東方閻鬼録   作:狛犬太郎

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 こんにちは!狛犬太郎です!

 今回で二十八話目となります!

 そしてこの「東方閻鬼録」UAが4000を超えました!

 読者の方々大変ありがとうございました!

 それでは今回も見ていって頂ければ嬉しいです(^^)

 


家族

 ……………う~ん、あれ?俺はなんで寝てたんだっけ?

 

 なんかすごい事が起きた気がしたんだが…………。

 

 そういえばなんか頭の辺りが柔らかい気が………。

 

 ん?柔らかい?

 

 …………まさかっ!

 

 尚樹「うわあっ!!」

 

 鈴仙「きゃっ!」

 

 突然起き上がった尚樹は状況を把握しようと辺りを見回す。

 

 どうやら鈴仙が膝枕をしてくれたらしい。

 

 尚樹「ふぅ、そんなことなかったか………」

 

 正直、これでもドキドキなシチュエーションだが……。

 

 鈴仙「な、尚樹さん?大丈夫ですか?」

 

 尚樹「鈴仙!?あ………あの、さっきは悪かった!」

 

 鈴仙を見つけるや否や頭を下げる尚樹。

 

 鈴仙「いや!謝らない下さい!あれは尚樹さんのせいではないです!悪いのは……家のバカウサギですから。」

 

 鈴仙もその辺は理解してくれるようだ。

 

 もし、これが家の閻魔様だったら問答無用で処刑だろう。

 

 尚樹「ところで、俺はどれぐらい気を失ってた?」

 

 鈴仙「そんなに時間も立ってないのでだいたい十分位です。」

 

 現在ふたりはまだ穴の中だ。

 

 この穴予想以上に深い。

 

 尚樹「不味いなぁ、早いとこ帰らないとみんなに心配かけるな。」

 

 鈴仙「ごめんなさい、家のバカがご迷惑を…………」

 

 尚樹「あはは、大丈夫だよ。」

 

 この感じだと鈴仙はこんなことを度々されているんだろうな……。

 

 そんなこと思いながら尚樹は苦笑いする。

 

 尚樹「……にしても、よくこんな深い穴を掘ったな。」

 

 鈴仙「あの子仕事もまともにしないのにこういう事にはご丁寧にやってくれるんですよ。」

 

 苦労性だなぁ………。

 

 尚樹「とりあえず助けを呼ぼう。自力で抜け出すには難しそうだ。」

 

 フランが起きてくれるといいんだけどなぁ………。

 

 

 

 

 

 

 映姫「えぇ!?尚樹まだ帰ってないのですか!?」

 

 咲夜「はい、一応地図も渡したんですけどねぇ………」

 

 そういうが咲夜はあまり心配した様子は無い。

 

 映姫「というかどこまで買い物行かせたんですか?」

 

 咲夜「永遠亭です。」

 

 その言葉を聞いて唖然とする。

 

 永遠亭はとてもじゃないが始めて行った人が到達出来るところでは無い。

 

 咲夜「大丈夫ですよ、私も始めて行った時は少し迷いましたがなんだかんだで辿り着きましたから。」

 

 映姫「最終的に空を飛んで上から見つけたのでしょう?」

 

 咲夜「四季様、それは言わないで下さいな。」

 

 図星を突かれたのだろう、咲夜は苦笑いする。

 

 魔理沙「おーい!もうこっちは準備万端だぜ-!」

 

 霊夢「全く、主役が来ないと始められないじゃない!」

 

 白黒魔法使いと紅白巫女がまだかまだかと急かしてくる。

 

 映姫「……仕方在りませんね、私と小町で探して来ましょうか。」

 

 小町「えっ!あたいもですか!?」

 

 酒を飲もうと待機していた小町は驚きの声を上げる。

 

 映姫「当たり前じゃないですか!むしろ私が言うより前に進んで着いてくるべきでしょう?」

 

 小町「大丈夫ですよ四季様~、新人君ならもうすぐ来ますよ~」

 

 映姫「………小町、あなた、私と一緒に尚樹を探しに行くのとあなたの休みを取り消してこれから仕事に行くのどっちがいい?」

 

 小町「喜んでお供します四季様!!」

 

 

 

 

 

 

 尚樹「おーいフラーン!起きてるなら返事をしてくれー!!」

 

 鈴仙「フランちゃーんお願い起きて-!」

 

 しかしフランからの返事は無かった。

 

 鈴仙「はぁ、ダメですね。おそらくこれだけ呼んでも駄目なら姫様も寝てらっしゃるのかな。」

 

 尚樹「姫様?」

 

 鈴仙「あぁ、この永遠亭には蓬莱山輝夜様と言う方もいるんですが多分お休みになってるんでしょうね。姫様は結構寝起きが悪いので。」

 

 尚樹「ちょっと希望があったけどそれじゃあしかたないな。こうなったら永琳さんの帰りを待つしかないかな。」

 

 よっこらしょと尚樹は地面に腰を降ろす。

 

 鈴仙も尚樹の隣に座る。

 

 尚樹「なんか話そうか。」

 

 鈴仙「そうですね~じゃあ尚樹さんの外の世界での生活を聞きたいですね~。」

 

 尚樹「そんなに面白い話でもないけどそれでもいいなら。」

 

 学校で一日限定五個しか販売しないDX焼きそばパンを食べたくて友人と組んで授業を抜け出して買いに行こうとしてそれを阻止しようとする教師から逃げ回る話

 

 川に釣りに行き大物がかかって尚樹を含む友人三人で釣り上げようとしたが逆に川に引き込まれた時の話

 

 そして剣術で師範と模擬試合をしてボコボコにされた話。

 

 くだらないけど尚樹にとって大事な思い出だ。

 

 鈴仙「あはは!そのお友達面白い人ですね!」

 

 尚樹「まぁ自分が逃げ切るために俺を犠牲にしようとするんだからたまったもんじゃなかったけどな。」

 

 鈴仙「そういえば尚樹さんの師範は外の世界で心配してるんじゃないんですか?尚樹さん急に居なくなったんですから。」

 

 ………そのことか。

 

 尚樹「………あぁ、それなんだけど師範は殺されたんだ………。」

 

 鈴仙「え?」

 

 尚樹「俺がこの幻想郷に来たのもその元凶を倒すためと言った方がいいかな。」

 

 鈴仙「ごめんなさい!嫌な事を思い出させてしまって。」

 

 鈴仙は慌てて謝る。

 

 尚樹「いや、大丈夫だよ。もう過ぎた事だし、いつまでも悲しんでる訳にもいかない。」

 

 鈴仙「………尚樹さんは強いですね。」

 

 そんなことない。

 

 尚樹「いや、俺は弱いよ。実際に今まで誰かに支えられてたからやってこれたんだ。俺一人の強さじゃない。」

 

 鈴仙「尚樹さん、私の話を聞いて貰ってもいいですか?」

 

 尚樹「もちろん。」

 

 鈴仙はぽつぽつと話し出した。

 

 鈴仙「私は、元々月の兎なんです。訳あって私はこの幻想郷に逃げてきました。」

 

 尚樹「へぇ、月から。」

 

 鈴仙「そしてこの永遠亭にいるお師匠様と姫様に匿ってもらいました。二人も元々月の人間で追われる身なのです。当然逃げだした私も追われる身です。でも私を匿ってくれ、優曇華という名前もつけてもらいました。」

 

 鈴仙は続けて言う。

 

 鈴仙「でもそんなことしたら、自分達の居場所がばれるかも知れない。私は厄介者のはずなんです。」

 

 鈴仙「私は二人に迷惑かけたくない。だから私は月に帰った方がいいんですかね?」

 

 辺りは静寂につつまれた。

 

 鈴仙「………ごめんなさい、いきなりこんなことを話されても訳分からないですよね?忘れて下さい。」

 

 尚樹「……優曇華。」

 

 鈴仙「はい?」

 

 尚樹「優曇華、これは二人から貰った名前って言ったよな?」

 

 鈴仙「え、言いましたが?」

 

 尚樹はなんとなくだが思った事を伝える。

 

 尚樹「多分だけどさ、名前を付けてくれたって事は家族と認めてくれたって事じゃないか?じゃなきゃそんなことしないだろ?」 

 

 鈴仙「あ………。」

 

 私が月から逃げてきて匿ってくれた数日後

 

 永琳『鈴仙、私達からあなたにプレゼントよ。あなたに名前をあげる。これからあなたは鈴仙・優曇華鈴・イナバよ。』

 

 そう言ってくれていたらしい。

 

 その時の私はショックでその意味を考えていなかった。

 

 ……でも今言われて気が付いた。

 

 尚樹「ついでに言っておくけど、鈴仙が月に帰るって言っても永琳さんはおそらく鈴仙の事を止めると思うぞ。考えてみろよ。危険な場所に行くと分かっているのに行かせる家族がどこにいる?そうでしょ永琳さん?」

 

 永琳「まぁそういう事よ。」

 

 その言葉とともにロープが降ろされてきた。

 

 鈴仙「お、お師匠様!?いつからそこに!!」

 

 永琳「結構前から、というか優曇華あんたそんなこと悩んでたの?」

 

 鈴仙「お師匠様、私は迷惑かけてますか?」

 

 登ってくる鈴仙を助け起こしながら永琳は言う。

 

 永琳「家族なら迷惑かけて当たり前じゃない?」

 

 鈴仙「お、お師匠、様、私……うわあぁぁん!」

 

 永琳「何泣いてんのよ、全く………。」

 

 そういう永琳さんも少し涙ぐんでた。

 

 フラン「ふあぁ~よく寝た~………あれ?お兄様?これはどういう状況?」

 

 尚樹「まぁ気にすんな。」

 

 輝夜「ふぁ~今日は随分騒がしいわね~……あら?あなたは?」

 

 尚樹「輝夜さんですか?俺は鬼道尚樹です。こっちはフラン」

 

 輝夜「私はご存知の通り蓬莱山輝夜、よろしくね!」

 

 鈴仙の説明がなかったらご存知ではなかったがな。

 

 永琳「あ、姫様。これから私達は少し出かけて来ますから留守番お願いしますね。」

 

 輝夜「えー!ひどいわ永琳!!」

 

 永琳「大丈夫ですよ姫様、てゐもいますし、何だったら今日は私が帰ってくるまで何しててもいいですよ。」

 

 輝夜「本当っ!?それならゲームし放題………分かったわ!十二時位までゆっくりしててね。」

 

 鈴仙「お師匠様?私も行っていいんですか?」

 

 永琳「あんたあの子の事気になるんでしょ?なら少し位手助けするさ。」

 

 鈴仙「な、なななんのことですかっ!?」

 

 顔を真っ赤にして慌てる鈴仙

 

 永琳「あら、鎌かけたら当たっちゃたわ。まあ最近あの子の事が載ってる新聞ばかり見てたしね。」

 

 今まで一目惚れなんて信じなかった。

 

 けど尚樹さんが載ってる新聞を見て驚いた。

 

 会ったこともないのにこんなに惹かれるとはおもわなかった。

 

 だから今日始めて会ったときは内心動揺していた。

 

 永琳「優曇華、この際だから言っておくけどああいうタイプは相当大変よ?ああいうのにはね……」

 

 映姫「尚樹ーー!いつまで寄り道してるんですか!」

 

 尚樹「あ、映姫様、ぐぼぁ!?」

 

 突然の跳びげりに吹っ飛ぶ尚樹。

 

 そしてその流れで説教する閻魔様。

 

 小町「あんた以外にも気になってる奴が何人かいるんだよ。それでも勝負したいなら私は手を貸すけど?」

 

 鈴仙「…………また迷惑かけますけどいいですか?」

 

 

 

 

 飛んで紅魔館前

 

 映姫「全く、何したらこんなに遅くなるんですか!」

 

 尚樹「わざとじゃないんですって!」

 

 映姫「まぁ私は許しますが皆さんは許してくれますかね?」

 

 皆さん?そういえば随分と館が明るい気が?

 

 そんなことを考えながら門をくぐる。

 

 魔理沙「お!やっと主役が登場か!遅いぜ尚樹!」

 

 霊夢「全く魔理沙の言う通りよ!こちとら準備まで手伝わされた挙げ句こんなに待たされるとは思わなかったわよ!」

 

 尚樹「あれ?俺、あぁ、なるほど。それはホントに悪かった!」

 

 レミリア「さて、相当遅くなったけど主役が来たようだし、始めましょうか。」

 

 「「「尚樹、誕生日おめでとう!!」」」

 

 そうだったな、今日俺の誕生日か………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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