300話です‼︎ 笑
ここまで読んで頂いた方、これから読んで頂く方、どうかまた宜しくお願い致します
今回のお話は、御多分に漏れず成長したアトランタ
凶暴性はちょっとは緩和されたが…
哨戒から帰って来ると、工廠で珍しく隊長がPCの前に座っていた
「う〜む…これは何だ…」
《頼むわよ、ホント》
「珍しいな⁇」
「おっ‼︎お帰り‼︎私も勉強さっ…」
PCの中にはヘラがいる
「アトランタに言われてな。ちょっと隠れて勉強さっ」
《丁度良いわ。アンタ、これは何⁇》
PCには赤いモンスターが表示される
絵面的に子供向け番組のキャラクターの様だが…
「んだコイツ…」
《勘でいいわ。ヒントは主人公ポジションよ》
「分かった‼︎キングマスターだ‼︎」
《…》
隊長が言った瞬間、ヘラの感情メーターが“母性”から“呆れ”に変わった為、多分違う
「もうちょいヒント無いのか⁇」
《そうねぇ…みんなと仲が良いわ⁇》
「みんなと仲が良い…つまり、みんなのまとめ役…まとめ役は…」
《…》
またヘラの感情メーターが“母性”に変わる
「キングジェネラルだ‼︎」
《もぅ…》
ヘラに呆れられた
《ウィリアム、アトランタからこの話を放られたら話を逸らしなさい》
「了解した‼︎」
《アンタは手を洗ってうがいをしなさい》
「了解っ‼︎」
ヘラは決して俺達を馬鹿にする事なく、母性をもってヒントを教えてくれた
ヘラに言われた通り、手洗いうがいをして食堂に来た
「ただいま‼︎」
「おかえりなさい‼︎もうすぐご飯出来るからね‼︎」
「おかえり、マーカスおじさん。おっぱいもむ⁇」
「へ⁉︎」
何と魅惑的な癒しを提供してくれるのだろう‼︎
しかし、言ったのは貴子さんでは無い
同じキッチンにいるはまかぜでもない
視線をテレビがある方に向け、そのあと下を見る
「アトランタ‼︎」
そこに居たのはアトランタ
いつの間にか立ち上がっているのに今気付いた
「も、揉まない‼︎」
「そっか」
「昼間からずっとその調子なのよ…」
「どうしちゃったんだ⁇ん⁇」
「なんにもないよ」
アトランタは微笑んだ後、テレビの前に戻る
心なしか、またデカくなった気がする…
「さ‼︎出来たわ‼︎」
貴子さんが晩御飯を運んで来た
「今日は山菜ご飯よ‼︎」
「おっ‼︎」
子供達のテーブルに山菜ご飯が並べられ、みんなで食べる天ぷらも置かれる
今日はひとみといよは横須賀と一緒
子供達が開けていてくれたのはやはりアトランタの横
「いただきます」
ずっと前からそうだが、アトランタは食べている時は非常に大人しい
「アトランタ」
「なぁに⁇」
「みんなの名前言えるか⁇」
「うん。れーべ、まっくす、かすみ、ぷりんつ、あきづき、てるづき、あまぎり、さぎり…」
粗方子供達の名前を言った後、残りは二人
「ぐみ」
「僕はグミかぁ…」
「うそうそ。きそ」
つい最近まで齧っていたのは、やはりきそは食べ物との認識だったみたいだ
最後にたいほうを見る
「たいほうおねーちゃん」
「やったね‼︎」
感慨深いな…
二人共つい最近まで子供だと思っていたのにな…
「ひとみといよも」
「おっ‼︎忘れてなかったな‼︎」
「うん。あそんでくれるの」
晩御飯が終わり、アトランタはたいほうの近くにいる
後ろから横並びの二人を見て、アトランタがもうたいほうと同じ位の身長になっている事に気付く
こうなると行く所までの成長は早い
明日の朝にはまた少し大きくなるのだろうか…
「寂しいかしら⁇」
「ありがとうな、レイ」
寝る前のコーヒーを持って来てくれた叢雲
同時に前に座った隊長が来た
「乗られないと思うとちょっと寂しいな⁇」
「まっ、これ飲みなさい」
「ありがとう」
叢雲からコーヒーを受け取り、口にしながらテレビの前で座る二人を見る
「明日の朝、また少し成長する可能性が高い」
「どれ位になると思う⁇」
「きそ位だろうとは思うんだけどなぁ…」
きそと言った途端、三人の頭の中では数日前までのアトランタが描かれる
「成長したら噛み千切られるわよ⁇」
「さっきもグミと言ってた位だからな…」
叢雲の言葉で隊長が頭を抱え、何故かキッチンを見た
「血の気が多いのは貴子の血だろうな…」
「また吹っ飛ばされるわよ⁇」
俺と叢雲はクスクス笑う
「さっ‼︎お布団敷いたわ‼︎アトランタ‼︎たいほう‼︎おやすみなさい‼︎」
「おやすみ‼︎」
「おやすみ」
たいほうがアトランタを連れ、子供部屋に入る
「確かにアトランタは血の気が多いわね⁇」
「…」
隊長は冷や汗を流す
貴子さんに背後に立たれて肩をほぐされ、隊長は机に両肘をついて顔の前で組む
“しまった…”とでも言いたそうな顔をしながら、申し訳なさそうに黙る隊長
「叢雲ちゃん⁇」
「は、はひぃ…」
「マーカス君⁇」
「は、はい…」
貴子さんは隊長の肩に手を置いたまま、俺達を見て微笑んだ
「おやすみなさい⁇」
「「おやすみなさい‼︎」」
俺と叢雲は食堂から逃げる様に去った…
次の日の朝…
「おはようレイ」
「おはよう…大丈夫だったか⁇」
「あれ位慣れたさ‼︎」
隊長はピンピンしていた
「おはよう、マーカスおじさん」
「おはよう、アトラン…タ…」
昨日より成長したアトランタが食堂にいた
思惑通り、やはりきそ位の身長で止まっている
が…
「あれは貴子譲りだろう…」
「だな…」
目を見張るのは、子供の身長ながらも主張の強い胸
相当デカイ貴子さんの血を継いでいるとしか思えない
「ん⁇どうしたの⁇おっぱいもむ⁇」
アトランタを見ているのがバレ、貴子さん曰くアトランタの口癖を言う
「揉まない。お手伝いしてくれてるのか⁇」
「うん。もうちょっとまってね」
アトランタは貴子さんが作った朝食をテーブルに並べている
すぐに準備は終わり、俺達は朝食を食べる…
朝食を食べ終え、また二人を見る
「おねぇちゃん。なにしてるの⁇」
「えほんよんでるんだよ‼︎あとらんたもよもうね‼︎」
微笑ましい光景の中、少し面白い事が見られた
「これは⁇」
「これはがーがーさんだよ‼︎」
アトランタがたいほうを膝の上に乗せ、絵本を見始めたのだ
小さな姉と、姉よりデカい妹
まるでアトランタが姉のような形だが、間違えてはいけない
膝の上にいるたいほうの方が姉だ‼︎
普段の光景とは逆の光景を見て、少し笑った…