「満、お前って奴は・・・」
「決め台詞取って悪かったよ」
「ガッチャ!もっと使って行こうぜ!」
「流行らせようとしてるだろお前!」
「だっていい言葉じゃんか」
「じゃあお前、満足使うか?いや、使え」
「いや、満足はちょっと」
「テメェッ!」
こっちで男二人が騒いでいるのと後ろでは三人がしんみりした雰囲気になっている・・・ダシに使われたみたいで気に食わないが、それ以上に極上の獲物が釣れたのでトントンと言った所か。
「おう、待たせたな」
「お互い様、だろう。俺は
「足利満、好きな言葉は満足。
「散って行った同門の者達の為に、お前を倒させてもらおう」
俺は既にデッキがセットされたデュエルディスクを構え、カイザーがデッキケースからデュエルディスクへとデッキを移動させ、お互いにディスクを胸の前に構えると同時にデッキがシャッフルされる。
「だから殺したわけじゃないんだけどなぁ」
「お前に負けてデュエルを止めたんだ、仇と言っても過言ではないだろう」
「弱いのにかかってくるのが悪い。そしてあの程度で止めるの連中は、元から向いてなかったんだろうよ」
「そう言い切るお前に、それが間違いだと教えてやろう!」
お互いにデッキトップに手をかけたその時、「駄目よ亮!貴方とのデュエル待ちの人がどれくらいいると思ってるの!この後もあるでしょう!」と天上院が叫んだ・・・これからデュエルって所に余計な事言いやがって、ってん?マジで?
「今の話、本当か。カイザー」
「ああ、俺は一応この学園最強でな、挑戦者が後を絶たないんだ。この後もある場所で挑戦者とデュエルすることになっている」
「なるほど、時間がないか。じゃあ、こうするか!」
右腰にぶら下げているデッキケースを開けて一枚のカードに触ると俺の前腕に紫色に光る模様が浮かび上がるのを確認し、そのまま指に挟んで頭上へと掲げる。
「その力の一端を示せ!我が神よ!イッツ、ショータイムッ!」
掲げたカードが輝きだし、俺とカイザーを囲う様に紫の炎が円形に広がる。
「ここが地獄の一丁目だ!・・・って言いたいところだが闇のゲームじゃないから安心しろ」
「闇の、ゲーム?・・・それに、これは一体・・・ッ!?」
俺と掲げるカードを見た後にカイザーが空を見て驚愕の表情を作った。
それもそのはず、炎の外側がセピア色になっており、外にいる十代に丸藤翔、天上院も石造になったかのように固まっているからだ。
「俺の神の力でこの炎の外側の時間を止めた。いや、この炎の内側の時間を超加速させた、と言った方が正しいのかな?」
「時間を止める?超加速?まるで意味が分からんぞ!」
「言っただろう?
「・・・・・・お前、まさかデュエル狂いかッ!」
「どうした?仇を取りたいんだろう?来いよ学園最強、世界規模で上位に位置する神の力を見せてやろう」
掲げたカードをデッキに入れ、自動でシャッフルされたのを確認し、「デュエッ!」デッキからカードを五枚引き抜く。続けて少し躊躇っていたが決意を決めたのか勢いよく「デュエル!」と叫びながらカードを引いた。
というか、デュエル狂いってなんだ、コナミ君の事かー!?
「サイバーは後攻の方がいいだろう?先攻ドロー!」
古代の歯車
古代の機械巨人
機械複製術
魔宮の賄賂
歯車街
そしてドローした魔法の歯車
「古代の歯車を召喚し、機械複製術を発動!デッキから同名モンスターを二体、特殊召喚する!そして魔法の歯車を発動してフィールド上にいる三体のアンティーク・ギアをリリースし、手札、デッキから古代の機械巨人を召喚条件を無視して特殊召喚する!」
光って古代の歯車が現れ、地面から二体の古代の歯車が湧いて出てきて、なんと古代の歯車の内の一体が二つに分かれて一体ずつ合体し、古代の機械巨人へと変形した・・・なぁにこれぇ。
そしてこの魔法の歯車なんだが、俺が前世で使っていたのと少し効果が違うのだ。俺が使っていたのが当然の如くOCG版で、今使っているのはアニメ版の効果だったりするのだ。
元々はアニメ版の効果で発売され、後に改訂と言う形でOCG版の効果のカードが販売された。
今も使えたように、改訂前でも、改訂後でもデュエルディスクは反応するので使い続けてたのだ。カードの効果は絶対だからね。因みに俺は両方の効果のカードをしっかりデッキに入れていたりする。何故ならばアンティーク使いだからだ!
「そしてカードを一枚セットしてターンエンドだ。さあどうする学園最強、お前の全力を見せて俺を満足させてくれよ!」
「・・・こんな絶望的な状況は久しぶりだな。俺のターン、ドロー!・・・サイバー・ヴァリーを召喚、そしてカードを一枚セットしてターンエンドだ」
「どうした消極的だな!俺のターンドロー!」
来たカードは俺の神。そして手札に存在するフィールド魔法とフィールドには二体のモンスター。出来過ぎだ。と思いつつ左腕を見ると腕に抱き付いている小さいコカパクアプの姿・・・まあお前をデッキに入れたのなんて一人で壁とデュエルしてる時くらいだからな・・・
「手札からフィールド魔法、歯車街を発動し、二体の古代の機械巨人を生け贄に捧げ」
「生け贄?何を言っているんだお前は」
「この地に現れろ俺の神!地縛神Ccapac Apu!」
地面から巨大な二つの腕が現れ、古代の機械巨人を掴んで地面へと戻り。俺の背後、炎の円の外の地面から青い刺青が特徴的な黒い巨大な体を持つモンスターが現れる。
「ヒャーハッハッハッハ!そのまま叩き潰せぇ!コカパクアプゥ!」
「サイバー・ヴァリーの効果発動!」
「何勘違いしてやがる?コカパクアプの効果の一つを発動!このモンスターは、ダイレクトアタックすることができる!」
「なに!攻撃力3000のダイレクトアタックモンスターだとッ!」
「これが、俺のッ、神だ!ターンエンドだ!クックック、ハッハッハ、ヒャーハッハッハッ!」
「俺のターン、ドローッ!・・・・・・だが、いかに強力なモンスターであろうと、攻略方法は存在する!サイバー・ヴァリーをリリースし、サイバー・ドラゴンをアドバンス召喚!そして手札よりエヴォリューション・バーストを発動!相手フィールド上のカードを一枚破壊する代わり、そのターンサイバー・ドラゴンは攻撃することができない!」
「甘い、砂糖菓子よりも甘いぞ!リバーストラップ発動、魔宮の賄賂!さあ賄賂だ、一枚ドローしな。どうだ?嬉しいだろう?」
「くっ、だが俺のターンはまだ終わりじゃない!手札より、融合を発動!フィールドのサイバー・ドラゴンと、手札のサイバー・ドラゴン二体を素材にし、サイバー・エンド・ドラゴンを召喚する!」
「ほう?俺の神を正面から打ち倒そうとするとは・・・」
「サイバー・エンド・ドラゴンでそのモンスターに攻撃だ!」
「お前の戦術は実に素晴らしかった!カードコンビネーションも、タクティクスも!」
「翔にも同じことをやっていたな・・・何が言いたい」
「だが、俺の神を倒すには、程遠いんだよねぇ!地縛神Ccapac Apuの効果!相手はこのモンスターを攻撃対象に選択することはできないッ」
「なん、だと・・・!」
「逆転の一手も空回り、悔しいでしょうねぇ」
「ッ!き、貴様ァッ!」
「良い表情をするようになったなカイザー、そっちの方が似合っているぞ、闘争本能を丸出しにし、俺に突き刺さるほどの敵意を向けてくる。そして敵を打ち破らんと全力で、必死で戦略を編み出し、デッキを組む。そうだ、それこそ
と、一人で勝手にテンションを上げていると左腕を掴んでいた感触が無くなり、ポテリ、と地面に何かが落ちる音と共に、俺とカイザーを囲む炎が消えて行った。
足元を見ると顔の、恐らく目がある場所を手で覆う猫の様なポーズを取っているコカパクアプが転がっていた。
「どうやら俺の神の燃料切れの様だ。このデュエルに勝者も、敗者も存在しない」
「貴様、どこまで俺を侮辱すれば気が済む!」
「お前が真にデュエリストとして覚醒すれば、また相手をしてやるよカイザー。良かったじゃないか、自分が如何に、井の中の蛙だったのか知れて」
十代達からすれば突然言い合いを始めたように見えるだろう。
「俺は・・・俺はッ!」
「さっきのデュエルは無効試合だ、見物人は誰もいない。またいつでも仇を取りに来い。その時こそ真の敗北を味あわせてやろう!」
「俺にも、デュエル狂いになれと言うのかッ!?・・・良いだろう、首を洗って待っていろ!足利、満ゥ!」
「気軽に、満足。とでも呼べ。カイザー」
「お前にだけはその呼ばれ方はされたくないな。その名は、お前に勝つまで保留にする」
「丸藤亮。これで満足か?」
「ああ、満足だ。だがしかし!俺は俺の、サイバー流でお前に勝つぞ、満足!」
「その時を首を長くして待っておくぜ」
踵を返して去っていくカイザー、もとい丸藤亮とそれについて行く天上院を見送りながら、こちらへ駆け寄ってくる二人の足を賭を聞きながら、俺は満足していた。
それもただの満足ではない。
大、満ッッ足!だ。
元々出すシーンを決めていたんですが、予定を早めました!カイザーなら相手に不足もないでしょう、まぁ今回は電池切れで寝落ちしましたけど。
最近コカパクアプ要素少なかったどころか無かったからね!仕方ないね!
コカパクアプが寝落ちした理由としては「勝ったな」「ああ(キリッ)」ってなってたからです。
「あ、俺いなくても勝てるなこれ。眠いし寝よう」って感じで寝落ちしました。力使ってるの忘れてたからフィールドも解除されたってオチです。そういう事にしておいてください。