東方閻鬼録   作:狛犬太郎

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 こんにちは!狛犬太郎です!

 投稿が少し遅れてしまい申し訳ありませんでした
 m(_ _)m

 今回で三十一話目となりました。

 皆さん夏風邪には気を付けましょうね(*・ω・)ノ

 では今回も見て行って頂けると嬉しいです(^^)

 


終わりの始まり
代理閻魔鬼道尚樹!?


 ある日の朝…………

 

 映姫「…………ん、朝ですか………」

 

 映姫は鳥のさえずる声とともに目が覚めた。

 

 最近は尚樹の誕生日や閻魔としての仕事やらでとても忙しかった。

 

 しょぼしょぼした目を擦りながら体を起こす。

 

 なんだか気怠さを感じるが後でリポビ◯ンDを飲めば治るだろう。

 

 尚樹「映姫様~、ご飯出来てますよ~!」

 

 映姫「……今行きます。」

 

 返事を返し立ち上がる…………?

 

 全身が重たい、そんなに疲れてるのか………。

 

 とりあえず着替えないと………ドサッ

 

 ………あれ?何で私はまた天井を見ているのかしら。

 

 というか気持ち悪い、手足に力が入らない………。

 

 でも仕事に行かないと………。

 

 

 

 

 尚樹「……………で、無理矢理にでも仕事に行こうと着替えようとしたらふらついて倒れたと。」

 

 現在映姫は布団の上に寝かされている。

 

 映姫「……でも行かないと裁きを待つ死者達が………。」

 

 尚樹「はいはい、その気持ちは分かりますけど周りにも風邪が移るので大人しく寝てて下さい。」

 

 起き上がろうとする映姫を無理矢理寝かせる。

 

 映姫「………ですが!」

 

 尚樹「でももへったくれもないでしょう?風邪が是非曲直庁で蔓延したらどうするんです?全職場の仕事がストップですよ!」

 

 あ~、風邪薬あったかな~?と慌ただしく尚樹が動き出す。

 

 正直な話し、風邪を蔓延させるのは不味い。

 

 しかし、それ以上に不味い事態が起きているのだ。

 

 映姫「な、尚樹………。」

 

 呼び声も虚しく、気を失ってしまった。

 

 この重要なこと聞けなかった尚樹は後で驚愕する事になった。

 

 

 風邪で倒れた映姫は運良く偶々休みだった小町に看病を頼み、尚樹は是非曲直庁へと向かった。

 

 映姫が倒れた以上閻魔は出来ない。

 

 仕方が無いので迷惑承知でもう一人の閻魔、大王様に代わってもらうようにお願いしようと思っていた。

 

 とりあえず受付まで行って、そこで大王様に連絡をとってもらおう。

 

 尚樹「あの~、すいませーん。」

 

 すると奥の方から受付の方らしき人が駆け寄ってきた。

 

 受付「はいはい、なんでしょうか?」

 

 見た感じ、人の良さそうな死神のおばさんだ。

 

 尚樹「あ、すいません。四季映姫の使いの者なのですが急用で大王様に連絡を取りたいのですがお願い出来ますか?」

 

 受付「あら、四季様の……。今日は四季様どうかしたんですか?」

 

 心配そうにおばさんは話し掛けてくる。

 

 尚樹「いやー、映姫様今日三十八度を超える熱を出してしまったのですよ………。」

 

 受付「あらやだ!大変ねぇ~。え~と大王様ね!ちょっと待ってて!」

 

 おばさんはそう言うと受話器を尚樹に渡し、電話のダイアルを回してくれた。

 

 プルルル………プルルル………

 

 そしてしばらくすると受話器を取る音が聞こえた。

 

 尚樹「あ、もしもし、大王様ですか?」

 

 しかし、大王は一向に返事を返さない。

 

 時折、鼻をすする音が聞こえる。

 

 尚樹「あれ?大王様?大王様ー!?」

 

 大王「………すまん鬼道君、聞こえているよ。ただ頭に響くから叫ばないでくれ………。」

 

 ひどく弱々しい声で返事をしてくれた。

 

 尚樹「あ、すいません大王様。ってどうかしたんですか?二日酔いですか?」

 

 鼻をすする音と共に答える大王

 

 大王「二日酔いならよかったんだけどね………。ズル

嫌なことに最近流行りの地獄型インフルエンザにかかっちゃってさ………ジュル鼻水と熱と頭痛が酷くてね……。」

 

 ………マジかよ。

 

 尚樹「…………大王様もですか。」

 

 大王「ズルズル……待って鬼道君、も、って事はまさか………。」

 

 あぁ、こりゃ参ったな~。

 

 尚樹「はい、映姫様も今日三十八度を超える熱を出しちゃって………。」

 

 大王「………不味い、不味いぞ鬼道君。ジュビ」

 

 尚樹「本当に不味いですよ大王様。閻魔二人が二人とも病欠なんて。」

 

 仕方ないな~、本当に申し訳ないないけどここはまた鬼灯様に頼んでやってもらうしか………。

 

 大王「不味いのは閻魔二人がいない事だけじゃない。今は鬼灯君もいないんだよ!」

 

 え?えええぇぇぇっーーー!!!

 

 尚樹「本当ですか大王様!?」

 

 大王「ああ、なんでもオーストラリア旅行が当たったとか言って昨日から丸々一週間休みをとったんだよ。全く上司が今こんなに辛い目にあっているというのに旅行かい!ズビビ」

 

 まぁ旅行の件は置いといて、

 

 尚樹「大王様、じゃあどうすればいいです?閻魔二人が病欠、有能補佐官も休暇中。何日か裁きの日を先送りしますか?」

 

 大王「いや、それはできん。そんな何日も裁きを先送りしてたら後々大変な事になる!ジュル」

 

 そりゃそうだけど………

 

 尚樹「ではどうします?」

 

 大王「私の補佐官は今旅行でいないが、四季さんの補佐官はいるじゃないか。」ズズ

 

 ………え?

 

 尚樹「だ、大王様?ちょ、ちょっと待って下さい。まさか、俺が裁きをしろって事ですか!?」

 

 そんなこと出来るわけ無いでしょう!!

 

 尚樹は内心動揺していた。

 

 裁きは相手に同情したり情けをかけたりしてはいけない。あくまで公平に確実に判決を下さないといけないのだ。

 

 大王「まあまあ、落ち着いて。あの鬼灯君だって初めてだった頃があるんだよ?最初から出来るとも思ってないよ。」ズル

 

 尚樹「ですが………。」

 

 すると大王は優しく声をかけてくれる。

 

 大王「鬼道君、肩の力を抜きなさい。裁きで誤審するかもとか思ってるんだろう?確かに悪い人を天国に行かせたり、悪くない人を地獄に落とすのもいけないことだよ。」グズ

 

 尚樹「………はい。」

 

 大王「だから裁きをサポートするためにも閻魔にも専用の道具があるんだよ。例えば………多分見たことあると思うけど浄玻璃の鏡(じょうはりのかがみ)っていうものがあるんだよ。たしか、四季さんのは手鏡みたいなやつだったかな?」グジュ

 

 ああ、そういえばそんなの持ってたな………。

 

 大王「この浄玻璃の鏡はその者の生前の行いを写す鏡なんだ。閻魔は基本的にこの映像と事前の資料で判断するのさ。」

 

 尚樹「そうだったんですか………」

 

 大王「だからそんなに悩むこと無いよ。そんなに不安ならその《影響を受けない程度の能力》を自分にかけとくといい。そうすればあの手この手で同情を買おうとする輩の影響も受けないだろう?」ズズ

 

 尚樹「………まぁわかりました。確かにこれからもこういう事が無いとも言えませんし、経験しとくのも大切な事ですよね!」

 

 大王「そうそう、初めの頃はがむしゃら位でいいんだよ。じゃあ鬼道君、やってくれるね?」ズル

 

 尚樹「わかりました!任せて下さい!」

 

 大王「ああ鬼道君、最後に一つ。」グジュ

 

 尚樹「なんでしょう?」

 

 大王「浄玻璃の鏡を使うのは問題じゃない、むしろどんどん使うといい。でもこれだけは覚えておいてくれ。

最後に判断するのは君だ。鏡じゃない。自分で見て聞いたものを信じなさい。そうすれば誤審なんて起こさないから。ジュル………あ、いかんいかん鼻水が服に付いちゃった。」

 

 ガチャン、プープープー

 

 そこで大王が受話器を置いたのか電話が切れた。

 

 ………大王様、凄くいいこと言ってるのに最後の最後でそのかっこ悪さは無いでしょう。

 

 

 

 映姫side………

 

 映姫「………尚樹!今日は誰も代わってくれる方がいないのですよ!!」

 

 がばっと飛び起きる。

 

 もちろん尚樹の姿は無い。

 

 代わりにいたのは、

 

 小町「あらら?四季様~寝てなきゃ駄目ですよ~!」

 

 映姫「…………またサボりですか?小町?」

 

 映姫の部下であり、サボりの常習犯小町であった。

 

 小町「嫌だなぁ、今日はれっきとした休みの日ですよ!せっかく心優しい部下が看病してるのに酷い言われようです!」

 

 小町はプクッと頬を膨らまして怒っているアピールをしてくる。

 

 映姫「それより尚樹は?」

 

 小町「それよりっ!?私の怒りはスルーですか!?

はぁ~、新人君なら一回帰ってきて四季様の浄玻璃鏡を借りてくって言ってまた出勤していきましたよ。」

 

 映姫「そうですか、では急いで行って変わらなければ……」

 

 そう言うと映姫は無理矢理立ち上がりフラフラした足取りで着替えをしようとする。

 

 小町「はいはーい、四季様駄目ですよ。ちゃんと寝てないと……。私は新人君から頼まれて四季様を看病してるんだから。四季様が仕事に行こうとしたら止めてくれって。むしろ今新人君の所に行っても怒られるだけですよ~。」

 

 映姫「………ですが」

 

 しかし心配だといわんばかりに不安げな表情になる。

 

 小町「大丈夫ですって!きっと出来ますよ!と言うか新人君を信じてあげましょうよ。もうここに来て結構たつんですから………。」

 

 

 

 尚樹side………

 

 尚樹「やるとは言ったもののサポートしてくれるのはこの鏡だけかぁ………。」

 

 正直な所普段自分がやっている補佐官を誰かにやって貰いたい。しかし………

 

 尚樹「この忙しい時期に暇な人なんてなぁ~」

 

 いるわけがないのだ………。

 

 正確にはこれから忙しくなるから今のうちに仕事を片づけておきたいということだ。

 

 尚樹「………まぁ無い物ねだりしても事態が好転するわけじゃないし、やるしかないか。」

 

 はぁ~これから大変だ~とがっくりと肩を落として歩く尚樹の背に声がかかる。

 

 パルスィ「そんなため息吐いてどうしたのよ尚樹?」

 

 パルスィだ。

 

 尚樹「あれ?パルスィさん?どうしてこんな所に?」

 

 普段は旧地獄の橋の番人をしているパルスィさんがこんな所にいるのは珍しい。

 

 パルスィ「散歩よ、散歩。というより貴方も珍しいわね。こんな時間にフラフラしてるなんて。普段ならもう仕事に行ってるんじゃない?」

 

 尚樹「いつもならそうだったんですけどねぇ………。

今日映姫様が熱を出しちゃって。」

 

 意外そうな顔をするパルスィ

 

 パルスィ「へぇ、あの健康には人一倍気を使ってそうな四季様が風邪を………。そういえば今地獄型インフルエンザが流行ってるって言ってたわね。でもそれと貴方がこの時間に歩いてる理由がわからないのだけれど……?」

 

 尚樹「あぁ、それなんですが閻魔って映姫様だけじゃないの知ってます?」

 

 パルスィ「えぇ、二人いるんでしょ?」

 

 尚樹「そのもう一人の閻魔様も今地獄型インフルエンザにかかったらしくって、もう代わりが居ないからって事で俺が代理で閻魔をやる事になって映姫様から道具を借りに一回帰ってたんですよ。」

 

 パルスィは一瞬驚いた顔をすると破顔して笑い出した。

 

 パルスィ「ぷ、あははっ!尚樹が閻魔ってうふふ、似合わないっ!!」

 

 尚樹「あ、酷いなぁ………。」

 

 自分でも思っていたが他人から言われると結構ダメージ来るな………。

 

 パルスィ「クスクス、ごめんごめん!じゃあこれから大変じゃない。」

 

 尚樹「本当ですよ、是非曲直庁に今余ってる人員はいないから俺ひとりでやらないといけないから……。」

 

 へぇ~とパルスィ

 

 尚樹「さて、いつまでもこうしてる訳にも行かないですし、そろそろ行きますね。じゃパルスィさんまた。」

 

 是非曲直庁に向けて歩こうとする尚樹をパルスィが止める。

 

 パルスィ「あ!待ちなさい。人手が足りないなら手伝ってあげましょうか?」

 

 尚樹「え、本当ですか?」

 

 それは願ったり叶ったりだ。

 

 でも………

 

 尚樹「パルスィさん橋の方はどうするんですか?」

 

 パルスィは最初にも言ったが旧地獄の橋の番人をしているのだ。

 

 パルスィ「んーまぁ適当に誰かに頼んでおくわよ。

……でどうするの?」

 

 そりゃ人手が足りない今当然手伝ってほしい。

 

 尚樹「パルスィさんがいいならもちろん手伝って貰いたいですね!」

 

 パルスィ「じゃあ今度お願いを聞いてくれるなら良いわよ?」

 

 お願い……か、大変なことじゃなければいいが、しかし今はそんなこと言ってられるほど余裕も無い。

 

 尚樹「……まぁ俺に出来る範囲なら。」

 

 パルスィ「交渉成立ね。じゃあよろしく代理閻魔様!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





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