今回のお話は、リベッチオ・パスタに新しい子が来ます
仲睦まじい親戚模様を見てマーカスは…
ある日の休みの日…
「いでででで‼︎噛まないでよぉ‼︎」
食堂のテレビの前で子供達と遊んでいたきそがアトランタに頭に齧り付かれている
「コラ‼︎アトランタ‼︎きそちゃん噛んじゃダメでしょ‼︎きそちゃん、ごめんなさい…ちょっと見せて⁇」
貴子さんがすぐに止めに入り、きそに付いた噛み傷を見る
「僕は大丈夫だよ‼︎アトランタも随分歯生えたね⁇」
「困ったものだわ…」
「んがっ…」
「マーカス君も疲れて寝ちゃってるし…アトランタ⁇暴れちゃダメって言ってるでしょ⁇アトランタ‼︎」
アトランタは貴子さんの言葉を無視し、俺の背中に乗る
「あぁもう…」
「そっとしといた方がいいかも…」
「大丈夫かしら…」
「レイは怒んないよ」
貴子さんときその心配をよそに、アトランタは俺の服を捲り上げ、背中に何かを押し始める…
数十分後…
「さっ‼︎お昼出来たわ‼︎アトランタ⁇マーカス君から降り…コラ‼︎」
アトランタの手には、あの日買ったガンビーちゃんラムネの蓋がある
俺の背中に押していたのは、その蓋の表面
>∞<
の様な痕が背中に大量に出来ている
「ウィリアム‼︎ウィリアム来て‼︎」
貴子さんが隊長を呼びに行った声で目が覚めた
「ん…アトランタ…今日は何して遊んだんだ⁇」
このタイミングでは珍しくアトランタが背中から降り、俺の顔の横に来た
「抱っこだなっ…よいしょっ‼︎」
起き上がり、アトランタを膝の上に置く
「あだっ…」
膝の上に置いた直後、アトランタは俺の額に手を伸ばし、何かを押し付けた
「そうか‼︎楽しいか‼︎ははは‼︎」
アトランタは普段中々見せない満面の笑みを見せている
余程何か楽しいらしい
「ウィリアム…」
「コラ‼︎アトランタ‼︎レイにごめんなさいは⁉︎」
「どうしたんだ⁇」
「マーカス君…その…背中、鏡で見て⁇」
アトランタをカーペットに降ろし、鏡で背中を見る…
「うわ‼︎な、何だこれ⁉︎ガンビアさんだらけじゃないか‼︎」
背中一面ビッシリに付けられている“>∞<”マーク
「マーカス君…その…おでこにも…」
「おおお…」
額の中心にも同じ痕が付いている
「アトランタ⁇マーカス君はスタンプ台じゃないのよ⁇」
「ごめんなさいしなさい」
隊長と貴子さんに叱られたのが分かったのか、アトランタは俺の所に来て座る
「楽しかったならそれでいいさっ‼︎」
アトランタは満面の笑みを浮かべながら、俺の手の甲にも痕を付けた
「アトランタ‼︎ごめんなさいでしょ‼︎」
貴子さんに呼ばれたアトランタは貴子さんの方を向く
が、手は俺の太ももに置こうとしている
「コラッ‼︎これは没収だ‼︎」
隊長が没収しようとするが、アトランタは離そうとしない
それどころか、ポケットに入れて無かった事にしようとしている
「アトランタ⁇誰が悪い事したんだ⁇」
隊長は優しく怒っている
が、アトランタは俺を指差す
「レイが悪いのか⁇」
アトランタは俺を指差し直す
「食堂で寝ていたレイが悪いのか⁇」
アトランタは更に俺を指差し直す
あたしは悪くない‼︎
こんな所で寝ていたアイツが悪い‼︎
と、でも言いたそうだ
「アトランタ⁇寝ている人を攻撃するのはズルいぞ⁇」
アトランタは隊長を見ている
「起きてる時に攻撃しなさい‼︎」
「そうじゃないわよウィリアム‼︎」
貴子さんが言いたいのは根本的な攻撃行動をやめさせろ、だと思う
が、言う事を全く聞かないどころか、責任転嫁しているアトランタを見て、隊長は方向性を変えた
「よ〜し、アトランタ‼︎起きてる時ならしていいぞっ‼︎」
「マーカス君まで…」
アトランタがハイハイで俺の所に来るまでの間、隊長は口パクで
“本当に申し訳ない”
と、申し訳なさそうに言っている
お昼ごはんが並ぶまで、俺はアトランタと遊ぶ事にした…
お昼ごはんを食べ終わると、横須賀から連絡が来た
《あらレイ‼︎隊長いる⁇》
「アトランタと遊んでる。代わろう」
《お願いするわ》
「隊長、横須賀からだ」
「ありがとう」
隊長は無線を取り、しばらく横須賀と会話する
「そうか‼︎なら今から行く‼︎」
隊長が無線を置き、俺の方を見る
「リベッチオ・パスタに付き合ってくれないか⁇ジェラート食わせてやるから、なっ⁇」
そう言って笑顔で俺の肩を叩く隊長の手は震えている
恐怖の根源はリベッチオではなく、リットリオの方だろうな…
「よし、行こう‼︎」
「…今日は度々すまん」
「…ジェラートでチャラよ」
「ウィリアム⁇帰りにお好み焼き買って来てくれない⁇」
「お⁇おぉおぉ‼︎買って来るさ‼︎」
「マーカス君⁇しっかりウィリアムに奢って貰ってね⁇晩御飯は美味しいの作るから‼︎」
「よっしゃ‼︎行って来ます‼︎」
俺達二人は横須賀に向かう…