魔法少女リリカルなのは~目指せ導力革命~   作:莉瑚

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第4話

高町家の道場を覗くとすぐに恭也兄様が気付いてくれた。

 

「どうしたんだ、莉瑚」

 

いつもならすぐに中に入ってくる私に訝しんでか、入り口まで来てくれる。

 

「実は、今日が原作開始の日なんです」

「なに・・・ほんとか」

「えぇ、今日なのは姉様たちが件のユーノ・スクライアを拾ったそうです」

「あぁ、そういえば、今日夕飯時になのはがフェレット飼いたいって言ってたな。了解した。俺もついて行ったほうがいいか?」

「最初は大丈夫だと思います。可能であればこの戦術オーブメントが、有効か確認しますね」

「わかった」

 

そのやり取りがあった瞬間、声が聞こえた。

 

≪聴こえますか?僕の声が聴こえますか!≫

 

「あっ」

「ん、どうした?」

「今ユーノ・スクライアの声がしました」

「ふむ、ということはそろそろか・・・おや、タイミング良かったみたいだな」

 

そう言われて、私の気配探知のギリギリの範囲で遠ざかる一つの気配を感じる。

 

「それでは行ってきますね。クロックアップ改!」

 

スピードアップの補助魔法をかけて一足飛びで高町家を出る。

普通に走っても私の体力ならなのは姉様に追いつくけど念のためだ。

なのは姉様が見えたところでビデオカメラを取り出して電源ON!

 

「おし、これでなのは姉様のかわいいところもばっちり撮れます!」

 

まだ何も始まってないけど、なのは姉様の後姿を撮りはじめる。

しかし、このまま動物病院まで走り続けるのかしら?

普段運動神経切れてるという割には、意外となのは姉様体力ありますのね。

 

なのは姉様が動物病院前まで来たときそれは起こった。

なのは姉様が敷地内に入ったとき、大きな音と砂埃が舞い上がる。

念のためいつでも助けられるように気配を薄くしなのは姉様に近づく。

フェレットを抱いて出てきたなのは姉様はとりあえず傷もなさそうだ。

 

次の瞬間、ジュエルシードの力を受けた思念体が飛び出してくる。

結構大きい。

 

なのは姉様が詠唱に入ったため、思念体を挟んで反対側に移る。

 

「ビデオも撮りたいから1回だけ実験させてもらうね。ソウルブラー!」

 

時魔法の初期魔法ソウルブラー!

確率で気絶効果もあるけど、実験には闇にも隠れて今回は都合のいい魔法であろう。

 

発動した闇の波動は、気づいた様子もない思念体にあたると、大きくふっとばす。

あ、あれ結構きいたかも?

すぐに起き上ってこないのもあり、結構効果的なのかもしれない。

 

「とりあえず検証は今後もすることとしてなのは姉様を写さないとね」

 

この程度だったら何とかなりそうだったので、すぐにまた気配を殺して、なのは姉様を写しだす。

光の柱が立ち、次の瞬間には、変身したなのは姉様の姿があった。

 

なのは姉様、すごくかわいい!

和んでしまっている間に、思念体が飛び上がりなのは姉様に襲い掛かる。

 

「プロテクション!」

 

レイジングハートが反応し、防御魔法が発動。

 

「リリカルマジカル、ジュエルシードシリアルNo21封印!」

 

次の瞬間にはあっけなく封印してしまう。

あれ、結構あっけない?

 

なのは姉様は、ユーノ・スクライアを連れて早々と離れてしまった。

 

「初回ってこんなもんだっけ?とりあえず電話しとくかな」

 

家路につきながら恭也兄様に電話する。

 

「もしもし、莉瑚?大丈夫だったか」

「はい、なのは姉様も大丈夫ですよ。そちらに戻ってくるはずです。詳細は明日、月村邸にでも」

「了解した。声が弾んでるな、結果よかったのか?」

「それはもう十分に!」

 

電話を切るとそのまま他の知り合いにもメールをしておく。

帰ったら、ビデオ整理しようかな。

皆さんに見せるのを楽しみにしつつ、原作初日は鼻歌交じりに家路についた。

 

 

次の日。

神社でもジュエルシードが発動するのをギリギリ思いだし、先回りをすることにした。

 

「えと、犬が取り込んでる?」

「はい、何を願ったのかわかりませんが、普通の犬と思わないほうがいいですよ」

「なのはちゃんが来る前にもっと魔法の検証を行うってことでいいの?」

「はい、恭也兄様が先行しています。それぞれの攻撃が有効か検証したいですしね」

 

ついさっき、魔力を感じたから発動してしまっているかも。

 

「クロックアップ改!フォルテ!」

「あ、ありがと」

 

先程から走りっぱなしで口数が少なくなってきたアリサ姉様を強化する。

神社前にある階段を上りきるとやはりジュエルシードは発動していたらしい。

ジュエルシードを取り込んだ犬を翻弄している恭也兄様の姿があった。

 

「む、来たな」

「お待たせしました、どうです?」

「この程度なら、お前でも余裕だな。突っ込んでくることしかしない」

 

そういいながら、追撃される攻撃をヒラリと躱す。

確かにそれほど早くもないし、単純な攻撃化も。

 

「すずか姉様、側で倒れている女性を!」

「うん」

 

一緒に走りこんできてもまったく息切れしていないすずか姉様は現状を把握し、素早く女性へと駆け寄る。

すると、たまたま視界に入ったのか、恭也兄様に背を向け、すずか姉様へと突っ込んでくる。

 

「くっ、アースガード!」

「ダークマター!」

 

ぶつかる直前に私が発動した1度きりの完全防御が発動し、すずか姉様の手前で塞がれる。

その一瞬で、女性を抱えてすずか姉様が離脱したところで、アリサ姉様の魔法が発動。

 

空魔法の空間を圧縮する魔法が発動し、ジュエルシードを取り込んだ犬を締め上げる。

というかちょっと威力が高くないですか?

地面まで穴空いてるんですけど・・・。

 

「む、なのはが来たみたいだぞ」

「隠れましょう!」

 

4人は境内の裏のほうまで走り、急いで隠れる。

間もなく、なのは姉様が来るとあとは原作の通りだった。

ジュエルシードを封印すると早々に立ち去ってしまう。

 

「ほ、本当に変身したわね」

「フェレットも喋ってたね」

「なのはの魔法でも十分やっていけそうだな」

「そうですね。他の魔導師が来るまでは大丈夫だと思います。そうそう、少し話が変わりますが、士郎小父様がコーチをやっているサッカーの試合が直近であると思いますが何時頃かわかりますか?」

「ん・・・確か来週の日曜日くらいだったと思う」

「なるほど、1週間ちょっとですね。その日に例の街への被害が出るジュエルシードが発動します」

「確か樹の化け物だっけ?」

「そうです、アリサ姉様。それまでの間は、他のジュエルシードが発動するかもしれないのですが、放置もしくはちょっとした支援でもいいと思います。たぶん、今日と同じような感じかと。ですが、そのサッカー試合の日に発動するジュエルシードをどうしようか迷います。アニメの描写からすると街への被害が大きいのはわかっているのですが、それが建物崩壊するほどのものなのか、死人が出るのかといったところは描写がありません。まぁ、それを言うと大なり小なりこれからのジュエルシードについても同様のことが言えると思いますが」

「経緯はわかってるのか?先にこちらで回収してしまうこともできると思うが」

「全てではないですがどのような人が発動するのか少し予想はできます」

「えっ、人が発動するの?」

「はい、人だからこそ、思いが強く被害も大きくなるようですね。しかし、回収するにもすぐに思いつくだけで2つの問題があります」

「2つも?」

「はい、一つ目はジュエルシードの封印がまずできないことですね。私たちが回収するにしろ人間が回収するため何かしらの望みはいくらでも持っています。封印しないと危険ですが、封印術式はもちろんのこと、この動力アーツには封印する手段がないのです」

 

クオーツの種類として封魔の刃というものがあるけど、到底役に立てるものでもないし、試したいとも思わない。

ゴスペルも有効なのでしょうか・・・?

 

「2つ目は、なのは姉様の覚悟ですね。今まで手伝っているだけ、もしくは好奇心で動いていたのですが、ここで当事者意識を持ちます」

「なるほどな。遊んでいるとは言わないが、気持ちがともなってないってことだな」

「そうですね。もちろん全て原作通りになるとは思っていないので、なのは姉様と早めに共闘していくことも視野に入れていいとは思いますが」

「以前言ってた、他の転生者や修正力ってことね。でも莉瑚、それほど深く考える必要ないんじゃないかしら?今のところ、他の転生者は原作開始から2日目にしてまだ音沙汰がないからね」

「そもそも莉瑚は原作ってやつを気にしすぎよ。確かに莉瑚が私たちのことを知っているのはビックリするけど、他に同じような人がいるわけじゃないし、はずれのある未来予想くらいでいいじゃない。私生活が全てアニメにのっかってるわけじゃないんでしょ?」

「それはそうですけど・・・」

「さっきの話なんだが、なのはと協力する方向でちょっと考えてみないか。俺と忍、それから父さんと透さんで話してみようと思う。莉瑚から一番情報をもらっているのは物語にあまりかかわらない俺たちだしこんな決断を君たちに押し付けんよ」

「いいんですか?」

「あぁ、注意すべきは、オーバル技術とその素材の出所だろう。オーバル技術は仕方ないにしろ、素材の出所は隠したほうがいい。早めに似たようなもの、同じものを見つけたいが地球じゃ見つからないようだし、魔法世界に期待するしかないところが正直なところだが」

「だったら恭也さん、来週末はどうしますか?」

「そうだな。魔導師戦を意識した訓練、なのはのフォローくらいでいいと思うぞ。あとは普通にな」

「そうね。どうせばらすんなら、なのはとユーノ君をいじってやろうかしら」

「アリサちゃんほどほどにね。なのはちゃんの挙動不審で遊んじゃダメだよ?」

「あら、あんな薄情なやつ、ちょっとくらいびっくりさせたほうがいいのよ」

 

淡々と決まっていったけど、協力するのを前向きってことでいいのかな?

 

「私はいつも通りに過ごしますね。一応、皆さんの戦術オーブメントは全て開封できますが、特殊なクオーツは数が揃ってないものもあるので、管理している父様に確認してくださいね。まぁ、積極的に使ってる方も少ないし、オーブメント使ってる人も少ないので大丈夫だとは思いますが」

 

また、今週末にでも集まって話そうという流れになり、解散となった。

すずか姉様とアリサ姉様は父様にようがあるといことで私の家に。

私は恭也兄様と修行で高町家に行くことに。

 

それにしても、すずか姉様はよく父様とオーブメント開発を行っているから尋ねるのは珍しくないけど、アリサ姉様はどんな用事だったのだろ?

 

 

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