大学って忙しいですね!
申し訳ない、モチベーションを保っていけたらと思います。
ネズハのスミスショップで、リンド隊のプレイヤーの武器が四散––––正確に言えば、すり替えられた武器だが––––してから数秒、静けさが包んだ室内で最初に動いたのはミトだった。
「行くぞロア」
椅子から立ち上がるミトに続いてロノミアも立ち上がる。
「もうですか」
「ああ、確認したいことができた」
そう言って部屋を出て行くミトとロノミアを見つめ、やがて視線を逸らした。
これからどうする。
先程のリンド隊のプレイヤーを追いかけて愛剣を取り戻すことは可能だ。だが、騙されたことを知った彼は、ネズハを糾弾し、その先どこまで行くかは俺にも想像できない。
もしこの詐欺の情報が広まり、怒り心頭したプレイヤーが、圏外に出たネズハに《罰》を与えようとしたら。
しかし、詐欺について明かすことが必ずしも《PK》になるとは限らない。
逡巡と焦燥に囚われる俺の耳に、のどかな鐘の音が届いた。午後八時。
同時に、広場で響いていた槌音が途絶えた。
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酒場でキリトたちと別れたレイとセンは、ネズハの強化詐欺を別の場所で見張るために、屋外カフェに来ていた。
四人掛けの椅子に、二人揃ってネズハの方を向いていれば、顔を見られているレイは気付かれる可能性があるため、背中をネズハに向け、センは正面に見えるように座った。
そしてつい先程、リンド隊のプレイヤーの武器が詐欺に遭った。
飛び出したくなる衝動を堪え、センとネズハの詐欺について話していた。
「ネズハは……いや、《レジェンド・ブレイブス》は、なんで強化詐欺を実行できたんだろうね……」
伏し目がちに呟くレイに、センは射るような目で、店仕舞いを始めたネズハを見る。視線の先の鍛冶屋の背中はあまりに小さい。
「リスクよりも、リターンが勝っていたってことだろ」
「え……?」
センが何かを嫌がるように溜息をついて頬杖をつくと、短めの髪が僅かに揺れる。
「良心なんかの社会的問題を視野に入れなければ、バレたときの問題は復讐なんかで命を狙われることだ。それなら……バレる前に、この世界の誰よりも強くなればいいわけだ。殺される前に殺せるくらいにな。あの小男はともかく、他の《レジェンド・ブレイブス》の奴らは、その場所に限りなく近づいてきているはずだぜ」
つまらなさそうに語るセンの言葉に、センの肌がぞわりとする感覚があった。反射的に両手を交差させて体を抱きしめる。
「ダメだよ、そんなこと……」
その時、日が暮れて暗くなっていた視界が、更に暗くなった。
顔を上げれば、そこには見慣れたプレイヤーが二人立っていた。
「お疲れさまです、二人とも」
肩よりも伸びている髪をふわりと揺らしてそう言ってきたのは、現実でも仲の良いロノミアだった。
その後ろには、ネズハのスミスショップを見つめるミトが立っていた。数秒観察していたミトは何かに納得したように頷くと、椅子に腰掛ける。向かい側の椅子にはすでにロノミアが座っていた。
ロノミアとセンは初対面だったということに気づいたレイは、先ずセンにロノミアを紹介した。
「えっと、セン。この人はロノミア。現実でのわたしやミトの友人?違うか……」
なんと説明すればいいのだろう、紗季の家庭事情は少々複雑怪奇であり、他人に説明する機会などまともになかったために、まともに考えたこともなかった。
ウンウンと唸っていると、くすりと笑う声がしてロノミアが口を開いた。
「簡単に言ってしまえば家族ですかね」
「家族?ミトとセンは血縁関係じゃないだろ?」
「ええ。わたしを含めた三人とも血は繋がっていません。それでも、家族と言って差し支えありません」
笑顔でそう言い切るロノミアに、センは踏み込んではいけない気がして、大人しく引き下がることにした。
その後少々ぎこちなさを含んだセンの自己紹介もどきが終わった。
「それで、二人はどうしてここに?」
レイの疑問にミトが頷いた。
「近くでネズハを見てみたくなったってのが一つ。アルゴにお前たちが近くにいると聞いていたから、顔を見せようというのもあった」
ネズハが行った強化詐欺については、アルゴから聞かされているとミトは二人に明かした。
他愛のない会話を少々したとき、センが僅かばかりテーブルに身を乗り出し、「なあ、ミト」と尋ねる。
「今度はいつ稽古つけてくれるんだ?」
それを聞いたレイはがたっと音を立てて椅子から勢いよく立ち上がった。
「稽古!? わたしもつけて欲しい!」
そう言って目をきらきらと輝かせるレイに、ミトは仕方ないとばかりに肩を竦めた。
結果として、その日のうちにレイの稽古の予定を立てることは出来なかった。
レイ宛にアスナからメッセージが届いたからだ。
なんでも、これからネズハについてどうするかを話し合うらしく、集合しようとのことだ。
残念そうに去って行く彼女を三人は手を振って見送った。
去って行ったレイに倣うかのように、センが席を立つ。
「オレもそろそろ行くよ」
そう言ってセンは、未だ店仕舞いの準備をしていたネズハをちらりと見てから歩き出した。
「そうだ、セン」
思い出したように、ミトは立ち去ろうとしたセンに声をかける。
センは体を半分だけそちらに向ける。
「稽古、次のボス攻略戦の日でどうだ?」
ほんの数瞬考えるそぶりを見せたが、センはあっさりと頷いた。
「それでいい、迷宮区方面の門で待ってる」
そう言って今度こそ去って行った。
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日が完全に落ち、街灯から届くわずかな光のおかげで、道がかろうじて見えるというような路地裏を歩く二つの影があった。
「それで、あの子にはどっちの稽古をつけてるんですか?」
片割れの女が声を発した。
たとえ人混みでもよく聞こえそうな澄んだ声とは対照的に、その声には不満の意がこもっていた。
それに返答する男は悪びれもせずといった風に淡々と答えた。
「あいつはこの世界で自由になれた。この際自由が何であるかは考えない、あいつの気持ちの問題だ。そんな中であいつに芽生えた気持ちを、なるべくまっすぐに進ませることが必要だ」
質問に対して理由を答える男。
二人の間では、どちらなのかという答えは既に出ている。確認の意味を込めての問いだった。
はぁ。そう短く息を吐いて、やれやれというように首を横に振る女。
「わたしのときにも、そういう優しさが欲しかったですねぇ」
じとー、と隣を歩く男を見る女をどこ吹く風とばかりに笑い飛ばした。
「ふはっ。…………まあ、悪いとは思ってるが、生きていて良かっただろう?」
「ヒヤヒヤしまくりでしたよ、あなたのせいで」
でも。と、記憶を思い出すかのように目を伏せて、ゆっくりと瞼を開いた女は空を見上げた。
現実に似た夜空に星々が輝いているのがよく見える。
「悪くは……なかったですね」
微笑みながら歩んでいく二つの影は、暗闇に呑まれて消えていった。
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「強化、頼む」
ぶっきらぼうな台詞とともに鞘ごと剣を突き出す俺の顔を、鍛冶屋ネズハは怪訝そうに見上げた。
それもそのはず。現在の俺の装備は、いつもの黒いロングコートではなく、顔を隙間なく覆う無骨なグレートヘルムだ。
変装のためとはいえ、この息苦しさと圧迫感が半日も続けば閉所恐怖症にでもなってしまいそうだ。ボス戦で壁役の重装戦士たちに内心で感謝しつつ、剣––––いつも装備しているアニールブレードをネズハがおずおずと受け取るのを見ていた。
受け取った剣をタップし、プロパティを見るネズハは下がり気味の眉をピクリと跳ねさせた。
「+6で試行回数が二回残し、ですか。それにこの内訳……使い手を選ぶでしょうけど、凄い剣ですね……」
そう言って唇を綻ばせるネズハ。この表情を見ただけでは、やはり彼は根っからの悪人ではないのだろう。
だが、わずか一秒後、ネズハの笑みは跡形もなく消えた。代わりに、痛みに堪えるような強張りを見せた。
「……………………強化の種類は、どうしますか?」
低く、絞り出すような声が、俯いたままのネズハから発せられた。
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十二月十一日、日曜日、夜八時少し前。
冷えるタランの村・東広場は夜の帳に包まれ、プレイヤーはおろかNPCすら見当たらない。存在するのは俺と、店じまい寸前だった鍛冶屋ネズハだけだ。
広場を取り巻く建物の一室からアスナとレイが俺たちの様子を見守っているはずだが、分厚い金属板のせいか彼女たちの視線は感じられない。
先日、ネズハを見張って張り込みをしたのが二日前。
ネズハのトリックの正体を看破したと確信したのだが、すぐに彼の前に姿を表すことができなかった。
トリックをネズハに認めさせために、俺は彼が使ったものと同じであろう《技》を習得する必要があったためだ。そして二日をかけてソレを習得した。女性二人には《技》習得に付き合わせてしまったが、おかげでレアドロップがいくつか出たり、迷宮区の攻略が進んだりもした。
攻略が進んだ影響か、最近リンドとキバオウの二人がピリピリしているらしい。
それはさておき、俺はネズハに強化内容をスピードでと頼む。
三日前の夜に俺の声を聞いているはずだが、顔をすっぽりと覆うグレートヘルムが強めのボイスエフェクトを発生させているせいだろうが、ウインドフルーレを強化しに来た女性フェンサーの連れの一人だとは気付かないようだ。
ネズハは張り詰めた声で金額の説明をし、俺はそれに対して極力平坦な調子で「それでいい」と応じた。
メニューウインドウを開き、トレータブに移動すると、ネズハに言われた額、二千七百コルを支払った。普通はここで窓を消すが、トップ画面に戻しただけで放置しておく。
幸いネズハはこの行動を不審にも思わなかったようで、
「…………二千七百コル、確かに頂きました」
ぽそりと答えると、小柄な体を奥の携行炉に向けた。ごく自然な動きで、左手に握られた俺の剣は、カーペットに所狭しと並ぶ商品の数センチ上にぶら下げられる。
ここからだ。
前回、ネズハが操作中の携行炉に吸い寄せられてしまった視線を、意識して彼の手に固定し続けた。
そして、強化素材を炉にくべなことで発生する眩い緑色の強いライトエフェクトがヘルムの覗き窓の端から射し込む。それを見ることをせずにいた、その刹那––––。
緑色のライトエフェクトが瞬く中で、ネズハの左手の人差し指がすっと伸び、カーペットに並ぶ剣と剣の隙間を軽くつついた。
握られていたアニールブレードが、ほんの一瞬だが、確かにふっと明滅した。
この時点ですり替えは完了だ。おそらく今ネズハが握っているのは、三日前の騒ぎの時に買い取った+0エンド品だろう。
ネズハはまるで詐欺を成功するために意図して剣を砕いてしまうのを悼むかのように槌を振るっている。
……八回、九回、十回。
最後の槌音がカァーンとひときわ高く響き。
鉄床の上の剣が、儚く砕け散った。ネズハの背中が震え、深く項垂れつつ体をこちらに向けて大きく息を吸い込み、顔をくしゃりと歪め、わななく口から「すみません!」の言葉が迸ろうとした直前、俺は口を開いた。
「いや、謝る必要は無いよ」
「…………え…………」
呆然と凍り付く鍛冶屋の眼前で、俺はごてごてとした重装備を解除していき、最後に《コード・オブ・ミッドナイト》を装備すると、ばさりと漆黒の裾が翻る。
「…………あ、あ…………あなたは…………あの時の…………」
ネズハの顔が、大きく歪んだ。
中途半端な姿勢で固まったままの鍛冶屋から視線を外さずに、俺は体の目の前に表示されたままのメニューウインドウ下部にある一つのアイコン––––武器スキルModの発動ボタンを左手の人差し指で押した。
しゅわっ!という控えめなサウンドとともに、右手の中に一本の剣が出現する。
デスゲームが始まった直後からの大切な相棒、アニールブレード+6。
ネズハは顔をいっそう歪めた。
その表情を痛ましい気分で見つめる。
「まさかこんなに早く、しかも鍛冶屋が《クイックチェンジ》のModを習得してるだなんてな……。その上、トリックに必要なメニューウインドウを、カーペットと売り物の間に隠すアイデアも見事なもんだ。この手口を考えた奴は、正直天才だよ……」
俺の言葉が続く間、徐々に肩を落としていったネズハが、やがてがくりと深く項垂れた。
そんなネズハが、不意にぼそりと呟いた。
「…………謝って、許されることじゃないですよね」
まるでこの場で消滅しようとしているかのように、小柄な体をいっそう縮めながら、掠れた声で続ける。
「…………騙し取ったお金を皆さんにお返しできればいいんですが……ほとんど全部、お金に換えてしまって…………。僕にできることは……あとはもう、これくらいしか……!」
言うが早いか、ネズハはすっくと立ち上がるといきなり走り出した。
だが、ダッシュはほんの数メートルしか持続しなかった。
彼の行く手に、いきなり真上から新たなプレイヤーが降ってきたからだ。ウールケープの下で街灯の光を受けて煌めくロングヘアはもちろん、細剣使いアスナのものだ。
プレイヤーが降ってくるという事態に驚いたネズハだったが、すぐさま体の向きを変えて走り出そうとするが、今度は建ち並ぶ建物の屋根からプレイヤーが飛び降りてきて道を塞いだ。白いフーデットケープからのぞく黒髪が、降りてきた勢いでふわりと跳ねる。
得物の槍を両手で構え、ネズハの進行を阻止したのは、アスナと同じ女性プレイヤーのレイだった。
「……君が死んでも、解決にはならないよ」
顔を明かすために取ったフードを取ったレイを見てネズハは驚き、ばっとアスナへと顔を振り向かせて後ずさりした。相手が、三日前に強化詐欺を行った相手だと気付いたようだ。
再び、気弱な顔がくしゃくしゃに歪む。その顔からは罪悪感と絶望、自暴自棄が痛いほど感じられた。
「…………もし、誰かが詐欺に気が付いたら……その時は、死んで罪を償おうって、最初から決めてたんです」
「今のアインクラッドでは、自殺は詐欺よりも重い罪よ。強化詐欺は依頼人への裏切りだけど、自殺はこのゲームをクリアしようとしているプレイヤー全員を裏切る行為なんだから」
細剣使いの鋭い言葉がネズハの体をびくりと震わせ––––そして彼は、弾かれるように顔を上げる。
「どうせ! どうせ僕みたいなノロマはいつか必ず死ぬんだ! モンスターに殺されるのも、自殺するのも、早いか遅いかだけの違いなんだ‼︎」
感情を爆発させるネズハに、俺は固まってしまった。同情や励ましの言葉をかけたところで、今の彼には意味をなさないだろう。
レイも同じようで、何かを言おうとしては躊躇っているようだ。
そんな中、アスナがネズハの前に立った。
くしゃくしゃの顔を向け、呆然とアスナを見つめるネズハに、彼女はゆっくりと口を開いた。
「わたしも、どうせいつか死ぬって、そう思ってたいたわ」
その言葉を聞いた三人は同じように、驚きの表情を浮かべてアスナを見た。
目を見張っていたネズハが、何度か息をを吸い込んでから、おずおずと訪ねる。
「あの……あなたは、前線攻略集団のアスナさん……ですよね?」
「え…………」
今度はアスナが目をぱちぱちと瞬きし、わずかに上体を引きながら訊き返す。
「なんで知ってるの?」
「そりゃ、女性の細剣使いといえば有名ですから。そちらの人は槍使いのレイさんでしょう? 最前線に僅かしかいない女性プレイヤーですから……」
「…………そ、そう……」
実に複雑そうな声を出しつつぷいと顔を背けるアスナ。同じく話題になっているらしいレイは、顔を隠すように白いフーデットケープを目深に被った。
それからおずおずと、鍛冶屋ネズハは続けた。
「あ、あの。……さっき言ってたこと、本当なんですか? ……『どうせいつか死ぬ』って」
フードの奥で、ヘイゼルの瞳がきらりと光を放つ。その視線は冷たいものではなく、もっと別の、優しさを含んだものだった。
「……本当よ。……でもわたし、死ぬために戦うのはもうやめたの。前向きにはまだなれないけど、たった一つ、ささやかだけど確かな目標が見つかったから、そのために戦ってる」
「え……そうだったのか? 目標って……《トレンブル・ショートケーキ》ワンホール丸ごと食べること?」
結構本気でそう訊いたのだが、アスナはなぜかため息をつき、次の瞬間俺の背中にレイの回し蹴りが入った。
ジト目で睨んでくるレイと背中をさする俺を尻目に、アスナはもう一度ネズハに向き直った。
「あなたにも、きっと見つかるはずだわ。いえ、きっと、もうあなたの中にもある。戦うための何かが。だって、あなたは自分の足で《はじまりの街》から出たんでしょう?」
「………………」
ネズハは直ぐには答えず、再び顔を俯けた。
「確かに、ありました。目指したものが」
ぽつりと答えた声には、諦めが含まれていた。しかしその中には、確かに燃える種火を内包しているように思えた。
そしてネズハは、自分の抱えている問題を、ゆっくりと語った。
FNC判定。ネズハがナーヴギアの接続テストで下された判定だ。
ごく稀に初期接続テストで不適合と判定されるものがいる。
不適合である場合、フルダイブにおいて五感のどれかしらに異常が出る場合が多い。
ネズハはそれが、フルダイブで肝心な視覚だった。
魔法攻撃が存在しないSAOにおいて、遠近感が掴めない視覚異常は、極めて重大な問題であった。
自分の抱えていた問題を告白した鍛冶屋は、弱々しいながらも微笑んだ。
「それにしても、よく……すり替えのトリックを見破りましたね」
「アスナのフルーレの時から存在はわかってたんだけど……手口、《クイックチェンジ》に気づいたのは一昨日だ。 鍵になったのは、君の名前だよ、ネズハ……いや、《ナタク》」
「…………‼︎ ……まさかそこまで、気づくなんて…………」
「いや、こればっかりは情報屋を頼っちゃったけどな。君の仲間は君をネズオって呼んでたから気づかなかったよ。それに、彼らも知らないってことじゃないかな? ナタクの本当のキャラネームを」
「ネズハでいいですよ、もともとそう呼んでつもりでつけた名前ですから」
哪吒。中国、『封神演義』に登場する、オルランドやベオウルフにも引けを取らない英雄である。
情報屋のアルゴが一体どんなブレーンを抱えているのか気になるところだ。
「それで結局、どうして詐欺を行おうとなんてしたの? そもそも、詐欺は誰のアイデアだったの? あなた? それともオルランド?」
フェンサーの本領発揮とばかりにずばっと核心へと切り込んだアスナの問いに、ネズハはしばし口をつぐんだ。
やがて返ってきた答えは、意外なものだった。
「僕でも、オルランドでも……他の仲間でもありません。……何もかもが妙な人でした、喋り方も……格好も。黒エナメルの、雨合羽みたいなフーデットマントを被った、男の人でした」
それを聞いた俺たちの心の隅に、言いようのない不安が小さな小さなシコリとなって、根付いたのだった。
うちのアスナさんはキリトくんに助けられてはいない模様。
そういえばSAOの映画で10層ボスが出るみたいですね。詳しい設定が気になるところです。