コードギアス反逆のルルーシュ Children in succession to will 作:ラムネ便
ギアス卿団についての出来る限りの情報を確保したオーキス。ブルーも無事に帰艦して格納庫に収納された。ナナリーは目が回りフラフラした状態で個室に行き就寝したが何故かユフィだけは何ら問題なく歩いていた。恐らく高いGに対する体質があるのだろう。スカアハは再び海中に沈み発見されない深度まで下がっていく。だが丁度深度二百を超える直前に通信が入った。
「こちらシンフォニー傭兵師団。御用件は」
『すまない、、シンフォニー。俺だ』
「、、はあ。今度はどうした?前回は無料にしてやるが今回は代金とるからな」
『もうそれでいい、、。依頼内容なんだが、、俺の代役を再び勤めてほしい』
「了解した。武器は何を持って行けばいい?何らならスカアハの主砲で艦隊ごと消滅させるが」
『話を聞け!ウチの生徒会長のせいでつまらん遊びに付き合う事になった。一人でいい。だしてくれ』
「遊び?」
ルルーシュの説明によるとキシ達が報告した時間の後にミレイという生徒会長が最後の学園祭記念として何らかの計画を作っていたらしく全員強制参加らしい。オーキスは少し苦笑いしながらスカアハを再び海上に上げてエクストリームガンダムを自動でカタパルト付近の最終チェック場まで移動させると通信を端末に切り替えて司令官の服から私服に着替え格納庫に向かう。そこにはエクストリームをギリギリまで整備していたタキセがいた。
「おお。行くんだよな?」
「タキセ。いつもありがとう」
「司令官ともあろう方が整備士にお礼かい?」
「ここにはタキセとE.Eしか整備士がいないからな。俺も出来るが応急整備が精一杯。こんなに多くの機体をいつでも使える様にしてくれているのは有難い事。しかもタキセ。親父のメッセージを俺に届けてくれた礼もある」
「俺の年間契約は賃金高めで頼むぜ」
「年間契約?はっ、、お前は一生シンフォニーが雇い続けてやるさ」
「その言葉、、忘れるなよ」
タキセからエクストリームのキーを受け取り起動させる。カタパルトデッキにまで上昇するとスカアハから出撃。アッシュフォードまでスラスターを全開して向かう。
「ルルーシュ。アッシュフォードに行く。お前は?」
『俺も今アッシュフォードにいる。すぐに来てくれ』
「了解」
青い光を出しながら飛行するエクストリーム。機械の羽から出てくるGN粒子とサイコフレームは綺麗なん夜空を飾りながらアッシュフォードへと向かった。三十分で到着したオーキスは近くの林にエクストリームを隠してアッシュフォードに潜入。ルルーシュに予め転送された地図に従い図書館まで移動する。そこには謎の被り物をしたルルーシュが月明かりに照らされていた。
「ルルーシュ、、どうしたそれ」
「会長の悪遊びに付き合わされると同時に渡されたものだ。何に使うすら分からん」
渡されたコーヒーには綺麗なラテアートがされていて挽きたての香りが開いた窓から流れ出ていく。昨日と似た様な、、いやそれ以上の満月に照らされ二人は机に座り本題に入る。
「それで。そのハート型の被り物をしながら何かするのか」
「ああ。内容は簡単。女子や男子から追いかけられる。急いで逃げきれ。当日はおれが無線で援護する」
「分かった。変装マスクはこちらで用意してある。俺は金髪だからカツラでも被る」
「後は頼んだぞ」
ルルーシュはクラブハウスに戻りオーキスは用意されていた学生服を着て装備していた専用の武器などを隠す様にしてルルーシュに変装した。ボイスチェンジャーもつけて外見や声はルルーシュになった。しかし問題がある。実はオーキスはルルーシュより身長が高い。かなり差がある。だがバレはしないだろうと思いオーキスはそのまま図書室で夜を明かした。朝になりミレイは自分の生徒会長室に私物を大量に持ち込み備えた。時間を経てとうとうミレイ会長の最後の学園祭が始まった。
『さあ!これから私の最後の学園祭!キューピッドの日を開催します!必ずターゲットから二メートルは離れてね!帽子を取ったらその相手とは強制的に恋仲になります!』
女子が多いこの学校で狙われるのは恐らくイケメン男子。勿論オーキスは追いかけられる側なので何としてでも捕まってはならない。
『えーここで皆さんにお知らせです!副会長のルルーシュ・ランペルージとシャーリーは見事昨日結ばれましたので、、女子はカップルにはなれません!で・す・が!それではつまらないので、、』
「、、、嫌な予感しかしねぇ」
『捕まえた人の部費を十倍に増やします!それではぁ!スタート!』
花火が打ち上げられて沢山の女子や男子がルルーシュを、、オーキスを捕まえようと走って追いかけてくる。誰も彼もがルルーシュだけを目指して狩人の目で追いかけてくる。
『シンフォニー。次の角を左に曲がれ』
「了か、、うぉっと⁈」
ばらまかれていた石鹸水に足を取られ見事なスライディングをかますオーキス。しかしその時に無線機も落としてしまう。
「しまっ、、無線機が!」
滑る靴をはきながら走るオーキス。無線機を諦めてそのまま捕まりそうになるとスタンドを発動した。
「時よ止まれ!」
オーキス以外の時間が静止してその間に図書室で着替える。それから近くの昇降口から中庭へと出て行く。安心して解除するとあっさり見つかり追いかけられ始めた。
『全部活連盟に通達!ルルーシュは中庭へ逃げた!引っ捕えなさーい!』
「部費十倍は我々のものだぁぁぁぁっ」
ラグビー部の部員達がオーキスめがけてアタックを仕掛けてくる。しかしオーキスはスタンドを一切使わずCQCだけで屈強な男八人相手を簡単に倒してしまう。
「筋肉だけが全てじゃないんだぜ」
そう吐き捨てると追いかけてくる生徒達を女子男子関係なくCQCで倒していく。何とか校舎内に戻り無線機を回収するとさっきの石鹸水に引っかかる生徒達を後ろに無線でルルーシュに連絡をつけた。
「すまないルルーシュ!石鹸水で滑って無線機を失くしていた!次の指示を!」
『まだ捕まってないんだな?なら北側昇降口まで走り抜けろ。そこから右に行けば数分は稼げる。だが科学部がいる可能性がある。注意しろ』
ルルーシュの予想通り科学部がロケット花火を構えていた。
「撃てー!」
掛け声と同時に大量のロケット花火が発射される。オーキスは避けることなく突っ込んでいくが実は腰に装備していたタキセの試作品であるサクラダイトをふんだんに使ったランスロット並みのバリアを展開する装置をつけていた。人の目には見えないが花火くらいなら簡単に防げる。科学部の部員を精神的に落とす。暫く走っていると目の前にスケートボードがあった。
「ちょっと借りるぜ!」
スケートボードに乗り絶妙なバランスで野球部のノックやアーチェリー部の吸盤付き矢を避けていくオーキス。後五分ほど逃げ切ればいいのだが更に面倒なのが立ちはだかっていた。
『幻惑部隊は前へ!』
際どい服に際どい水着。女子高生にしては体つきがよくイケてる女子がいた。だがオーキスはルルーシュがシャーリーと作った関係以上の既婚者。クレア以外の女性には振り向かない。
「今の俺に女体は意味はないんでね!」
女子高生達を軽々と避けるとジノが追いかけられていた。だが遊んでいるかのように逃げているのでオーキスは無視して校舎を迂回していく。
『後二分後には一時休憩で俺の参加権はなくなる。それまでには図書室までに来い。それとそこから三十メートル先にテニス部がいる。ボールを回避しろ』
「簡単に言ってくれるな、、よっ!」
テニス部のボール射出機から発射されるテニスボール。ボールを避けながらスケートボードからローリングして降りると走り続けていたスケートボードは見事延長コードにぶつかり射出機の電力が断たれボールは来なくなる。その間にもオーキスは逃げるが面倒な事に図書室からかなり離れてしまい走っては間に合わない。馬術部の馬舎にまで来て休憩しようとすると1匹の馬が目に入った。大量の馬が出て行っている最中に純白の馬だけが繋がれている。
「お?”危険!近づくな!”?白毛の馬に失礼な看板だな。しゃあねぇ。お前の背中、、借りさせてくれないか?」
馬はオーキスが近づくと前足を上げて打ちのめす。しかし防ぐことなくオーキスは白馬の目をじっと見て静かに話した。
「俺と、、ひと暴れしないか?」
それから馬は頭を下げて背中を低くした。オーキスは背中に乗って手綱を取りサドルに足をかけた。すると馬は馬舎の簡易柵をおもいきり破壊して荒い鼻息をあげる。
「なあ馬!いや!馬じゃダメだな。お前の名前はだな、、速そうで強い。で、めちゃくちゃ白い。更にメスときた。となると?」
「ルルーシュがいたぞ!捕まえろ!」
大量の生徒達が色んなものを持ちながらオーキスに襲いかかる。そんな中オーキスは笑って言った。
「お前はまるで我儘な美女!そうだ!お前の名前は今日からデンドロビウムだ!」
デンドロビウムが大きい声で鳴いた。するととんでもない速さで大群の中を突っ切っていく。競技用の馬よりも速く走り続けいつの間にかリヴァルの乗っていたバイクを抜かしていた。
「そんなのありかよぉ⁈」
「翔けろ!デンドロビウム!」
ルルーシュの姿で走るのは少し申し訳ないが時間いっぱい逃げ切りデンドロビウムと共に校舎付近まで来た。図書室に行きルルーシュの変装を解除すると早速文句が来た。確かにルルーシュ以上の動きをして怒られない訳がない。しかし何とか捕まらずに逃げきったので報酬の話になった。
「で、、報酬の件なんだが」
「あー。金はいらん。だからアレくれ」
「アレ?」
ルルーシュが窓の下を覗くと誰一人乗りこなせず馬舎に閉じ込められていた白毛の白馬がいた。本来上級者向けにミレイがアッシュフォード家のコネを使い手に入れた代物らしいが馬自身が馬術部の部員全員を嫌いミレイすら乗せてくれないらしい。身の回りの世話は出来るが背中に乗るのは出来ないという。
「あの馬に乗っていたのか⁈」
「無線はウザイから切ってた時に拝借した」
「まあ、、会長に言えば何とかなるか」
「それじゃあ俺は帰る。報酬の件、よろしく頼んだぞ」
オーキスは変装をバックにしまい校舎の正門を抜けて近くの林に隠したエクストリームでスカアハまで帰艦する。数十分後着艦用カタパルトに到着したオーキスは艦橋に出るとナヴィスが紙を持って待っていた。
「ナヴィス!また指揮を任せてすまない!今回の事は穏便に済ませて欲しいんだが、、」
「なぁに何時もの事だろ?それよりほら。シュナイゼルから依頼が来ている」
「シュナイゼルから?」
学生服から司令官の服を着たオーキスは操縦室に向かいモニターを開いてブリタニアの省庁に直接連絡をかける。交換手を何度も重ねてシュナイゼルがモニターの前に現れた。
『久しぶりだね。シンフォニーの諸君』
「今回の依頼は?」
『長期契約になるが、、いいかね?』
「ええ。無理のない範囲なら」
シュナイゼルからある計画書が転送されてくる。セキュリティがかなり高い秘匿回線からの通信だ。そこには目を疑うような事がかかれていた。
「、、、正気ですか?」
『私も少々賭けに乗ろうかと思ってね。マリアンヌ暗殺事件に関して』
続く!