「ただ、おせっかいなんですよ。こうしてアルバムまで大事に持ってきて」
ああいうところは兄譲りか……
「でもごめんなさい、無表情ばっかりで味気なくて……」
「ん?藤、これ?」
「はい?」
そういうと藤は俺に会うまでは感情なんて持たない奴とか言ってたが
「藤、犬が好きなの?なんかすごい笑顔だ」
「あ、ああ……作り笑顔ですよ。これ、恥ずかしいです」
「ったく、うそを言ったらだめだな」
「なんでですか?」
「どこまでも透き通った笑顔をしてるよ、作り笑顔じゃ出せない笑顔だ」
そこまでいうと優しくキスをして、
「今年結婚指輪買って、子供と一緒に……そして藤の大好きな子犬、それも飼って、幸せに暮らすんだ。、だからそれまでお互い頑張ろうな」
私も優しく頬に触れてキスをしました
「一緒にがんばろう藤」
「はい、もう少しだけ時間が止まってほしいです」
「ああ、少しだけ、でもこれからはずっと一緒に居るんだ、それからでも遅くないだろ」
「はい、凄くすごく楽しみです」
いろいろあってここまで来ました
今の私ははっきり言える幸せ、皆に会えてよかったって
最高の誕生日プレゼントでした