ハイスクールD×D――転生者は傍観を望んだ―― 作:赤山大和
色々試しながら書いてます。主人公の名前がちゃんと出せなかった。反省。
ブン
目の前を炎を纏った拳が高速で通り過ぎる。
「どおした。避けるだけか?」
笑いながら炎の拳を振るう相手から距離を取りつつデッキから1枚のカードを取り出す。
「………出ろ。メタルリフレクトスライム。」
足下に伏せたカードから銀色の液体が溢れ、即座に俺を守る盾となる。
「またそれか」
バゴン!と音を立てながら銀色の盾と炎の拳が激突し、ガガガガと連続して続く異音が響く。
「ちっ、まだ砕けないか。」
砕けないのを理解したのか身を翻し銀色のスライムを迂回して俺へと迫る。
その僅かな時間に新たなカードを取り出す。
「メタルリフレクトスライムをリリースして『機械の巨兵』を召還。殴り跳ばせ‼機械の巨兵」
メタルリフレクトスライムのいた場所に巨大な機械兵が現れ、眼前の敵に拳を叩き付ける。
「甘い!」
粉塵が舞い上がる中、巨兵の頭上に飛んでいた彼女は掌から膨大な炎を放ち巨兵を焦がす。ゆっくりと消滅していく巨兵を尻目に新たなカードを取り出す。
「空中なら身動きが取れない筈。出ろ!『ガトリングバギー』」
重機関銃装備の装甲車を召還して相手の注意を引きつつ、印を組みチャクラを集める。
「影分身の術!火遁・豪火球の術!」
バギーより放たれる重機関銃と現れた5体の影分身が炎の弾丸を空へと放ち、激突した炎の玉が上空で爆発する。
「やったか?」
あ、これフラグか?
「残念。殺ってないさ」
背後から聞こえた声に強烈な衝撃を後頭部に感じると俺の意識は暗転した。
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ズキズキと痛む後頭部を抑えながら目を開くと俺の顔を先ほどまで戦っていた幼女、白石陽菜が覗きこんでいた。
「さて、目は覚めたか?調子はどうだ?」
「あ~とりあえず頭が痛いです。」
「手加減はしたつもりだけどな。お前の容赦がない攻撃のせいで多少、手元で狂ったかもしれん」
いや、確信犯でしょ。こっちの攻撃を余裕綽々でかわしてたし。
「いや、あれぐらいの攻撃なら普通に防ぐでしょ?それよりもどうやって上空から背後に移動したの?まさかもう飛雷針の術を使えるとか?いや、夜の炎のほう?」
「どちらもハズレだ。お前がスライムを盾にした時に影分身を出してな。影分身に戦わせて私は霧の炎で姿を消していたんだ。」
うん。この子に勝てる気がしない。
「なんて言うか、本当に力を使いこなしているよね。」
「まぁ私が得た特典は2つだからな。幾つもの特典を持った奴よりも習熟度が高いのは確かだ。それに、以前に話したと思うが私達転生者があの神から貰えた力の容量は皆同じだ。私が2つに絞った力をお前は4つにしている。当然、一つ一つの力は衰えているだろう」
その辺の話は全く聞かされ無かったけどね。陽菜を転生させた神と俺を転生させた神は別の神らしく、陽菜を転生させた神は大分親切だったらしい。
陽菜を転生させた神から聞いた話では転生特典で原作キャラの身内になるとそれだけで転生特典の力を半分くらい使うらしいし、その為にイッセーの兄弟となった誠二と三奈の力はかなり弱い。
誠二にいたってはその状態で複数の力を得たらしいから一つ一つはショボいだろう。
「まぁ、確かにね。特に俺に与えられた神器の力はかなり微妙なものに成ってるし。」
俺の特典である遊戯王の力を宿した神器『決闘盤【デュエルディスク】』モンスターや魔法、罠の3種類のカードでデッキを創りそのカードの力を行使するというものなんだが。
「確か召還できるモンスターは攻撃力、守備力の上限が2000までの通常モンスターで、罠や魔法カードの効果もかなり弱体化しているんだったな。」
「まぁね。これでも以前よりはましなんだよ。前は1500迄だったし。シンクロ、エクシーズはもちろん儀式もダメだったけど、最近は融合なら使えるようになったし。それに罠モンスターのなら2000の縛りを無視できるみたいでリフレクトスライムが召還できるようになって状況が大分改善されたと思うよ」
魔力を上げて修練を重ねればいずれは青眼の白竜だって呼べる筈だ。デッキの主力がブラック・マジシャン・ガールというのは完全にファンデッキだと思う。ちなみに、マジシャン用のサポート魔法は一切無い。
融合カードが使えるようになってきたし、ヒーローを幾つか出せればそっちが主力になると思うけど。
「そうか。まぁ、頑張れとしか言えることは無いな。それよりも次は対人戦闘の訓練をしたいから神器ではなく斬魄刀を使ってくれ。やはり近接戦闘の修練をするにはそちらのほうがいい。」
「りょ~かい。俺もモンスターをメインにするよりはこっちのほうがやり易い。」
斬魄刀を取り出して覇気とチャクラを纏う。カードを使って戦術を考えるよりは何も考えずに殴ったほうがやり易い。俺は考えるの苦手出し。
「なら、第2ラウンドといくか」
陽菜のほうもチャクラを纏うと両手に膨大な炎と纏う。3色の炎が入り交じった陽菜のオリジナル。本人は8つの炎を合成することを目指しているらしい。
何処まで強くなるんだか。今でも炎の混じった千鳥やら死ぬ気の炎を合成した螺旋丸等とふざけているというのに。ザンザスさんの炎より破壊力は上じゃないのか………怖じけても仕方ないな。
「いくぞ!」
「来い!」
その後、俺と陽菜の修練は日が暮れる迄続いた。…………家に帰ったら両親に陽菜共々怒られたが。まぁ。まだ幼稚園児だし、親が心配するのは当然だったけど。俺自身は幼稚園児ということはたまに忘れるが。
「まぁ、仕方ない。次からは気を付けるとしよう。」
「そうだね。とりあえず今日はこれで。またね、陽菜」
「ああ、また明日だ。千尋(ちひろ)」
陽菜に手を振り家へと帰る。また明日か。うん。頑張ろう。たまに死にかけるけど、陽菜と共にある今の日常が心地好い。少なくとも転生する前の人生よりはよっぽど満ち足りている。前の人生は今の人生に比べたら無意味なものに思える。
だからさ。………………俺の日常を壊す気なら容赦出来ないぞ。
なぁ、悪魔ども。
空の上にいる影を睨み付け、俺は力を解放した。
いきなりの展開にしてしまった。
次から原作の方にむかう。
特典とか力の説明とかもっとコンパクトにまとめたほうがいいと思うし、いずれ書き直すかも。