ハイスクールD×D――転生者は傍観を望んだ――   作:赤山大和

5 / 10
『リリス』という名前に原作で出てくる相手がいるという指摘がありました。
名前が被るのはどうかとも思いましたが一度付けた名前を変えるのもどうかとも思いましたのでこのままやってしまいます。


4話

リリス先輩の発言に場の空気が重くなる。

原作の開始。ついに来たかとも思うがやっと来たかとも思う。

俺達の存在その者がイレギュラーなわけだ。原作がどれだけ歪んでいくかは分からない。

 

 

「……リリスや俺達、それにリアス先輩の『騎士』兵藤誠二の存在。原作よりも随分と戦力が多くなっていますが堕天使に対して俺達はどう行動しますか?」

 

レイナーレ達を倒すのは容易い。俺達の誰かが教会へと赴けば単騎で殲滅できるだろう。ただ、脅威ではないが色々と面倒なことになりそうだ。

 

 

「千尋、私は今回の件で表立って動くことは出来ないぞ。この学園は私達グレモリー家が実権を握っているが『表』はソーナが『裏』は姉のリアスが支配している。私達の役割はその補佐。協力を求められた訳ではないのに問題を起こすつもりはない。堕天使の件で注意を呼びかける以上のことをする必要はあるまい。」

 

 

確かに。それに俺達は補佐というか予備の戦力みたいな形をとってるからあまり好き勝手に動く訳にもいかないよな。なにもしてない堕天使達のいる教会に攻め込んだら相手の勢力にこちらが喧嘩売ったことになる。

 

 

「では堕天使達は放置するのか?」

 

 

「あの、イッセー兄さんのことがあるので気になるのですが」

 

陽菜は不満そうだし、三奈が控え目ながら意見する。俺達が関わったのが原因でイッセーが殺されても放置とかになったら嫌だよな~

 

 

「三奈の言いたいことはわかる。だからこれを渡しておこう。」

 

 

リリス先輩が1枚のチラシを取り出す。チラシには『あなたの願いを叶えます!』という謳い文句と魔法陣の描かれている。見覚えがあるがあれって。

 

 

「あの、これって」

 

 

「リアス姉さん達が配っているチラシだ。三奈、お前には兵藤一誠の監視を命じる。一誠が堕天使に殺された後、リアス姉さんが出てこない場合は君が姉さんを召喚して眷属にするように仕向けろ。姉さんが兵士の駒は使用していないことは確認してある。心配するな。原作通りになるはずだ。」

 

 

「保険という訳ですか。」

 

 

「そういうわけだ。動くのは『天野夕麻』が現れてからになるが。家族である三奈なら一誠達の行動を監視するのは簡単だろう。それと町の中のはぐれ悪魔、堕天使の警戒には陽菜と茜が動いてもらう。千尋、葵、翡翠の3人は今まで通り私の研究の手伝いだ。………今後は多くの戦いが起こることが懸念される。当然、訓練の時間を増やすことになる。皆、気を引き締めてくれ。では解散」

 

 

 

 

 

 

 

リリス先輩の発言と共に各々が行動に移る。陽菜と三奈達は旧校舎の地下に造られた訓練室に。俺はリリスの後に続いて研究室に向かう。

 

 

リリスがグレモリーの権力を行使して行っている趣味と実益を兼ねた人工神器の開発と研究。俺や陽菜はそれに協力をしている。

 

 

現状で作成しているものは主に2つ。

1つはボンゴレリングを始めとした指環。

これには既に成功している。リリスの眷属全員が指環を持ち、炎を出せる。

今はボンゴレリングのようにランクSの指環の開発とより強力なリングアニマルと武器の創造を目指している。

 

もう1つは人工神器の作成。

イッセーの所有する神器『赤龍帝の籠手』。

あれにはドライグが封じ込められているが、俺達は遊戯王のモンスターを神器と成りうる器に封じ込めることでその力を宿す神器を作成している。

 

 

この十年間の間に召喚できるようになったチューナーやエクシーズモンスターを封じ込められた武具は神器の名に恥じない性能を秘めているが強いモンスターを封じ込める器の作成に難航している。

強力なモンスターから力を引き出すには本人とモンスターの相性などが関わるが上手くいけば神滅具にまで成りうると思う。

 

 

この2つの研究により俺達は例え上級の悪魔や堕天使を相手にしても戦える力を手に入れた。だがまだ足りない。だからこそ、研究と自己の練磨に時間を費やし、悪魔としての活動と仕事のほとんどを放棄していたりするのだが。

 

 

そのために実力はともかく、実績や悪魔としての評価はリアスやソーナに比べて一段か二段下であり、グレモリーを名乗りながら彼女達の補佐役として、彼女達の手伝いをすることで評価を獲ているのが実状だ。

 

 

 

「うーん。リリス先輩は現状に不満はないのかね?」

 

 

周りの評価について思わず口に出た言葉に葵と翡翠が反応する。

 

 

「私としてはリリス様の評価が低いことは不満ですね。」

 

 

「ん。同感」

 

 

「だ、そうですけど。」

 

 

 

「私としては他者の評価等はどうでもいいさ。それよりは自分たちの研究の方がよほど気になる。」

 

 

苦笑しつつリリスは言葉を返すが葵達は不満気な顔をする。葵達3人のリリスに対する忠誠心が極めて高い。命を救われた恩があるのだろうけど。

 

普通だったら俺や陽菜の話す原作の話にもう少し反応すると思うのだけどね。その辺は救った時に色々やったせいもあるんだろう。

 

俺達の研究も異端と呼べる領域なのに受け入れているし。まぁ原作の知識等は予知という形で獲ている情報だと教えているが。

 

 

なんにせよ、忙しくなるねこれからは。

今後のことを思いため息をついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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