東方閻鬼録   作:狛犬太郎

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 こんにちは!狛犬太郎です!

 この「東方閻鬼録」も二十二話目となりました。

 今回はタイトル通り紅魔館へと舞台が移ります!

 では今回も見ていって頂けると嬉しいです(^^)


拉致られて紅魔館

 ここは………?

 

 とりあえずベッドに寝かされていたようだ。

 

 辺りは薄暗くよくわからない。

 

 尚樹「そうだ、なんかメイドみたいな人に眠らされて

それから……」

 

 咲夜「お目覚めになりましたか?」

 

 ガチャと扉が開く音と共に灯りを持ったメイドさんが入ってきた。

 

 尚樹「……んで、あんたのとこのお嬢様とやらは一体俺に何のようで?」

 

 咲夜「あら、驚いたりしないのね。私はあなたを攫って来たのに……。」

 

 尚樹「本当に攫って監禁でもしようっていうならこんな豪華な部屋でなく牢獄にでもぶち込むでしょう?

何よりこの部屋だったとしても、攫って来たやつの武器をそのままにしておく事ない。」

 

 そう言って尚樹は起きあがり、ベッドに立てかけられていた鬼道丸を取る。

 

 咲夜「やっぱり、前に見た通りですね。肝が据わってる。」

 

 尚樹はここで驚く。

 

 前に見た?

 

 そういえばこの人どこかで………?

 

 そういえばお嬢様ってのも………

 

 尚樹「待った、あなたのとこのお嬢様の名前は?」

 

 咲夜「……この紅魔館の主、レミリア・スカーレット嬢です。私はここのメイド長をしている、十六夜咲夜と申します。」

 

 レミリア………。

 

 尚樹「………ああ!宴会の時の!!」

 

 咲夜「ようやく思い出しましたか。そうです、あなたのとこの閻魔様が飲み比べしてた時にあなたが話しかけてきた。それがレミリアお嬢様です。」

 

 尚樹「それはすいません!大変無礼を働きました。」

 

 警戒を解き、謝罪する。

 

 咲夜「いえ、私も説明無しに連れてきたのは事実ですし、これから起こることも含めて迷惑かけるはずなのでむしろこちらが謝るべきなんです。」

 

 ……え?迷惑かける事、前提なの?

 

 尚樹「ちょ、ちょっと咲夜さん?迷惑かけるってのはどういう?」

 

 咲夜「………お嬢様がお待ちなので行きましょう。」

 

 スタスタと歩いて行ってしまう咲夜さん。

 

 尚樹「…………お答え出来ませんって事ね。」

 

 はぁ~、尚樹のため息だけが部屋に響く。

 

 

 

 映姫side…………

 

 映姫「………はぁ!?尚樹が攫われた!?」

 

 地獄ではあまりいいプレゼントを見つけられなかった映姫達は香霖堂にやって来ていた。

 

 時刻は五時三十分、幻想郷も夕暮れに包まれていた。

 

 小町「……で、新人君は誰に攫われたって?」

 

 二人に緊張が走る。

 

 まさか、夜叉の攻撃が再び………

 

 霖之助「ん?あぁ、咲夜さんだから紅魔館じゃないかな?」

 

 霖之助は特に気にした様子も無く本を読んでいる。

 

 小町はそう聞いた時安心した。

 

 小町「敵の攻撃じゃないのか、よかったですね四季様!………四季様?」

 

 そこにはわなわなと震える映姫の姿があった。

 

 映姫「あのクソ吸血鬼がっ!私の尚樹をっ!!私だけの尚樹をっ!!」

 

 小町「うわー、こりゃひどいわー。」

 

 今ならパルスィを超えるぐらいの嫉妬心があるのではないだろうか。

 

 映姫「こうしてはいられません!!早く尚樹を助けて、他の人に盗られないように自宅にロープで繋いで置かないと………。」

 

 ………もう手遅れのようだ。

 

 嫉妬心と言う駅をノンストップで通過し、ヤンデレと言う最悪の終点へと向かってしまったらしい。

 

 

 映姫「あはははは、今日の夕飯は吸血鬼の唐揚げで決まりです!」

 

 そう言うと映姫は紅魔館に向けて飛び立っていった。

 

 小町「ちょ、ちょっと四季様~!!」

 

 このままではまずいと小町も慌てて後を追いかける。

 

 香霖堂には霖之助がページをめくる音と扇風機の音と………

 

 霖之助「……で、君たちはいつ帰るの?」

 

 チルノ、大ちゃん「もう少し~!!」

 

 まだ扇風機で涼む妖精達のおしゃべりが聞こえるだけとなった。

 

 

 尚樹side………

 

 今まで歩いたことの無いような長い長い廊下を咲夜の後について歩いていく。

 

 しかし、この沈黙の時間がなかなか辛い。

 

 咲夜さん、と沈黙に耐えきれず尚樹が口を開く。

 

 咲夜さん「なんでしょう?」

 

 尚樹「なんで俺をここに連れてきたんですか?」

 

 咲夜「お嬢様に命じられたので。詳しい事はお嬢様に聞いて下さい。」

 

 淡々と答えていく咲夜さん。

 

 命じられたって事は咲夜さんも知らないって事かな?

 

 そうすると本当にレミリアさんの気まぐれで連れて来られたって事じゃないか。

 

 そうしている間にも目的の場所まで来たらしい。

 

 ここでお待ち下さい、と咲夜から止められる。

 

 咲夜「……お嬢様、鬼道さんををお連れしました。」

 

 部屋の中から「通して」と一言。

 

 どうぞ、と咲夜に進められ、部屋に入る。

 

 そこにはワイングラス片手に椅子に腰かけるレミリアがいた。

 

 尚樹「お久しぶりです、レミリアさん」

 

 レミリア「あら、覚えててくれたの?嬉しいわ。」

 

 正直、さっきまで忘れてたとは言えない。

 

 レミリア「ようこそ紅魔館へ、歓迎するわ尚樹。」

 

 はたして歓迎されてたのか?

 

 俺は拉致されてきたんだが………

 

 尚樹「まぁ、ありがとうございます。……で、俺をここに連れてきた用件とはなんでしょうか?」

 

 レミリア「そうね、単刀直入に言えば尚樹、あなたここで働いて貰いたいの。」

 

 うーん、それはちょっとな……

 

 尚樹「レミリアさん、申し訳ないのですが出来ません。俺は是非曲直庁で働いてますので……。」

 

 レミリア「あぁ、ずっとじゃなくていいの。理由を言うと今まで私は咲夜に休みをあげたことが無かったの。

だからそうねぇ、三日でいいからここで咲夜の代わりをしてくれないかしら?」

 

 休み無し!?とんだブラック企業だな。

 

 というかその咲夜さんも驚いた表情をしている。

 

 三日か………、俺も休みは一週間あるし、やってもいいかな?咲夜さんも休み無しじゃ可哀想だし。

 

 尚樹「まぁ、そういう事なら分かりました。ただ、

映姫様に確認しなきゃいけないので一回家に………」

 

 レミリア「その必要は無いわ。」

 

 きっぱりと断言される。

 

 尚樹「え?どうしてです?」

 レミリア「もう来るから。」

 

 何を言って………と考える間もなく後ろの扉が吹き飛んだ。

 

 映姫「さぁて、尚樹を誑かす吸血鬼はここですね。」

 

 尚樹「映姫様!?」

 

 映姫「あら、大丈夫ですよ尚樹。すぐに助けてあげますから。さぁ帰って夕飯の吸血鬼の唐揚げを一緒に食べないましょう。」

 

 …………なんだかすごい勘違いをしているようだし、さらにとんでもなく映姫様がヤバい気がするんだけど!

 

 あんなに恐ろしい笑顔は初めて見た。

 

 尚樹「ちょ、ちょっと映姫様!?なんか勘違いしてますよ!!」

 

 映姫「勘違い?いいえ、尚樹あなたはこの吸血鬼に惑わされてるだけなんですよ。尚樹にこんなことさせるなんて悪い吸血鬼ですね。ちゃんと裁判して地獄に送ってあげないと……。」

 

 あぁ、ダメだこりゃ。

 

 やりたくは無いけどやるしかない!

 

 尚樹「映姫様、待って下さい!本当に勘違いなんです!別に惑わされてる訳ではありません!!」

 

 必死に訴える。

 

 映姫「…………仕方ありませんね、惑わされてるとは言えこれ以上邪魔をするなら眠って貰いましょう。

うふふ、目覚めた時にはいつも通りですから。」

 

 咲夜「お嬢様、少し避難されては?」

 

 レミリア「大丈夫よ、これは尚樹の実力を図る試験のようなものだし、いざとなれば私が返り討ちにするわ。」

 

 映姫「じゃあ尚樹、行きますよ!」

 

 戦闘開始の合図と共に尚樹も鬼道丸を抜刀し、妖力を全身に送る。

 

 映姫も大量の弾幕をばらまく。

 

 何とか弾幕を回避していくが量が量なので動きが鈍る

 

 どうする!?相手が映姫様じゃ迂闊に攻撃出来ないし、隙もない。

 

 映姫「さぁ尚樹、そこで少し寝てて下さい!」

 

 さらに弾幕の量が増える。

 

 正直絶対に何発かは避けても当たるだろう。

 

 ………そういえばこれ(弾幕)って斬れるのか?

 

 やった事がないからわからないが何もしないで食らうよりはやってみた方が良いだろう。

 

 尚樹は弾幕を回避しつつ、致命弾だけを鬼道丸で斬る

 

 すると、弾幕を斬る事が出来た。

 

 よし、これなら!

 

 尚樹は大胆にも真正面から映姫に攻撃を仕掛ける。

 

 映姫「普通の弾幕が斬られるならスペルカードを使うまでです!審符《ラストジャッジメント》!!

 

 それなら俺もカウンターだ!

 

 尚樹「抗符《スペルインターセプト》!!」

 

 途端に映姫の弾幕が消滅する。

 

 映姫「え?スペルカードが!?」

 

 驚きを隠せない映姫

 

 ここだっ!!

 

 一気に攻める尚樹。

 

 苦し紛れに映姫は弾幕を放つが鬼道丸で斬られていく

 

 尚樹「これで、終わりです!」

 

 映姫を捕まえる。

 

 しかしあまりにも抵抗が無く、尚樹は心配になり映姫を見る。

 

 尚樹「映姫様?」

 

 映姫は泣いていた。

 

 映姫「やっぱり、尚樹は私の事が、嫌いだったんですね?私が説教ばかりするから、嫌気がさしたのでしょう。」

 

 はぁ~、全く…………

 

 尚樹「映姫様、ちょっと失礼します!」

 

 映姫「え?………痛っ!!」

 

 尚樹は映姫に軽くデコピンする。

 

 尚樹「そんなことだと思いましたよ。俺は映姫様を守るって言ったでしょう!説教されるぐらいで嫌いになる訳が無いでしょうが!!」

 

 映姫「あ……。」

 

 尚樹「ここに来たのも、メイド長の咲夜さんが今まで休みをもらったことが無いから三日でいいから変わってくれとレミリアさんからお願いされただけなんですよ。まぁ、連れて来る方法はかなり斬新なものでしたが………。」

 

 映姫「そう………なんですか?」

 

 レミリア「えぇ、本当よ。私が尚樹に頼んだ。納得してくれた?まぁ納得しなくてももう拒否権も無いけどね。」

 

 映姫「それはどういう事ですか!」

 

 レミリア「この部屋、今の戦闘でボロボロ、扉も壊された。どうしましょうねこれ?」

 

 映姫「あ……………」

 

 見渡すとまるで最前線の戦場のような有様であった。

 

 レミリア「三日よ三日。その間尚樹を貸してくれるだけでいいのよ。」

 

 うぅ、と自分の失態を悔やむように唸る映姫だが

真面目な彼女だから、そこに葛藤があるのだろう。

 

 映姫「分かりました。しかし、条件があります!」

 

 レミリア「条件?何かしら?」

 

 映姫「私もここで三日間働きます!それでいいなら尚樹を貸しましょう。」

 

 貸すって俺は道具か何かかよ………。

 

 レミリア「それが条件?むしろそっちがそれでいいの?」

 

 映姫「はい、まぁ私に非があるのに尚樹だけを働かせる訳にはいきませんから。」

 

 これ以上尚樹に悪い虫が付くのはごめんですからと小声で呟く。

 

 真面目だねぇ。でも後の方なんて言ってたんだ?

 

 レミリア「わかったわ。じゃあこれから三日間しっかり働いて貰うからよろしくね。」

 

 こうして、俺たちの紅魔館でのバイトが始まった。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 小町「やっと追いついた~………あれ?」

 狛犬太郎「次回もよろしくです!」

 小町「ちょいちょい!あたいは!?」

 狛犬太郎「え?また今度で。」

 小町「そりゃないわー」

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