雪乃「八幡………君が………私を怪我させた責任………をとるために………私と………付き合って………」プルプル
八幡「誰もそんなこと言ってないだろ」
右手で雪乃を抱き寄せる。由比ヶ浜にもこんなことしてたな。
雪乃「それで………八幡君は………姉さんのこと………が好き………で………」ポロポロ
八幡「……………」ナデナデ
ここまで心配をかけていたとはな。
八幡「大丈夫だ。俺は、雪乃が好きだぞ。責任とか、関係なしにな」
雪乃「ほん………と………?」
八幡「言っただろ?俺が好きなのは優しい不器用なやつって。事故が起こる前から好きだったんだよ」
雪乃「八………幡君………」ポロポロ
八幡「雪乃………」ナデナデ
雪乃「うっ………しくっ………うぅ………」ポロポロ
八幡「よしよし………」ナデナデ
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雪乃「八幡君、私のこと、好き?」
八幡「好きだぞ」
雪乃「私も好きよ、八幡君のこと。優しくて不器用な、八幡君のことが好きよっ」ニコッ
八幡「そうか」
っといけないいけない。まだ解を聞いてないのがあった。
八幡「なぁ雪乃。なんで『私』っていうのを主張してたんだ?」
雪乃「あぁそのことね。付き合い始めた日に私の部屋に行ったこと覚えてる?」
八幡「ん………あぁ覚えてる。雪ノ下さんがいたっていうやつだろ?」
雪乃「ええ、そうよ。そのとき、姉さん泣きながら出ていったから、八幡君のこと好きなのかなって思って。それで、八幡君がとられちゃうんじゃって、だから私を見てもらいたかったのよ。私だけを」
八幡「ふっ。そういうことか」
なーんだ。今までの違和感は雪乃の女の子らしい考えだったってだけか。
雪乃「私は女の子よっ」ギュッ
読心術………
雪乃「それで、彼女を泣かせたのだからその責任はとってのねっ」
八幡「責任とかもうよくね?」
雪乃「だめよっ。かわいい彼女を泣かせたのだから、それ相応の責任をとってもらわないと、ねっ」
八幡「はぁ。あー、そういえば明日暇だったな。どうする?」
雪乃「八幡君は一年中暇じゃない。相変わらず話が下手ね」
八幡「雪乃も相変わらずだな」
相変わらず、か。これが欲しかったんだな俺は。この平凡な相変わらずというのが、何より欲しかったんだろう。
雪乃「それじゃあ、遊園地に行きましょう」
八幡「こないだ行ったんだけど」
雪乃「私とじゃ嫌なの?」ウルウル
八幡「いや、そういうわけじゃなくてだな」
雪乃「あの遊園地とは別のところよ。安心して」
八幡「うん、ならいいな。んで、いつどこで集合する?」
雪乃「彼氏がそういうのを決めるものじゃないの?」
八幡「提案者が決めていいぞ」
雪乃「八幡君は八幡君ね。
そうね………7時に私の家でどうかしら?」
八幡「早いな。そんな遠くに行くのか?」
雪乃「そんなに遠くはないのだけれど、すごい混むから」
八幡「ま、まさか………だ、だが雪乃は人混みいいのか?」
雪乃「八幡君と一緒なら大丈夫よ」
八幡「ぅ………」///
雪乃「それで、どうかしら?」フフン
八幡「あ、あぁそれでいいぞ。わかった」
雪乃「それじゃあ、また明日ねっ」
八幡「あぁ、じゃあな」
雪乃は俺をテレさせて勝った気になっていたが、雪乃の顔は真っ赤だった。全然勝ててないぞ。ちなみに写真はとっていない。悔しい。
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八幡「てでーまー」
小町「お兄ちゃんおかえりー!
ってどうしたの⁉︎お兄ちゃん」
八幡「ん?なした?」
小町「お兄ちゃん、そのデレた顔はどうしたの?」
八幡「えっ、そんなやばい顔なのか?」
小町「いいや〜、小町しかわからないくらいの顔だよっ」
八幡「あぁそうかよかった。んじゃ小町、風呂入れてくれ」
小町「入れてあげるからそのデレた顔の理由を教えてもらうよっ」
八幡「えーーーー」
ちくしょう、話が反らせなかった。
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カポーン
八幡「はぁーーーー」
なんかもう疲れた。雪ノ下さんも、雪乃も、俺も、元に戻った。俺が原因でずれたものは元に戻った。あと一人、彼女が戻れば、だが。まぁ押し付けるように聞こえるな。元に戻るなんて、甘い考えなのかもしれない。ゆっくりと待とう。あの場所に三人が揃うことはなくても、違う場所でもいいから三人が揃う。それが、一番の幸せだ。傲慢で卑怯で、だが、これが俺で。
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小町「さぁ〜お兄ちゃん!何があったのかね?ね?」
八幡「明日雪乃とデート」
小町「へぇー雪乃お姉ちゃんとデート………
え?それだけ?」
八幡「だけってなんだだけって」
小町「は⁉︎まさかお兄ちゃん、なるほど………」
八幡「何がたるほどだ」
小町「デートのあとは卒業ですね?」
八幡「お前はとりあえず受験勉強をして総武高校を余裕で合格できるくらいにしろ」
小町「お兄ちゃん!もしお兄ちゃんがそれが原因で雪乃お姉ちゃんに嫌われても小町が励ましてあげるよ!」
八幡「」グリグリ
小町「ぬ、ぬわぁー!お兄ちゃん止めてー!」
一体どこでそんな言葉覚えちゃったの?あれか、大志か大志だな。あいつが原因だな。よしやろうとっととやろう。でもあいつの家知らねぇ。仕方ない、次会うまでは生かしておいてやる。あれ?これ悪役が倒されるときのフラグじゃね?俺はまだ生きたい。
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今の時間は?6時。うん、早急に仕度をすれば間に合う。急ごう。
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今、雪乃の家。雪乃はまだいない。んで、時間は?あいつは性格的に遅刻はしないタイプだろうからいいんだけど。6時。おい。起きたときも6時だったぞ。ちくしょう、自慢の腕時計が壊れてやがる。たぶん電池切れただけだけどね。仕方ない、スマホで時間見るか。5時。ーーーーーーーえ?ああ!もう!どおりで太陽がまだ出てないと思ったよ!まぁあれだな。彼女を待たせないという彼氏の模範的行動だな。ここから2時間待つのか………
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と思っていたが、30分経たないうちに雪乃は出てきた。30分経ってないと言ったが、5分経ったか?くらい。スマホで確認したら6分だった。そこは8分にしとけよ筆者………
雪乃「え⁉︎どうしているの?」
八幡「な、何だと………え?何?昨日は俺を誘ったわけじゃないっていうありがちなパターンなの?」
昨日誘われたんだが………
雪乃「八幡君、動揺しすぎよ。思ってることと言うことが逆になってるじゃない」
八幡「読心術あるんなら会話とか必要なくない?」
雪乃「八幡君の声聞きたいもの。会話は必要よ。そんなことより、待ち合わせは7時のはずだけれど」
八幡「あぁそれはな。いつも使ってる腕時計が壊れて時間がわからなかったからだ」ホレ
その腕時計を見せた。
雪乃「なるほど。起きたときにこの時間だったのね。なら仕方ないわね」
八幡「んで、雪乃の方こそなんでこんな時間なんだ?」
雪乃「朝………その………八幡君が出かけるときに………驚かせられたら………よかったのだけれど………」モジモジ
八幡「あぁなるほど。それは惜しいことをした」
なんなんだよ。腕時計が壊れてなかったらそんなかわいい雪乃が見れたのか。ちくしょう………
雪乃「……………」///
八幡「んーでもこの時間だとかなり早いだろ?どうする?」
雪乃「とりあえず行きましょう。始発に乗りましょう」
八幡「始発かー。他に人大していないんだろうな」
雪乃「八幡君と二人きり………」ボソッ
八幡「じゃあ行くぞ」ギュッ
雪乃「ひゃっ⁉︎………い、行きましょう………」///
めっさ驚いとる。雪乃かわいい。
雪乃「」カァァァ
どうだ?読心術でテレてる。なにこれ楽しい。
全然最終話じゃありませんでした。何してんだか………
まぁあれですね、計画性のなさがしじみ出てますね。しじみっておいしいんですか?食べたことないんですよね。
次回もお楽しみに〜ではでは〜
(雪乃とのデートだけで一話使おうかな………)