艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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292話 石頭の教育者(2)

《プワーッハッハッハァ‼︎国有地に風車建てまくってやるプァースゥ‼︎》

 

《ここはチューリップ畑にしてやるプァースゥ‼︎》

 

《逆らった奴の家の鍵穴にチューリップを挿してやったプァースゥ‼︎》

 

《プワーハッハッハァ‼︎プワーハッハッハァ‼︎》

 

 

 

まるで悪の親玉の様なパースが映っている

 

「女王陛下はパースが未だこの様な様だと…」

 

「来た時はそうだったな…」

 

「今は大丈夫でも、パースは目を離すとすぐに風車を建てたり、辺り一面チューリップ畑にします」

 

シェフィールドの目は至って真面目

 

しかし、今のパースも至って真面目だ

 

「げっ‼︎シェフィ‼︎」

 

「げっ‼︎とはなんです‼︎」

 

偶然間宮に来ていたアーク

 

アークもシェフィールドの事を知っている様子だ

 

「貴様が来ると大体叱られるからな‼︎」

 

「貴方は真面目な様ですね。私はパースのお目付役で来ました」

 

「すまないマーカス、横に座らせてくれ」

 

異変に気付いたアークが横に座った

 

「おぉ。何か食うか⁇」

 

「コーヒーを」

 

コーヒーを頼み、アークはシェフィールドと話をする

 

「パースは今は真面目な奴だ。放っておいてやってくれないか」

 

普段パースといがみ合っているが、アークはパースをフォローしてくれている

 

「女王陛下の御命令です」

 

「頭の固い奴だ…あ、すまないなマミヤ」

 

コーヒーが到着し、アークは一口飲む

 

「パースは確かにマヌケだが、今は大人しくピザを焼いたり、ジュースを作って真面目に暮らしている」

 

「本当ならしばらく監視をしても大丈夫なはずですよ、アーク」

 

「この石頭め…パースに何かしてみろ、今度はアークが貴様を教育してやる…」

 

アークはカップを投げる様に置き、間宮から出て行った

 

「アークにも教育が必要な様ですね…」

 

本気で言っているのか、冗談半分なのか、シェフィールドの表情は読み難い

 

「アークの言葉が事実なら、このシェフィールド、今しばらく横須賀に居ても良いはずです。そうですよね、マーカス様」

 

「そうだな…」

 

シェフィールドは真面目を絵に描いた様な子

 

一昔前のアレンを見ている様だ…

 

シェフィールドは一礼した後、いつの間にか食べ終えたオムライスを置き、間宮を出て行った…

 

 

 

《パースさんの監視、ですか⁇》

 

「そうなんだ。なーんか嫌な予感がしてな⁇」

 

《あの子は良い子だぞ。確かに昔はマヌケだったがな‼︎はっはっは‼︎》

 

この日の哨戒は俺、親父、そして健吾

 

無線でシェフィールドとパースの件を話すと、勿論の事親父はパースを知っていた

 

《授乳の時間だって言われて、自分の母乳飲まそうとしたりな‼︎》

 

《アレンに言っていいすか‼︎》

 

「健吾、アレンに言うなら今ここで全て無かった事にすっぞ‼︎」

 

《冗談です‼︎しかし、そうとなればシェフィールドさんを説得しないと…》

 

《止めとけ。あの子は石頭だ》

 

「そうなんだよなぁ…シェフィールドも知ってるのか⁇」

 

《あぁ。あの子はスパイトの所にいたメイドちゃんだ。街を追われた後、女王陛下直属の部隊に行ったらしい》

 

《一喝出来そうですか⁇》

 

《どうだかなぁ…スパイトが動いてくれるかどうかだ》

 

「少し動いてみるかな…」

 

哨戒自体は何事も無く終わり、三機は着陸する…

 

 

 

「マーカス‼︎」

 

着陸して広場で一服していると、タイミング良く母さんが来た

 

「リチャードがマーカスの所に行ってご覧って‼︎」

 

「あぁ、そうなんだ。ちょっと待ってくれ…」

 

母さんを正面に置き、タバコの火を消す

 

母さんはニコニコ顔

 

その笑顔が秒で消える事になる…

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