ISG~インフィニット・ストラトス・ガンダム~   作:レイブラスト

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12th Episode

第一回モンド・グロッソから一年が経過し、俺こと矢作彰人は中学校に進学していた。

やはりというかなんというか、俺と一夏はそれぞれの兄姉の影響で有名人になってしまい、周囲の一部からは「ブリュンヒルデ(オーディン)の弟ならこれくらい当然よね」とか色んな場面で言われ始めた。

そんな訳ないから。俺達にだってできないことぐらいあるから。もう何度ストレスが溜まったかわからない。

そんな俺達の気苦労を知ってか知らずか、鈴ちゃんと新しくできた友達は優しく接してくれた。もう涙が止まらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オラオラオラァァァァァ! これでどうだぁっ!?」

 

「甘いぞ弾! この程度でファイズが倒れるか!!」

 

そして現在、俺は新しくできた友達の1人である五反田弾(明るい茶髪がトレードマークだ)の家で彼とWi○版の超クラ○マックスヒー○ーズをやっていた。ちなみに、これが終わったら一夏と鈴が対戦する予定だ。

 

俺のキャラは仮面ライダーファイズ。アビリティーはスピードアップだ。対する弾は仮面ライダーカブト。アビリティーは同じくスピードアップ。戦況は二回先取で一勝一敗。そして互いのパワーゲージはマックス。……この後どんな行動を取るかは決まっていた。

 

「一気に決めてやるぜ、彰人!」

 

「そう上手く行くかな!?」

 

ほぼ同時にリモコンの十字キーを押し込む。

 

『Start Up!』

 

『Clock Up!』

 

―――画面の中で、背景が歪んだ。これはクロックアップやファイズアクセルを発動した時に起きる現象で、この状態だと普通なら他ライダーを置いてきぼりにするのだが……

 

「「オラァァァァ!!」」

 

互いに発動しているのでは、普通の戦闘と変わりなかった。ていうか、逆に燃える展開なんだが。ディケイドでも対ザビー戦でやってたし。何か感動を覚えたね。

 

そんなこんなで、ファイズとカブトのHPは減りまくっていた。ファイズアクセルもクロックアップも解除している。

 

「この勝負、俺の勝ちだ」

 

「いや……それはわからないぜ?」

 

勝ち誇る弾にパワーゲージを溜めながら言う。ゲージを見た弾は青ざめた。何せ、カブトのゲージはほぼゼロだが、ファイズの方は満タン近くなっていたからだ。

勿論これには理由がある。弾の方はライダーキャンセルとかのゲージを消費するテクニックを使って攻撃を回避していた。対して俺は普通に防御してゲージを使うようなテクニックはしなかった。弾の行動は間違っていないが、今回はソレが仇となりゲージを大きく消費してしまったんだ。

 

「時にはシンプルに行くことも大事なんだぜ、弾君?」

 

『Start Up!』

 

「ちょまっ!?」

 

言うが早いか、再びファイズアクセルを発動してカブトをボコボコにする。クロックアップできぬカブトなど、敵ではない!!

 

『Time Out!』

 

『KO!!』

 

「俺の勝ちだ、弾」

 

「くっそぉ! また負けたぁ!!」

 

悔しそうに表情を歪める弾。いつも思うんだが、詰めが甘いんだよなぁ。

 

「惜しかったわね。今回は勝てるかな?って思ったけど」

 

「俺は彰人が勝つって思ってたぞ。っとそれより、次は俺達だ。彰人、リモコン」

 

「はいよっ」

 

一夏と鈴ちゃんにリモコンを渡し、俺と弾は後ろに下がる。一夏はV3を選び、鈴はリュウガを選んだ。

 

「彰人はどっちが勝つと思う?」

 

「ん? それは……一夏だろう。全キャラ使い込んでるんだぞ、アイツ」

 

俺が言った直後、テレビから『KO!!』の言葉が聞こえた。いや早っ!? 始まってすぐに完封したのか!? さすが、前世でゲーマーだっただけはある……。

 

「お兄、ジュース持ってきたんだけど、開けてくれる?」

 

「今行く」

 

そう言って弾が部屋のドアを開けると、コップを乗せたお盆を手に持った女の子が入ってきた。彼女は五反田蘭。弾の妹だ。

 

「はい、彰人さん。鈴さんと一夏さんも」

 

「「「ありがとう」」」

 

お礼を述べてジュースを口にする。ちなみに、ここの蘭ちゃんは原作とは違って一夏に恋心は抱いてない。……これから抱くという可能性も捨てきれんが。

 

「また仮面ライダーのゲームですか? そんなに面白いんですか、それ?」

 

「まあな。蘭ちゃんも本編を一度見てみるといい。おもしろさとカッコ良さが伝わる筈だから」

 

「実際、私なんてすぐに嵌まっちゃったぐらいだし」

 

「はぁ……」

 

どこかよくわからないといった様子の蘭ちゃん。女の子はそういうのあまり見ないって聞くから、仕方ないよな。

 

「おーい、弾。今度は俺と勝負しないか?」

 

「一夏と? フッ、いいぜ。今までの俺とは違うってところを見せてやる!」

 

さっきまで俺に負けてたお前が言うのか。

兎にも角にも一夏はアマゾンを、弾はオーディンを選んだ。

 

結果どうなったかと言うと……一夏が勝った。ぶっちゃけ、アマゾンでオーディン倒せるなんて思ってませんでした。ごめんよ、アマゾン。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。俺達は道場で稽古に励んでいた。……と言っても、今は八神先生と千冬さんの試合を見ているんだけど。

 

「たあっ! せえいっ!!」

 

「やる…! はっ!!」

 

かなり凄い試合内容だ。八神先生は千冬さんとほぼ互角、いや下手をすればそれ以上の動きで立ち回っている。参考にしろって先生は言ったが……正直、凄すぎて参考にならない。

 

「凄いよな、先生。千冬姉さんと互角以上に戦うなんて」

 

「だよな。IS纏ってたとは言え、世界最強の称号を持っているのに。それとも、八神先生の方が最強なのか?」

 

「あながち間違いではなさそうなのが恐ろしいな……。後どうでもいいけど、2人共似てないか? 性格や話し方とか」

 

「……確かに」

 

博人君と頷く真由里ちゃんを見て「確かに」と思う。それと、俺は博人君が言ったこと以外にも似たところを感じた。強いて言うならそれは……大事な家族が居るってことかな?

 

スパァン!!

 

「胴有り、か。私の負けだな……」

 

「はぁ…はぁ…いえ……ただの、まぐれ……はぁ…です」

 

「それでも、はぁ……私の負けには違わないさ。はぁ…はぁ…よくやったな、千冬」

 

いつの間にか千冬さんの勝ちで試合が終わっていた。……え、嘘? まぐれとは言え勝っちゃったの? 凄すぎだろ。

 

「……俺もう、千冬さんに追いつける気がしない」

 

「「「大丈夫、俺(私)もだから」」」

 

みんなの優しさが非常に心に染みた。

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