ISG~インフィニット・ストラトス・ガンダム~ 作:レイブラスト
1st Episode
キーンコーンカーンコーン……
「やれやれ。今日の授業ももう終わりか……」
教科書をカバンにしまいながら、ため息と共に呟く。
「しょーく~ん! 一緒にか~えろ?」
「む! おい束、省吾に抱きつくな。困ってるだろう」
俺に飛びつきながら言ってくるのは篠ノ之束で彼女を窘めてるのが織斑千冬。2人共俺の幼なじみで、癖の強い性格だ。特に束が。
おっと、読者達は俺が誰かわからないか。俺は矢作省吾。13になったばかりの中学生だ。
「そんなこと言って、ちーちゃんもしょーくんにくっつきたいんでしょ?」
「なっ、そ、そんなことはない! 別に、省吾と手を繋いで帰りたいとか、思ってる訳では……!」
「千冬……盛大に自爆してることに気づいてないのか?」
「はっ!? ~~っ!」
あらら、真っ赤になっちゃった。
「もう、千冬をからかうのも大概にしなさいよね。見ててかわいそうよ」
落ち着いた雰囲気で会話に入って来るのは、束達と同じく幼なじみの由唯だ。この中では唯一の常識人だと思う。家事もこなせるし。
「それより、病院に行かなくていいの? もうすぐなんでしょ。省吾と千冬と束の弟か妹が産まれるの」
「もちろん行くさ。ウチのお袋、体の調子が良くなくてさ。栄養のあるもん持ってかないと」
「そっちも大変だな。私のところなんて、母さんどころか父さんまでもノイローゼ気味になってしまって困ってるんだ」
「織斑家も前途多難だな……」
さすがに2人目となると、人によっては鬱な気分になってくるのか? それとも、他に理由でもあるのか?
「えぇー! じゃあ、私と陰謀を考えるのは!?」
「んなものまた今度だ。第一、お前が考える陰謀なんてしょうも無いものばかりじゃんか。てか、そんな暇があったら見舞いに行けよ」
「失礼な。束さんだって、色々考えてるんだよ!」
何を言う。千冬の寝込みを襲ったり、落とし穴を作ったり、びっくり箱で脅かしたりとか子供のすることばっかやってるというのに。
結局、駄々を捏ねてる束を放置し、俺達は病院へと向かった。
「さてと。ここなら、誰も来ないよな」
病室でお袋に見舞いの品を渡した後、俺と由唯は病院の裏に来ていた。
「うん。さすがに、周りに聞かれちゃまずいもんね」
「ま、聞かれたところで痛い奴としか思われないんだろうけど。俺達が、普通の人間じゃないなんてさ」
そう……俺と由唯は普通の人間とは違い、前世の記憶がある。その記憶によれば、俺達はMZ23という都市型宇宙船に居て、とある可変型バイクに関わったが為に人生が大きく変わってしまった。しかも、由唯はともかく俺は地球に帰った後何者かに洗脳されて、数百年もの間傀儡として生かされていた。最期はエイジという(多分)由唯の子孫によって解放されてそのまま死んで気づいたらこの世界に産まれてた。
んで、そのこと言ったら由唯が泣いちまってさ。俺のことを想ってくれてるんだって、何故かわかって胸が熱くなった。今でもこうやって、MZ23に居た時の話をこっそりしているという訳さ。
「それで省吾。……本当に行くつもりなの?」
「ん? 行くって?」
「政治の世界よ。省吾、散々今の大人は嫌いだって言ってたじゃない」
「ああ、そのことか……」
この世界に産まれて(転生って言うのか?)からの目標は、政治の道へ進むことだった。前世じゃバイクに乗って暴れ回ってたから、心機一転真面目に頑張ってみよう! ということで、勉学に励んでいる。
「俺は本気だぜ。腐ってばかりの政治を、同じ土俵に立って戦って変える。そういうのも有りなんじゃないかって思ってさ」
「でも、省吾1人だと心配だわ……あ、そうだ! だったら、私が秘書になろうか?」
「え、秘書? いいよそんな。由唯には由唯の目指す道があるだろ?」
「いいじゃない。私だって好きに生きたいんだから。それとも、なったらダメ?」
「別にダメって訳じゃ……はぁ、仕方ねぇ。一緒に頑張るか?」
「うん!」
……俺って、ホント由唯達に甘いよな。そんなんだから、3人の中から誰か1人を選ぶこともできないんだろうな……はぁ、知らぬが仏って言葉があるが、いっそ知らない方が良かったかも。
ピリリリリ!
「あ、メールだ。……!? し、省吾! 大変よ!!」
「どうした!?」
「陣痛が始まって、もうすぐ産まれるって!」
「何だって! 予定日は2日後だってのに……。だが、病院から離れてなくて良かったぜ!」
俺達は急いで病院の中に戻った。分娩室の前には千冬と束達もおり、彼女達の妹も産まれるようだった。
そして数十分後。無事、3人の赤ん坊が産まれた……。
ということで、知る人ぞ知る有名アニメのキャラを登場させました。
何故彼らなのかというと深い理由はなく、単に主人公の兄(総理)且つ千冬と束の恋人ポジをオリキャラで賄おうとしていたのをそれじゃ面白くないと思って版権キャラから適当に選んだ次第です。
ですので彼らは今後そこまで目立った活躍はしません。ちょくちょく大事な場面で裏方に徹する程度です。
省吾(それ保険って言うんじゃないのか?)