旅団狩りRPG   作:GGアライグマ

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ごめんなさい。短くてごめんなさい。


円を使った調査

 円での一斉調査と言っても、メルエムは簡単に正体を明かすつもりはない。

 変装は万全の状態で、マックスハイスピードで、円をサッと展開しサッと閉じる。そして即移動する。こうすることで、できるだけバレないようにするつもりだ。

 普通の念能力者には文字通り目にも止まらない速さで、何か一瞬光ったそれがとんでもない力を帯びている、ぐらいの認識になるとメルエムは予想している。

 

 

 というわけで、今メルエムは流星街の一角に立っている。そして思い出している。旅団達のオーラの質を。

 円の中に実際に旅団員がいたらもちろん認識できるが、旅団員がいなくともオーラの残り香を捉えられることもある。

 しかし、そこまで来るとメルエムにとってもそれなりに難しいため、こうやって旅団のオーラを事前に頭に入れておくことで、できるだけ見逃さないようにしようとしているのだ。

 

 と、メルエムはここで一つ、大きく息を吐いた。

 そして大きく息を吸うと同時に、カッと目を見開く。

 

 狙い通り、光のごとき速さで円が展開された。

 そして偶然居合わせた念能力者が絶望に目を見開き、無知な住人すら何かを感じて声をもらす、その前に、円は閉じられた。

 

 何事も無かったかのように過ぎていく時間。

 メルエムの円に当てられた念能力者の男は、恐怖の中で『勘違いだった』という安心を抱き始める。『実は何も無かったのではないか』という安心だ。

 そして、その安心を確かめるように、しかし恐る恐るメルエムが円を展開した位置に顔を向ける。

 

「やはり誰もいなかった」

 

 思わず声を出してしまう。

 それほどの緊張感が彼を襲っていたのだ。しかし、一度そう決めつけた彼はもう過去のことは気にしない。本当にありえないオーラ量だったため、彼には夢か何かだろうとしか思えなかったのだ。

 

 

 オーラを閉じたメルエムは、まず護衛団がいる場所に行き、「旅団がいなかった」という旨を報告した。

 そして、返事を聞く前に先ほどの円の範囲内の、ある場所に飛んだ。

 

「ぐへへへ。さあいい音で泣きなお嬢ちゃん。誰も助けは来ないがな」

「うー、ぐむむー」

「ひゃー、かわええ!」

 

 性犯罪が起きている現場である。

 今にも犯されようとしている娘は15歳くらいの美しい娘。手足、口を縛られており、目には涙を浮かべている。

 対する男は20歳前後。全部で3人。助けは来ないなどと言って薄ら笑いを浮かべているが、その発言の1秒後には全員気絶した。

 殺しはしていない。こういうプレイの最中だったりしたら大変だからだ。

 

 ともかく、まずは娘を解放するメルエム。彼女に話を聞いて、男共についてはそれから判断しようと思った。

 

「な、何者かは存じませんが、ありがとうございました。助かりました」

「あいつらはただの強姦か?」

「ええ、そうです。ここいらでも名の売れた悪です」

「ふーん」

「あ、待って」

 

 娘の制止を振り切り、メルエムは男3人を抱えて移動した。

 そして気絶している男達3人を広場のど真ん中に放り投げた。

 

 その後、文字通り目にも止まらぬ速さで護衛団達のいる場所に移動した。

 

「何をしていたのにゃ?」

「ちょっと気になることがあってな」

「あの男達が何かやっていたのですか?」

「ああ、まあ、強姦をな。だから、気絶させておいた。殺してもよかったが、その判断はここの住民に任せることにする。まあそれはもういいから、次の集落に行こう。今日中に1000は回りたいから」

「分かったにゃ」

「飛ぶのは私ですけどね」

 

 メルエムのそばにいるのはプフとピトーだけ。

 他は戦力外通告しておいた。旅団との戦いになったら足手まといになるだけだからだ。ユピーは戦力になるが、グリードアイランドでカードを守る役目をしているので呼べない。

 ちなみに、プフの言葉通り、現在はプフがメルエムとピトーをかついでいる。メルエムがかついで移動した方が速いが、円での調査にはかなりの集中力が必要なため、できる限り頭と体力を温存しているのだ。

 

「着きましたよ、王」

「よし、それじゃあ行ってくる」

「旅団を見つけた場合も一度はこちらに戻って来てくださいね。一人で挑まずに」

「分かっている。感情任せに殺してしまって、情報が手に入らなくなると困るからな。操って他の蜘蛛をおびき出さないとな」

「いえ、そうではなく、王の安全を考えて」

「ふっ、ありえんな。遅れを取るなどと」

 

 メルエムは鼻で笑った。蜘蛛全員を相手にしても一瞬で葬れるだけの実力は持っている。と、メルエムは確信している。

 

 と、メルエムは再び厳しい表情になった。

 そして、円が集落を丸ごと包める位置に移動していく。

 場所に着くと、呼吸を整え、やはり一瞬だけ円を展開し、閉じた。

 そして同じように護衛団に報告し、同じように不良を懲らしめた。

 やはり蜘蛛はいなかった。代わりに悪人退治はできたが。

 

「いちいち悪人をとっ捕まえるのですか?」

「ああ、なんだか見逃せなくてな」

「まあ別に急ぐことは無いにゃ。この方法なら1か月もすれば蜘蛛は見つかるにゃ」

 

 実はメルエムが魔人ブウだった時、クラピカを探している間も、このようにいちいち立ち止まって悪人退治をしていた。

 だからクラピカを見つけるのに3日もかかってしまったのだ。

 

 ちなみに、ドラゴンボール世界の地球にいる悪人はそれほど多く懲らしめていない。ひょんなことで悪の魔人ブウが現れてしまうと困るからだ(実際は悪の魔人ブウの人格が憑依していた男だったため問題なかったが)。

 だから、悟飯と一緒に正義の味方ごっこをするくらいで、凶悪犯みたいな連中は相手にしなかった。

 ついでに、半年間ドラゴンボール世界にいたのも、悟飯を鍛えて悪の魔人ブウに勝てるようにするためだった。そして、何があっても大丈夫という状態になってから、ハンターの世界に行き、旅団を退治したのだ。

 

 こんなことをしていたからか、結局この日は目標の半分、500前後しか町を回れなかった。

 旅団に関する情報は得られず、代わりに突然光る何かがいるという情報が念能力者達の間で出回った。

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