ISG~インフィニット・ストラトス・ガンダム~   作:レイブラスト

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vs亡国機業編
85th Episode


数日後・IS学園地下

 

千冬SIDE

 

亡国機業(ファントム・タスク)の再襲来でまた大量の報告書を書く羽目になってしまったが、ようやくそれも終わり、私は地下秘匿区画にある特殊戦闘ルームに来ていた。このルームは地上のアリーナとは違い、ホログラムで様々な環境を作り出すことができる。そこで私がやっていることは、量産型を用いた訓練ではない。それは―――

 

「どうちーちゃん? 生まれ変わった『エクシア』は?」

 

「完璧だ。私の動きについてきてくれる」

 

―――束が改修・再起動させたエクシア……否、ガンダムエクシアリペアⅡを装着してターゲットドローン相手に戦闘を行っていた。

 

「しかし凄いものだな。機体性能が上がっている以外にも、各装備を洗練して性能を向上させるとは……武器が減って不安だったが、さすがは束だ」

 

「えへへ。まあ設定資料とか読んで粗方再現して、それから自分好みの性能に引き上げただけだけどね」

 

「……その時点で凄いと思える私はまだまだ……か?」

 

相変わらずの束の天才ぶりに半ば呆れてしまうが同時に頼もしく思う。

 

「だがエクシアを復活させたとなると、いよいよ連中の規模が大きいと思い知らされるよ。お前や省吾達に大統領まで奴らを何年も追っているんだろう? なのに未だ尻尾は掴めないとは……」

 

「全くだよ。この束さんのハッキング能力を持ってしても本拠地を探せないし、手に入れた情報にも重要なのにはプロテクトが何重にもあるし……「あの、束様」ん、くーちゃん?」

 

「例の『世界最後の日』の件なんですが……先ほど判明しました」

 

「本当!? で、どんなのだった?」

 

「はい、それが……」

 

クロエは不安そうな顔で端末を束に見せる。するとみるみる内に束の表情が険しいものへと変わっていった。

 

「何て事……」

 

「束? どうした?」

 

「ちーちゃん、状況が変わった」

 

「は?」

 

「連中が世界規模の作戦を企ててるかもって前に言ったけど、私が予想していた以上のことをしでかすみたいなんだ。早く戦力を整えないと、まずいことになる……!!」

 

一体何が何なのかさっぱりだったが、猛烈に嫌な予感がするのを肌で感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彰人SIDE

 

「そろそろ寝るかな」

 

時計を見て携帯ゲームの電源を切り、ベッドに横になる。隣のベッドでは読書を終えた簪が同じく横になっていた。

 

「おやすみ、簪」

 

「……うん、おやすみ………? 彰人、変な色の髪があるよ?」

 

「え、どれ?」

 

「……ここのとこだけど……」

 

小さい明かりをつけて手鏡を見てみる。すると前髪に僅かながら金髪が混じっていた。

 

「ホントだ……何でだろ? 白髪ならまだわかるけど」

 

「……黒く染める?」

 

「んー、いいや。面倒だし。それにこの程度で染めてたら、簪と刀奈に失礼だよ」

 

言いながら俺は再び横になり、そのまま眠った。それが自分の身体に起きている異変の前兆とも知らずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

OutSIDE

 

某国の地下にある施設のサーバールームらしき場所で、プロフェッサーが通信でエスと会話をしていた。

 

「さて、みんな持ち場に着いたかな?」

 

『はい。後は指示を待つだけです。……しかし、プロフェッサーもやりますね。数日でデストロイを量産まで持っていくとは』

 

「パーツはいくらでもあるし、生産もオートメーションをフル活用したからね。それに何より、君達が得た織斑一夏と矢作彰人のデータや、他の専用機持ちのデータを電子頭脳に入力できたのが一晩で間に合って良かったよ」

 

『あの時無人機で他の面々のデータまでリアルタイムで記録していたとは、貴女には脱帽しますよ』

 

「そう褒められるとむず痒くなるね。……っとそろそろ準備しなくては。悪いけどここまでにしておこう」

 

通信を切ると、プロフェッサーは自らのISを展開。無数の空間モニターを起動すると、機体のあちこちにコードを繋げていく。

 

「『姉妹達』と『モビルドール』の配置は完了……あ、エキューデも居たんだっけ。ともかく後は宣戦布告の準備のみだ。フフ、腕が鳴るよ」

 

心底楽しそうに言うと、プロフェッサーはモニターに映る世界中の映像を見て言った。

 

「それじゃ……マスターインテリジェントシステム、起動っと」

 

今、最大の作戦が始まろうとしていた。

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