旧自衛隊基地から出た量産型の加賀が向かう先は横須賀
先んじて横須賀に着いたマーカス達は戦闘を避けられない為、再び空へと上がります
その眼下で、一人の艦娘が本来の力を発揮します
《緊急につき、全員海上及び上空で聞いて頂戴》
加賀の迎撃の為、上空には戦闘機、海上には艦娘が集まる
空母二隻が大湊に停泊しているので、今は俺達で何とかするしかない
残っているのはイントレピッドDau
だが、まだ艦載機数が足りない
《敵量産型加賀が8体、本基地に向かって進行中。大規模な空戦及び、海戦が予測されます》
横須賀の単刀直入な説明で、現場に出た者はすぐに理解出来た
《他の敵艦船やら航空機はいないか
⁇》
隊長の言葉を聞き、ほんの少し間を開けた後、再び横須賀の声が聞こえる
《クラーケンでの索敵では現状見られません。ですが、充分に注意して下さい。万が一量産型加賀及び量産型加賀加賀艦載機以外の敵性勢力と会敵した場合は発砲を許可します。作戦名は“ヘルナイツディストラクション”いいわね⁇》
《よ〜し、全機聞いたな‼︎動く加賀と俺達以外の艦載機は皆敵だ‼︎》
サンダースの皆に無線でそう伝えると《了解‼︎》と返信が入る
《見えました…サイクロップス、交戦》
ラバウルさんの合図で、量産型加賀との戦いが始まる…
「あら、貴方は」
「ここから先は通しません」
海上では横須賀の艦娘達が奮闘する中、一人異質の存在がいた
その存在は量産型加賀も反応し、目を向ける
「司令官さんと昼食を頂いていたのに…」
「これは戦争よ。貴方が何をしていようと、戦いは戦い。甘い事言わないで」
「そう、ですか…」
その艦娘は、先程トラックさんといた鳥海
「…私の計算では、量産型加賀が横須賀に到着するまで後5分…」
「何をブツクサ言っ…」
下を向いて独り言を呟いていた鳥海
量産型加賀の一体が挑発を続けた瞬間、胸が抉られる
「…一人頭、45秒なら‼︎」
《スプラッシュワン。サンダースの援護に入ります》
《二機撃墜。F-35か…考えは良いが、腕が未熟だな》
隊長とラバウルさんがF-35相手に一方的に優勢を取る
《ワイバーン‼︎隊長‼︎》
《どうした⁇》
無線の先は涼平
《6時方向‼︎所属不明機接近‼︎》
《はっ…》
横須賀方面から所属不明機が来た瞬間、F-35のレーダー反応が二機分消える
《何度も言ったよな。人の食事を邪魔すると怒りを買うって》
《シャドウブラックめ…》
所属不明機の正体は親父の乗るF-14
余程大規模な空戦になっているのだろう、向こうの艦載機の無線が一瞬聞こえた
《諸共根絶やしにしてやる。来い》
親父が加勢し、制空権は徐々に此方側の物となりつつある…
「なに、あの艦娘」
「これで2つ‼︎」
海上では、鳥海が猛攻を続ける
不意打ちで胸を主砲で抉った一体
殴り倒して主砲で頭部を潰したのが一体
量産型とはいえ、空母相手に重巡のボディの鳥海が二体仕留めたのを見て、残りの量産型加賀が鳥海に視線を集める
「潰しておかないと不味そうね」
「貴方の相手はこっちよ‼︎」
「余所見してんじゃねぇのです‼︎」
雷電姉妹が二体を足止め
「オメェの相手はこっちダズルな」
応援に駆け付けた榛名が一体の相手
残り三体の量産型加賀は、鳥海の所に向かう
「もう沈みなさい」
加賀が放った矢が、俯きながらほんの少し首を傾けた鳥海の髪を揺らす
鳥海の背後で航空機に姿を変えた直後、サンダースの震電に機銃を受け撃墜される
「…官さんが、見てるんです」
「なんですか」
「司令官さんが‼︎見てくれて‼︎いるんです‼︎」
いきなり足に主砲の直射
手に付けた主砲の装甲部分で打撃を与え
最後に顎に主砲の接射の三連撃を寄って来た一体に与える
「うふふ…」
深海並の力を持つ鳥海の目は、量産型加賀にとって悪魔の様に見えた
「…後2分。間に合わせる‼︎」