ハイスクールD×D――転生者は傍観を望んだ――   作:赤山大和

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9話

最近の話だが、この街で奇妙な怪談が噂になっている。噂の内容は真夜中に鬼気迫る表情で雄叫びを挙げながら高速で疾走する自転車があるというモノだ。

 

普通ならば此だけで噂になったりはしないのだが自転車が常に無灯火であるとかたまに赤い光りを放つとか「おっぱい」「ハーレム」「巨乳大好き」等の謎の叫び声が聞こえることから頭の可笑しな変態が乗り深夜に疾走する自転車のお化けが出たと噂になっているという話を部室でしてみた。

 

 

「どう思うかな三奈」

 

 

項垂れて頭を抑えている友人に話かける。

 

 

「………間違いなく兄さんです。赤い光りはたぶん神器を使っているのだと思います。無灯火なのは下手に灯りを付けないほうが良く見えるからだと。普段は付けている筈ですからそれは噂のほうが間違っています」

 

 

 

「この街の七不思議の1つになりそうではありますね。」

 

 

「七不思議か………私が知っているのだと『真夜中に徘徊する鎧武者』『猫耳トロール』だな。」

 

 

スーザンさんの方は後で甲冑騎士の堀井くんが噂に加わり七不思議としての地位が不動のモノとなる。

 

 

「ああ、その噂は消えませんよね。他の噂は悪魔とかが関わってそうなものでしたから潰れましたし。」

 

 

はぐれ悪魔なんかが噂の原因だと直ぐに討伐するから噂が消えていく。

 

 

「七不思議が殆ど悪魔に関わっているというのも凄いですよね。七不思議を学園に限定すると自分達が関わっているものもありますし。」

 

 

「確かに。『骸骨のお茶会』『屋上のヒーロー』『魔法使いの図書館』 『コスプレ美少女の撮影会』『擬似餌の少女』ここら辺は全部千尋が原因で新しいなったな。」

 

 

「いや、それは否定できないですけど『爆発し再生する旧校舎』とか『四次元の帝国』『感染する巨乳事件』とかリリス先輩が原因の事件数に比べれば未々ですよ。」

 

 

貴女ほど珍妙な事件は起こしてませんからね。

 

 

「お二人のせいで私達は生徒会のソーナさん達に頭が上がらないのですよ?」

 

 

うん。まぁそうだけど。

 

 

「安心しろ。この間ソーナ達に指環を渡したから暫くは向こうも手を緩める筈だ。」

 

指環を渡したのってソーナ眷属の強化の為で賄賂のつもりは無いのですよ?多分。

 

 

「それはそれとしてだ。三奈、一誠の方はどうなっている?」

 

 

「あ、はい。兄さんの方ですけどこの前の夜にリアス先輩が家に来まして、怪我をしている兄さんと寝ました。ドーナシークの襲撃が会ったのは確かです。それとこの前のに金髪の美少女と知り合ったと言っていましたからアーシアとは無事に出会ったはずです。」

 

 

「葵、アーシアの方はどうなっている。」

 

 

「監視していたアーシアは三奈のいう通り兵藤一誠と接触しています。ただ、その後は教会内に閉じ籠っており、使い魔に監視をさせておりますが情報が入りません。」

 

 

「成る程。………昨日の話だがはぐれ悪魔を討伐したと姉が言っていた。数日の内にフリードが出てくるだろう。堕天使と姉さん達の戦いは近い。」

 

 

「私としては戦いたいのだかな。正直、暇だ。」

 

 

「ダメですよ陽菜。これは赤龍帝の目覚めのイベントなんですから。まぁ、目覚めなかったら陽菜に鍛えてもらうのもアリですけど。」

 

 

「………確かに。目覚めなかった時のことも考えておかねばな。とはいえ兵藤一誠は姉の眷属だ。私がどうこうする訳にも行かないが。」

 

 

「三奈さんを通じて訓練を施すというのはどうでしょうか?なんなら私達やソーナ達と模擬戦という形でレーティングゲームをしてみるというても。」

 

 

レーティングゲームか。原作では今年の夏にやることになるわけだがその前に試してみるのもいいかもな。

 

 

「なかなか面白い意見だがソーナ達は手の内を晒すことを忌避して拒否するかもな。姉の方には今度は打診してみるか。ある程度の制限を自分達に掛ければ何とか戦いになるだろう。」

 

 

人数的には俺達が陽菜、三奈、茜、葵、翡翠に俺とリリスで7人。リアス先輩達が朱乃さん、木場、子猫に

一誠と誠二の6人。

人数的には1人しか差はない訳だし後は神器の使用不可、魔力半減と他に幾つか制限を掛ければ戦いなるのは確かか。

 

 

ソーナ達も真羅先輩に由良、草下、花戒、巡、仁村に匙の8人とそこまで差が有るわけでない。

 

 

一度本気で計画して見るか?

 

 

「手を抜いて戦うというのはストレスが溜まる。それならばリリスか千尋と全力で戦いたいぞ」

 

 

「いやいや俺じゃ陽菜の相手にならないですから。仮に戦うとしても卍解して仮面を出すのは負担が大きいですし。」

 

 

 

「何度も言っているが私はお前や千尋のような戦闘に特化した力を持っている訳ではない。確かにグレモリーの滅びの力を扱えるが私本来の力は生産系の物だ。」

 

 

リリスは生産系のチートな特典を与えられたらしいけど戦闘能力も極めて高い。ガッシュの清麿さんの持っていた力を持っている訳だし。滅びの力を使いこなしているというのは脅威だ。

 

 

「最強の一角が何を言っている。神器の力を使えば魔王クラスだろ。」

 

 

「やり方次第では確かに旧魔王達にも勝てるとは思うが現魔王に勝てる程ではない。……転生者はそこら辺の認識が甘い。」

 

 

悪魔になった転生者が魔王や上級悪魔を侮って殺されたなんて事が何度かある。主を殺してはぐれ悪魔になった転生者を俺達が殺したこともある。

 

 

「まぁ良い。訓練の方は千尋を含めて皆とやってくれ。私としてもやることがあるしな。」

 

 

「おー!良いのか。」

 

 

「構わんよ。息抜きは大切だからな。それに自由に動かずに原作の事を考えて行動するというのは思ったよりもストレスが溜まる。…………ある程度原作通りに流したら私達も原作を無視して動くぞ。」

 

 

ソーナ達の強化している時点で原作通りでは無いでしょ。彼女達が関わる原作の3巻辺りからは確実に変化していくだろうし。

 

 

原作通りなのを楽しんでいる一方で原作から解離する事を楽しみにしている俺がいる。

 

原作を気にせずに自由に物語を始める。その時が近い。

 

 

 

陽菜に腕を引かれ訓練所にドナドナされなが俺は笑みを浮かべた。………この後の訓練に対しての現実逃避ではないよ。うん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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