コードギアス反逆のルルーシュ Children in succession to will 作:ラムネ便
空に浮かぶ青い機体。スカアハは格納庫の扉を開放して二機をキャスターへと移動させる。ニムバスはブルー二号機から降りてオーキスに敬礼した。
「本日よりスカアハに着任します。ニムバス・シュターゼン。到着しました」
「ニムバス。お前を牢獄から出したのはお前の腕を信じているからだ」
「有難き御言葉」
ユウはニムバスが操縦して輸送して来た機体を見物している。羽のようなパーツにブルーに塗装された機体。クレーンで追加ブースターが外され羽の代わりにエナジーウイングが装備された。
「ユウ・カジマ。本部から貴様への餞別だ。受け取るがいい」
ニムバスに渡されたのはKMF起動キー。つまり試作段階の機体をユウにも渡されたという事だ。ユウはキーを握りしめてブルー三号機のコックピットに座る。OSが起動して全ての自動確認を終えると機体名が表示された。機体名は”Blue Wolf”。
「蒼き炎は蒼き狼へと変貌したか、、!」
「ユウ!その機体は多分太陽炉がある筈!エンジンを起動してくれ」
タキセの言う通りメインエンジンを始動させる。背中のエナジーウイングには少しだけ粒子が出て来ていた。
「太陽炉を教えた甲斐があったってもんだね!」
E.Eは高く笑いながらブルーを手で叩く。E.Eはいつの間にかイギリスの整備課に太陽炉の技術を伝えていたらしい。しかしだとしたら追加ブースターなどは要らないはずだ。実はコレはブルーを安全に輸送する為のシンフォニーで決められている規則だからである。新機体だとメインエンジンを過度に稼働させてしまった場合オーバーフローしてしまい使い物にならなくなるからだ。
「よし。ブルーの整備を進めておけ。もう少しで中華連邦上空に出る」
「でもさオーキス。領空侵犯とか大丈夫なの?」
E.Eの意見は最もだ。しかし領空侵犯のレーダー如きで何もできないスカアハではない。
「馬鹿。じゃあ俺達は今までどうやってブリタニアのレーダーを擦り抜けた?全てスカアハのレーダー無効化で来たんだからな」
「それもそうだね。光学迷彩以外にもスカアハには私の思いつかない様なもんばっか積んでるんだもんね、、」
苦笑いするE.E。オーキスは二機の新型をキャスターに移動させてキシと中華連邦での作戦会議に入りクレアはナイト・オブ・ミラージュの操縦訓練をくりかえしている。
「オーキス。俺から基地の防衛線にとやかく言うのは可笑しいのは分かっている。だがこいつならもっと防衛戦を強化出来る筈だ!」
キシがオーキスに手渡したのは設計書。二足歩行で重装備なKMF、、いやKMFではない。かなり巨大でレールガンも搭載している。その姿はまるで恐竜のよう。しかし腕がない。
「腕がないじゃないか」
「腕なんざいらねー!そいつは腕がなくてもレールガンとかで何とかできる!」
「だがこいつは、、」
「巨大過ぎて価値が無いと?」
「そうだ。KMFなら小回りも効く。今更こんな巨大兵器を作らずともいいだろう?」
「分かってねぇな。それは局地防衛戦の要となる機体だ。KMFを配備しなくても歩く弾薬庫にすればいいだけの話さ。華奢なKMFよりかは使えるぜ」
確かにキシの言うことも一理ある。KMFの様な多種多様な機体を現地整備するにはどうしても同パーツ機体を作らざるを得ない。しかし隊長機や熟練パイロットに向けるパーツ生産が追いつくとも限らない。ならば紙装甲のKMFよりも巨大な弾薬庫で敵を屠る方が弾薬代だけで済む。
「うん、、まあ採用出来るかどうかとして悪くはないかもな、、」
キシの設計図にはレドームの他にバリエーション豊かな兵装が売りと書いてある。その最後のページには機体の名前が書かれていた。
「メタルギアREX」
「人と機械を繋ぐミッシングリンク。まさに金属の歯車だ。そいつが必ず役に立つと言えることを約束するぜ」
「ま、、いつかな」
「今すぐ見せられないこともないが?」
キシはキャスターの艦橋を移動してある広い格納庫へとオーキスを連れて行く。そこには設計書通りの機体が存在しておりコックピットとなる口が開いていた。KMFより巨大で堅牢な機体。数々のコードが繋げられた状態でメタルギアREXは佇んでいた。
「チタン・セラミックを材料に複合装甲を活用したメタルギアだが、、一応MVS位なら防げる。ハドロン砲は流石に無理だがな」
オーキスは近くに設置されていた階段からメタルギアREXの頭部に登る。平たい頭部にはミサイル発射管が十二セル設置されており目の様なカメラ付近にはバルカン砲が設置されている。長いレールガンが右に。レドームが左に設置され被弾しても防御出来るようカバーが着けられていた。
「やはりデカイな。本当に使えるのか?」
「あー、、あんま刺激しない方が身の為だぜ?」
「は?」
オーキスが頭にいるにも関わらず頭部が動き出し始め恐竜のような咆哮を上げた。そして振り払うように暴れる。軽くジャンプして艦橋に戻るオーキス。
「だから言っただろ、、」
「待て待て待て!ロボが咆哮上げるなんて聞いた事ない!」
「当たり前だろ。俺がプリセットしたんだからな。REX!おさまれ!」
REXは暴れるのを止めてミサイル発射管の扉を閉める。レールガンのチャージも中止して足を元の場所に戻した。全長20M程ある巨体がスカアハで暴れたら大惨事である。
「こいつにもAIが組み込んである。馬鹿にするとパイロットであろうと殺しにかかるから舐めると酷い目にあうからな」
「先に言ってくれ、、」
数分後中華連邦上空に到着。投下用ワイヤーをクロスボーンに固定して星刻に渡す準備を進めてメタルギアREXは同時に投下コンテナに積まれていく。キシ曰く本来なら対中華連邦との戦闘用にイギリスで作製していたので後は姿勢制御プログラムの誤差修正だけで済む話らしい。しかしキシが乗ると思いきや、、
「オーキス。お前乗れよ」
「ん?俺にはエクストリームがあるんだが」
「違う違う。REXに謝る代わりに乗ってみるんだ。必ず許してくれる。そして必ず役に立つ」
「、、、分かった」
REXのコックピットが開き折りたたみ式モニターが搭乗の邪魔をしないように畳まれ座席が調整される。座席に座ったオーキスはコックピットを閉じて機体全体の確認を行いOSの起動確認をするとモニターに文字が表示された。
”オマエ ツギハ ナイ”
「分かってるって。役立たずなんて言ってすまないな。だがお前の真価を見るまでは半信半疑でいさせて貰おう」
”イイダロウ”
オーキスがREXの最終調整を終える頃キシはユフィを呼び出してブリーフィングをしていた。
「つー訳でだ。ユフィ。君にはパーティ会場への降下を命令する。いや、、言わなくとも行く気だったのかな?」
「ふふ。分かっているじゃないですか」
「スザクの連絡先があったおかげでパーティ会場は分かっているからな。後はユフィ次第だ」
「じゃあ、、行って来ます」
ユフィは会議室からキャスターまで移動してユニコーンの前に立つ。コックピットが開きユフィは華やかなドレスを着ながら搭乗階段に登って行く。E.Eやクレア、ナナリーが送り出しをしてユニコーンはスカアハから出撃した。更にニムバスがユニコーンを追うように出撃。光学迷彩を起動して消えていった。
「ほんじゃ、、俺達も準備しますか」
ルーファスはユウと対人兵器格納庫に行きパワードスーツを装着してアサルトライフルや拳銃をレッドフレームに装備。キシはオーキスにある話をつけに行った。
「オーキス。前に言ったとは思うがルルーシュには伝説の傭兵、ジョジョ、更にもう一人の人格が混ざっていると言ったよな?」
「ああ。何を仕込んだ?」
「人格はキラ・ヤマト。平和を愛し自由と言う名のMSを駆り青空を飛んだ優男だ。だがルルーシュに引けを取らない程の演算処理能力にOSを戦闘中にリプログラム出来るプログラマーでもある」
「何も問題はなさそうだな」
その頃パーティ会場にニムバスと共に行くユフィ。受付には幻覚で作り出した招待状を渡して堂々と入って行く。綺麗なドレスを着ながらも顔を隠しながら歩くユフィは他の兵士や貴族達に気味悪がられながらもチェスをする二人の横へと入る。
「なら、、これでどうかな?」
シュナイゼルは前の様にキングを目の前に出して負け戦に出てくる。しかしルルーシュはそれに合わせる様にキングを移動させキング同士にした。仮面の外では冷静だが内面かなり困惑している。天子の真横にいる貴族は少し苦笑いしてチェスを見つめていた。
「あらあら、、これでは勝負になりませんわ」
シュナイゼルの左から聞こえてきたのは女の声だ。そう。まるで死人が蘇りここにいるかの様な感覚なのだ。
「こうしてはいかが?」
綺麗な手は二人のキングを倒してしまう。公式ルールにはないがつまり二人共降参してしまえという意味だ。ベールを脱いで顔を露わにするユフィ。近くにいたスザクの手を引いて腕を組む。
「ダメじゃないですか。シュナイゼルお兄様」
「ユフィ。君が生きていたとはね」
「今更私はブリタニアに戻るつもりはありません。私は国籍をイギリスに移しました。だからスザクと結婚するのも自由です」
「ユフィ、、」
「さ、スザク。行きましょ。暫く会えなくて寂しかったんですから」
別の場所へと移動してしまう新婚二人。ニムバスはスザクに近づき耳元で囁いた。
「枢木卿。総司令からの伝言です。”ユフィを守れ。時間はない”」
「何?」
「裏情報ですが何者かがクーデターを企んでいるもようです。お気をつけを」
ニムバスは会場から出てブルーを起動。ビームライフルやバルカン砲の最終チェックを済ませていく。夕方になりニムバスが昼寝をしていた頃、騒ぎが始まった。
続く!
メタルギア名
メタルギアREX
作者と同じ名前の二足歩行戦車。レールガンや対戦車ミサイルを搭載しておりKMF以上の超高火力を秘めている。説明するまでもないが作者は二足歩行ではあるが超高火力などは積んでいない。勿論咆哮も上げない。