ISG~インフィニット・ストラトス・ガンダム~   作:レイブラスト

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24th Episode

翌朝の8時。俺は大食堂に一夏と箒ちゃんと一緒に来ていた。

今朝のメニューは和食セットだ。名前の通り和食オンリーだが、凄くおいしい。一夏と箒ちゃんも同じメニューを頼んでいた。

 

「ん……結構美味いな、この味噌汁」

 

「ああ。この暖かさが、何とも言えない心地よさをもたらしてくれる」

 

「これぞ正しく、日本の食文化だな」

 

舌鼓を打ちながら食べて居ると、誰かが近づいてくるのを感じた。

 

「お、織斑君。隣、いいかな?」

 

同じクラスの相川さんに谷本さん、のほほん(本名、布仏本音)さんだ。この3人って一緒に居ることが多い気がする……あれ? 4人目が居る。

 

「……隣、座るよ?」

 

簪さんだ。のほほんさんに引っ張られているのを見ると、半ば強引に連れて来られたか。

 

「いいよ、座って」

 

「ああ」

 

一夏は箒ちゃんに確認をした上でOKをし、俺は適当に相槌を打った。

 

「3人とも、朝は結構食べるんだね」

 

谷本さんが俺達の食事を覗き込んで言う。そんなに多いのか、これ?

 

「ま、鍛えてますからっ。逆に聞くけど、それだけで本当にいいのか?」

 

ヒビキさんの決めポーズをしながら言い、更に彼女達の食事を見ながら問う。サラダとフルーツだけて……ご飯かパンも食べようよ。

 

「わ、私達はね……」

 

「へ、平気だよ……」

 

苦笑いかつ震え声で言われても説得力が無いんですが。

 

「それより、織斑君と矢作君ってよく見るテレビとかある?」

 

相川さんがふとそう聞いてきた。テレビか……そう聞かれたら、黙っている訳にはいかないな。

 

「あるぞ。とびっきり面白いのが」

 

「え、何々?」

 

食いついてきたところで、一夏と視線を合わせて頷く。そして―――

 

「「仮面ライダーさ!!」」

 

揃って笑顔になって言った。相川さんと谷本さんは「え?」という顔をしていた。

 

「仮面ライダーって……あの仮面ライダー?」

 

「あれって確か、子供向けじゃ……」

 

困惑する2人に、俺と一夏は「いやいや」と首を横に振りながら説明していく。

 

「確かにそうかも知れないが、高校生の視点から見ても凄い面白いぞ」

 

「カッコイイ主題歌や変身シーンに、圧巻の戦闘シーン。そして涙あり、笑いあり、感動ありの人間ドラマもまたいいんだ」

 

「論より証拠、実際見てみるといい。日曜の朝8時からやっているから」

 

「あ! 7時半からのスーパー戦隊も見ておくといいぞ。あれも面白いから」

 

「わかった……そうしてみる」

 

大体終わったところで、俺達は残りの食事を食べ終える。相川さんと谷本さんは「そんなに面白いなら、一度見てみようかな?」という話をしている。これをきっかけに、仮面ライダーの良さを知ってもらいたいものだ。

 

「相変わらずだな、一夏も彰人も」

 

「まあな。箒ちゃんはどう? あれから見てる?」

 

「ああ、もちろんだ。今のも見てるし、前のも録画もして何度も見返せるようにしてある。名シーンも覚えてるし、主題歌だって歌えるぞ」

 

「そりゃあ楽しみだ。今度語り合おうぜ」

 

久々に箒ちゃんを交えた仮面ライダーの話は、大いに弾んだ。ご飯食べ終えた後でよかったかもしれない。

 

「へ~、おりむー達は仮面ライダーが好きなのか~。良かったね、かんちゃん。趣味が合―――むぐっ!?」

 

「……本音、静かに」

 

隣でのほほんさんと簪さんが何かやっているが、気にしないでおこう。

 

「3人とも熱く語り合ってるけど、仲良いんだ?」

 

ふと、相川さんが何気なく尋ねてきた。

 

「まあね。俺達、幼なじみだし」

 

「よくライダーごっこをして遊んだっけ」

 

「ああ、懐かしいな」

 

何の気もなくそう返して、2人と一緒に思い出に浸る。あの頃の日々が思い出されるよ。

 

「えっ!? そうなんだ! いいなぁ……」

 

「男の子に混ざって遊んだこと無かったもんね、私達」

 

「何だか楽しそうだね~。かんちゃんもそう思―――むきゅっ!?」

 

「……だから静かに」

 

思いを馳せている相川さんと谷川さん。のほほんさんと簪さんは……何してるんだ? そう思った時、あの人の声が聞こえてきた。

 

「ほら、早くしないと遅刻してしまうぞ。慌てなくていいから、なるべく早く食べ終えるように。遅刻したらグラウンド3周だから気をつけるんだぞ」

 

千冬さんの言葉を聞いたみんなは、食べる速さを上げた。本当によかった、食べ終えた後で。食べ終えてるし、俺達は行くとしますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、俺達は山田先生の授業を受けていた。

 

「そもそも、ISは宇宙での作業を想定して作られています。なので操縦者の全身を特殊なエネルギーバリアーで包んでいるんです。また、生体機能も補助する役割がありISは常に操縦者の肉体を安定した状態へと保ちます。これには心拍数、脈拍、呼吸量、発汗量、脳内エンドルフィンなどがあげられ―――」

 

この人の授業は本当にわかりやすい。(基礎ができているのが前提だが)要点が纏まっており、すぐに大事なところが判断できる。

 

「先生、それって大丈夫なんですか? 何だか、体の中をいじられているみたいでちょっと怖いんですけど……」

 

1人の女子が不安そうな気持ちで聞く。確かに、ISが動いた時の独特な感覚は不安を覚える人も居るだろうな。

 

「大丈夫ですよ。そうですね、例えばみなさんはブラジャーをしていますね。あれはサポートこそすれど、それで人体に悪影響が出ると言うことはありません。もちろん、自分のあったサイズのものを選ばないと、形崩れして―――」

 

そこまで話した時、山田先生の目線が俺と一夏と思い切り合ってしまった。

 

「え、えっと、織斑君と矢作君にはわかりませんよね、この例え……あ、あはは……すいません……」

 

顔を赤らめて謝罪する山田先生に恥ずかしがって胸を隠す女子。どうしたらいいか顔を見合わせる俺と一夏。さあ、どうしよう?

 

「んんっ! 山田先生、授業の続きを」

 

「は、はい!」

 

咳払いをして山田先生を促す千冬さん。やはり貴女が神だったか!

 

「それともう1つの大事なことは、ISにも意識に似たようなものがあり、お互いの対話―――つまり操縦時間に比例して、IS側も操縦者の特性を理解しようとします」

 

つまりISに乗れば乗る程、互いをわかり合えるということか。ゲームで言えば経験値のようなもだな。

 

「それによって相互的に理解し、より性能を引き出させることになるわけです。なのでISを道具ではなく、あくまでパートナーとして認識してください」

 

パートナーか。言葉にこだわるなら、俺は相棒と呼びたいな。一緒に戦っている感じがするし。ま…競技はともかく、生きるか死ぬかの戦いなんて、本当は無い方がいいんだろうけど。

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

授業が終わり、山田先生が退出する。千冬さんも出て行こうとするが、足を止めてこちらを見た。

 

「ところで、織斑と矢作のISだが、学園で専用機を用意することになったそうだ」

 

お、ついに来たか。到着するのは当日なんだろうけど、いよいよって感じがする。

 

「せ、専用機!? 1年の、しかもこの時期に!?」

 

「つまりそれって、政府からの支援が出ているってこと……?」

 

「いいなぁ。私も専用機、欲しいなぁ」

 

羨ましそうに見つめてくる女子達に、俺と一夏が物凄い罪悪感を覚えたのは言うまでもない。

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