艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、30話が終わりました

今回のお話では、もちろんパパも出てきますが、メインはスティングレイ寄りです

航空演習のお話ですが、航空演習そっちのけで、スティングレイがとある事柄に巻き込まれます


31話 旅行鳩は雷鳥に恋をする(1)

翌日、横須賀鎮守府

 

各基地から訪れた精鋭の飛行部隊と、艦娘達で広場は埋め尽くされた

 

「おっ、ナイチチがいるぜ」

 

「誰がナイチチや‼︎てか、あんたデカかってんなぁ…ほんでそこそこイケメンやないの」

 

「そう褒めるなよ」

 

「始まるよ」

 

横須賀が壇上に立って話し始めた

 

「本日はお集まりいただき、ありがとうございます。本日から二日間かけて行われる、この合同航空演習では、トーナメント方式で戦闘機同士で戦い、互いの技術を向上するのが目的です」

 

「今回は士気を上げるため、上位入賞者には賞品を贈与します。お楽しみに。では一回戦‼︎」

 

戦いの火蓋は切って降ろされた

 

数試合見ていると、大体の暗黙のルールが分かって来た

 

1.その艦隊で一番強い艦娘一人が出場

 

2.空母の艦娘から発艦するのは、精鋭部隊三機

 

3.制空権争いのみで、雷撃や爆撃は気にしなくていい

 

4.弾はペイント弾。何処かに被弾すれば、アラートが鳴って、その機は離脱

 

「勝てそうか⁇」

 

「案外ナイチチが厄介そうだ…」

 

龍驤は相手が改装済みの正規空母であろうと、引けは取らない

 

今回は制空権争いのみだし、その点では軽空母でも勝ち目はありそうだ

 

「おっ、あきつ丸だ」

 

「相手は装甲空母の瑞鶴か」

 

中々良い試合をしている

 

が、やはり相手は正規空母

 

微妙な練度の差が、段々とあきつ丸の部隊を追い詰め…

 

「試合終了‼︎勝者、瑞鶴‼︎」

 

「負けたか…」

 

「よし、そろそろ行こう。俺達の番だ」

 

「うん」

 

「たいほうもいく‼︎」

 

「お前がいなきゃダメだ。よいしょ」

 

スティングレイがたいほうを抱え、滑走路まで四人で向かう

 

「スティングレイ」

 

「あ⁇」

 

「私が付いてる」

 

「あ、あぁ」

 

ポーッとした様子のグラーフだが、私とスティングレイは内心彼女に安心感を抱いていた

 

「隊長」

 

「勝つぞ、絶対」

 

「分かってる。二人共、空に上がったら、散開行動に移れ。誰かが追われたら、別の奴が仕留めに掛かる。いいな⁇」

 

「オッケー‼︎了解した‼︎」

 

「了解」

 

スティングレイはたいほうを降ろし、機体に乗り込んだ

 

私は他の連中と同じレシプロ機だが、二人はジェットエンジン

 

スピードには、やはり劣る

 

「第六試合、たいほう対飛龍‼︎試合開始‼︎」

 

「敵さんだ行くぞ‼︎」

 

《正面は任せた。俺ぁ左の奴を叩く》

 

《右は頂く‼︎行くぞ‼︎》

 

グラーフの機体が、一機に目を付ける

 

《あいつ一人で勝てんじゃねぇか⁉︎》

 

「ははは‼︎まぁ、今回は三機だからな。さ、行くぞ‼︎」

 

《了解‼︎》

 

 

 

下では、提督や艦娘がちょっとした騒ぎを起こしていた

 

「あのエンブレム、サンダーバード隊じゃ…」

 

「聞いてないぞ‼︎」

 

「卑怯だ‼︎」

 

皆が口々に言っている中、横須賀は愛おしそうに空を見上げていた

 

「大佐…」

 

 

 

《貰った‼︎》

 

《スティングレイ、援護に行くわ》

 

《いや…その必要はない》

 

《え⁇》

 

「こちらイカロス。一機離脱させた。そっちはどうだ⁇」

 

《終わったぜ。全員、一機ずつ頂いた》

 

「長居は無用だ。降りるぞ」

 

《了解》

 

《了解》

 

三機が地上に降りて来た

 

今日はもう、試合はない

 

みんなで間宮で何か飲もう

 

「お疲れさん」

 

「中々だったな。やっぱ正規空母だ」

 

「…強かった」

 

「パパ〜‼︎」

 

向こうからたいほうが来た

 

「お疲れ様。何か飲もうか」

 

「うんっ‼︎」

 

「…私、武蔵とたいほう連れて間宮に行ってる」

 

「うん、頼む」

 

たいほうとグラーフは武蔵を探しに人混みに消えた

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