このルートでは、初期型のカプセルが自衛隊に鹵獲されていたルートになります
上崎の手帳を見て、初期型のカプセルの位置を把握し、横須賀から出てしまったマーカス
それを追って、大淀と涼平が追跡を開始
何故マーカスがカプセルを造ったのか…
その謎が明らかになります
横須賀に戻り、ジェミニの所に向かう
「んふふ!!おかえりなさい??」
「ありがとう。久々に人間に会えた気がする…」
「変わってなかったでしょ??」
「知ってるなら早く言えよ…」
「この前話が出たでしょ??丁度良いタイミングと思ったの、ごめんねレイ??」
「今度は二人で行こうな??」
「勿論よ!!」
報告だけ終わらせ、大淀の所に向かう
「やー!!レイ君おかえり!!」
「ただいま。なぁ大淀、上崎を知ってるか??」
「知ってるよ。何度か会った事もあるけど、珍しい位に良い人だよね〜」
「その人からこれを貰った」
大淀の前に手帳を出す
「おや…手帳かな??」
「先に見てくれないか??」
「オッケー!!じゃ、ちょっと失礼してっ…と…」
大淀は手帳を捲る…
「そっか…そっかそっか…」
大淀の目付きが変わっていく…
「何が書いてあるんだ??」
「レイ君はさ??何のためにカプセルを造ったの??」
「国、人種、肌の色、貧富の差…それで医療を受けられない事を無くすためさ」
「ホントに??」
「…」
手帳を見ている大淀から目を逸らし、タバコに火を点ける…
「…知ってどうする」
「あ!!違う違う!!責めてる訳じゃないよ!!ごめ〜ん!!」
「…」
「でも…その目は本気だね。レイ君、大淀さんの目を見て…」
メガネ越しの大淀の目を見る…
「悲しい目だ…それに、奥底に怒りが見える…」
「大淀…」
「大丈夫…心配しないで…カプセルが悪用されたから怒ってるのは知ってるよ…」
「…違う」
「おや、違うのかい??」
「俺はカプセルで救えなかった…」
そう言うと、軽く近付けていた顔を離す
「ヤバッ!!大淀さん地雷踏んだ!?ちょっと待って!?ん〜と、ん〜〜〜と…」
急にいつもの大淀に戻る
「1つ教える。誰にも語らなかった事だ」
「レイ君そのだね…語りたくないなら語らなくてもいいよ…ただ…レイ君の心が軽くなるならと思ったんだけど…」
「あのカプセルは、AIから産まれた子達は行き来出来る。起動も、操作も、それから治療も…」
「そうだね。特に入ってるのははっちゃんだね??」
大淀がそう言い、逸らしていた視線を戻す
「メインシステムは違うんだ」
「え…」
「カプセルに入れられた人間、艦娘、深海…彼女彼等の適切な治療を探して、治してくれるのがメインシステムなんだ。AIの子達は今その学習をしてる段階だ。要は模倣さ」
「大淀さんとレイ君は操作も出来るし、治療も出来るよ??」
「起動はどうだ??」
「言われてみればずっと起動したままだ…」
「切れば大勢が死ぬからな。このままでも構わん」
「…切った事、あるの??」
「見たいか」
「そう言われると見たくなるね…」
「見たら俺は全部を語らなきゃならなくなる…それでも…心の中にしまっておいてくれるか??」
「いいよ、約束する…」
「心配するな。すぐ起動させる」
俺はカプセルの前に立ち、ある言葉を放つ
すると、研究室にあったカプセルが稼働を停止した
「ほ、ホントだ…」
同じ様な言葉を放つと、カプセルは稼働状態に戻った
「ね…レイ君…もしかして今の名前って…」
「ここに眠って、ずっとカプセルを動かしてるんだ」
「そっ…か…」
「手帳、見せてくれないか??」
「そ、そうだね!!ごめんよレイ君!!」
大淀から手帳を受け取り、中を見る…
「大淀」
「なんだい??」
「ここに俺が戦う理由が書かれてある。すまん、コーヒー淹れてくれないか??」
「オッケー!!ちょっと待っててね!!」
…知ってしまった以上、行くしかない
…もうあんな思いをするのはゴメンだ
…だから、俺一人でいい
「コーヒー淹れたよレイ君!!レイ君!?」
大淀が急いでマグカップをデスクに置く
「大変だ!!大変だよジェミニちゃん!!」
「どうしたの??」
大淀さんはジェミニちゃんの所に走った
「非常にマズいんだ!!レイ君、多分だけど自衛隊の基地に乗り込むつもりだ!!」
「いつもの事でしょ??」
「いつもの事だ!!ほっとけほっとけ!!その内帰ってくんよ!!」
「死ぬつもりだよ、レイ君」
「どう言う事…」
「これ見て!!」
上崎の手帳をジェミニちゃんの前に置く
「レイの現在位置は!!急いで!!」
「クラーケン起動!!創造主様の現在位置を出して下さい!!」
「ジープが出たぜ!!」
「て事は陸…何処行くのあの子…応援を呼んで!!レイ一人で行かせるのは危険だわ!!」
「涼平さん!!聞こえますか!?」
親潮ちゃんがすぐに出てくれそうな人に通信を繋げている
数分すると、涼平君だけが手隙だったみたいで一人で来てくれた
「どうしました!?」
「レイがジープで行っちゃったのよ!!迎えに行ってくれる!?」
「了解です!!通信を繋げておくので、場所の指示をお願い出来ますか!?」
「分かったわ!!」
「大淀さんも行く!!」
ジープの発着所に急ぎ、二人して飛び乗る
「何があったか分かりませんが、隊長を救わないと!!」
「オッケー!!ゴーゴーゴー!!」
大淀さん達が乗ったジープが基地から出る
《涼平、大淀、聞こえる??》
「聞こえます!!今出ました!!」
《レイは首都高を100キロ近いスピードで走ってるわ。追い付ける??》
「了解ですっ!!大淀さん、掴まって下さい!!」
「オッケー!!」
《タブレットに創造主様との距離を表示します!!》
「ありがと!!」
何処に向かっているかは、大凡予測がつく
「隊長に何があったんですか!?」
「カプセルを造った理由をもう一度確かめたいんだ、レイ君は…」
首都高を走る…
相変わらずボロボロで、誰も走っていない
どうしても確認せねばならない
もしそれが本当ならば…
《レイ??》
「ジェミニか、どうした??今忙しいんだ!!」
ハンドルを握りながら、ジェミニの通信に答える
《怒ってんの??》
「いつも怒ってる。用件はなんだ??」
《ううん…今日、何食べたい??》
ジェミニはいつものトーンで来た
「何でもいい。間宮にでも食いに行くか??」
《あら??ならちゃんと帰ってくんのね??》
「1人増えるかもしれない。いいか??」
《勿論よ!!じゃあ待ってるわね!!》
通信を切り、首都高を降りる…
「何だ、あのジープ…」
「おい止まれ!!」
「退け!!」
ゲートを破壊してとある施設の中に入る
ジープを止めて、中に入ろうとした
「誰だ貴様は!!」
「戦うつもりはない。下がれ」
「それ以上動くな!!撃つぞ!!」
「撃つなら覚悟決めろよ。この場にいる全員に恨みあるからな」
「待て!!その人は味方だ!!銃を下げろ!!下げんか!!」
誰かが小銃を下げさせた
「高垣…何故ここに??」
何故か高垣がいた
それも自衛隊の服を着ている
「ご案内します」
施設に入り、高垣が口を開く…
「申し訳ございません、隊長。驚きましたか??」
「そういえば元々はこっちだったな…」
「ゲート破壊の通達の時点で隊長と分かりましたよ。そう言えば隊長言っていたな…と」
「料金所はゲートぶっ壊して踏み倒せってか??」
「ふふっ…はいっ。どうぞ此方へ!!」
高垣にエレベーターに乗せられ、地下へと向かう
「ここは幕僚監部がいる施設です。今日はここで隊長を待てと上崎さんから言われて待機していました」
「お前も知り合いか??いや…そうか、自衛隊なら知り合いか…」
「えぇ。良い人ですよ。今は引退されて何処かにいますが…着きました」
「ありがとう」
高垣の案内に従い、一室に入る…
「あちらに…」
「あぁっ…やっと見付けた…」
そこにあったのは随分初期型のカプセル
ボロボロになっているが、未だに稼働している
「こんな所にあったのか…」
「しかし隊長。つかぬ事をお聞きしますが、今のカプセルの方が高性能なのでは…」
「このカプセルには、ある人が眠ってるんだ…持って帰ろう」
「手伝いますっ…よいしょっ…」
「待て!!勝手に持って行くな!!そいつはようやく鹵獲出来たんだ!!」
「元はと言えば俺の物だ。返して貰う」
「そうは行かんのだよマーカス…」
名も知らぬ男にピストルを向けられる
「そのカプセルはようやく貴様の弱点を掴んだ逸品だ。そうみすみす持ち主に返してたまるか」
「そうか。ならやってみろ。外すなよ??」
すると、男は無線を構える
「"モガドール"起動しろ」
「何…」
男の一言でカプセルが急に起動する
「カプセルから離れろ!!」
高垣と共にカプセルから離れた途端、中から女性が出て来た
「そんな…」
「隊長!!貴様何をした!!」
「目覚めさせただけだ。モガドール、その二人を殺れ」
「…」
モガドールと呼ばれた女性は、俺達の方を見ている…
「…高垣」
「はっ…」
「ここは俺に任せて先に行け」
「隊長。貴方を失う訳には!!」
「俺はあの女を殺した事がある」
俺には今こっちに向かって来ている女に見覚えがあった
「な…」
「その通りだ高垣。お前が隊長と慕っている男はその昔、その女を殺したんだ」
「事情も知らずに貴様らの言葉なぞ信じん!!」
「はは!!お前まで感化されるか!!森嶋と言い、貴様と言い、何が貴様らを狂わせる!!もういい!!さっさとやれ、モガドール!!」
俺にモガドールが飛び掛かられ、壁に叩きつけられる
「お前には…俺を殺す理由がある…殺れ。殺って終わらせろ…」
俺の顔を掴んで力を込めて来た…
「ふ…良い気味だ…自分が産んだシステムにやられるとはザマァ無いな??さて、高垣…貴様は本部に来て貰う」
「断る!!」
「貴様に拒否権はな…」
男の足が飛ぶ…
遅れて銃声が響く…
「ぐっ…何が…」
「隊ちょ…」
高垣の耳には、リボルバーの撃鉄が落ちる音が聞こえた
「考えが甘かったな」
「少年…ありがとう」
「あ…いえ…」
壁に叩きつけられ、座ったままの俺だが、首回りにはモガドールの腕が巻き付いており、本人は高垣を見てお礼を言う
「何故だ…何故言う事を聞かない!!命令だぞモガドール!!」
モガドールはそのまま男の所に行こうとする
「もういい…」
「少年がそう言うなら」
「隊長、傷は…」
「かすり傷だ、心配要らない」
立ち上がるが、多分モガドールの初撃で肋骨の数本が持って行かれた
数分は動き回れそうに無いな…
「少年。あそこに入ろう」
「私が…先だ…」
「邪魔!!」
唐突に誰かの蹴りが入る
「あ!!レイ君!!」
「大淀か…」
「隊長!!」
「涼平も来てくれたか…」
「すみません…だいぶ飛ばしたのですが…間に合わなかったみたいですね…」
「ふ…充分さっ…高垣、涼平」
「はっ!!」
「はいっ!!」
「この子はモガドールだ…連れて帰ってやってくれ…」
「少年。お願いだから、あそこに入って」
「分かってるっ…その為に俺の友達に"お姉さん"を任せるんだ…」
「ん…」
「ここに…入りさえすれば…」
床を這いずりながら、男はカプセルを目指す
「モガドールちゃん、だっけ」
「そうです」
「レイ君やったの…コイツ??」
「あが!!」
大淀は真顔のまま男の手を踏む
「違う…モガが…」
「コイツだよね」
大淀の言葉にモガドールは肩を上げて一呼吸置いた後、答える
「…そうです」
「離せ…私は自衛隊の…」
「涼平、高垣、行け。見るな…」
「了解ですっ。モガドールさん、行きましょう!!」
「"楽園"に連れて行きますよ!!」
涼平の言葉を聞き、モガドールが手を掴んだのを見届け、壁にもたれる
「これは国の所有物だっ…」
「そうかもね」
「分かったなら離せっ…」
「別に大淀さんはカプセルの事で怒ってないよ??大淀さんが怒ってるのはね…」
大淀はピストルを取り出す
もう止める気力が残って無い…
「レイ君を泣かせた事だよ」
「やめろぉぉぉぉお!!」
断末魔と共に、乾いた銃声が一発
薬莢が落ち、男の腕も地に落ちた
「さ!!レイ君!!ここに入るんだ!!」
「待て…設定しなきゃならん…」
「モガドールがもうしてくれてあるよ!!」
大淀に言われ、コンソールを見る
マーカス・スティングレイ
肋骨全部
治療モード移行完了
待機中…
「マザーシステムだからね!!カプセル弄るなんて朝飯前なんだろね!!」
「すまん…」
カプセルのフタを開け、溶液に浸かる…
「このまま横須賀まで持ってくよ??いい??」
「あんま揺らさないでくれよ??」
「ふふ!!そんだけ言えればオッケー!!」
俺はカプセルに入れられたまま、横須賀へと戻った…
「ふ〜ん??この子がモガドール??」
「そばかす艦娘なんて貴重だわ!!」
「貴方太ももムッチムチね!!」
モガドールちゃんはジェミニちゃんの的にされている…
「…」
「そんな目で見ないでよぉ…」
いかにも"助けてくれ!!"みたいな目で大淀さんを見つめるモガドールちゃん
ツリ目気味な目で見るので、口数が少なくてもそう言いたいのは伝わって来る
「ね!!貴方何処から来たの!?」
「カプセルの中からです。アトミラルジェミニ」
「あら…じゃあ、レイが建造したの??」
「違います。少年は…ずっとモガを護ってくれていました」
「一人称めっちゃ可愛いわね!!」
「レイを少年呼び!?良いわね!!ちょっと参考にさせて貰うわ!!」
「ねぇ!!昔のレイってどんな子だったの!?」
ジェミニは既にモガドールにデレデレ
「そっか…モガドールはレイのカプセルのマザーシステムなのね??」
「そうです。ずっと貴方達を見ていました。モガの役目は少年の手助け…今も昔も、助けてくれた事を感謝してます」
「創造主様が…はぇ〜…」
「クラウディア」
「何ですか??」
すると、モガドールちゃんは親潮ちゃんの顔を掴んで前屈みになり、額を擦り合わせた
何か情報を共有している…
「それは…親潮が語っても良いのですか??」
「是非貴方の口から。モガはちょっと忘れている所があるかも知れません。人だった時の記憶なので」
「分かりました…」
親潮ちゃんはモガドールちゃんの旅路を語る…
「創造主様がカプセルをお造りになる理由がこの方です」
ジェミニちゃんも大淀さんもモガドールちゃんの方に向く
「病気を患っていました…少年は、モガを救うと言って、あのカプセルを造ったのです」
「そして…創造主様はモガドールさんを救えなかった…間違いありませんか??」
「…間違いと言えば間違いです。モガはカプセルの中に居て、幸せでしたから」
「創造主様は二度とモガドールさんの様な事を繰り返さない為に、あのカプセルを完成させた上で世に放った…」
「そうだったのね…」
「そう言えばレイ君、今では国とか人種だとか、貧富の差で治療を受けられない事を無くすって言ってカプセル造ったけど…当時は違った気がする…」
ふと思い出した
レイ君がカプセルを造った時、今と言ってた事が違ったんだ
造った理由は…
「これであのお姉さんを治せる…確かそう言ってた…」
随分昔の話だ、もう忘れてたよ…
レイ君は"一人の女性を救う為に"あのカプセルを造ったんだ
「そりゃあ初めて告白されたからな。当時俺もガキだ、お嫁さんになったげるとか言われたらやる気も出るさ」
いつの間にかレイ君がジェミニちゃんの椅子に座っている
「レイ君!!」
「少年…」
「アンタいつの間に!?」
「いつからそこに!?」
「さっきさ、ホント!!」
「どっから聞いてたのよ!!」
「アンタ太ももムッチムチね!!位からだな…」
「ほぼ全部じゃないの!!」
「少年」
「どうした??」
「その…」
モガドールちゃんは下を向いてモジモジしている
「あの日みたいに、呼んで、欲しい…」
レイ君は父親の顔になる
好きとか愛してるの次元を超えた、優しい顔だ
「お姉さんっ!!」
「ん…良かった…忘れたのかと思ってた」
「レイく〜ん!!アタシは何て言うの〜??」
「お、お、え!?お、お姉ちゃん!!」
「そそ!!偉いえら〜い!!いいモガドール!!レイはこうやってぎゅーってしてあげんの!!」
「ぎゅーっ、ですか。こうですか??」
「そう!!」
レイ君の腕を掴んだジェミニちゃんが、レイ君の繋ぎ止め方を教えてる
二人共、特徴と言うか武器があるからなぁ…
大淀さんは真似できないなぁ…
「何十年振り…ですか??」
「そうだね。ちょっと二人きりにしてあげよう!!」
「そうですね!!」
大淀さんは親潮ちゃんと執務室を出て来た
「大淀様はよろしいのですか??」
「大丈夫だよ??レイ君が幸せなのが大淀さんの幸せだからね!!」
「つっよい…」
「たまに大淀さんの所に来てくれるだけで良いんだ。たったそれだけで良いんだ」
「ジェミニ様の敵に回る訳ではありませんが…創造主様と最終的には…」
そう言われて、少し魅力的な提案だなぁと思った
「大淀さんね??レイ君と一緒にいた時間もあったし、独り占め出来た時間が皆よりあったんだ。今度はジェミニちゃんの番だ」
「つっよい…」
親潮ちゃんのこの癖、さてはジェミニちゃんの癖だな??
親潮ちゃんはレイ君も大淀さんも認める秘書艦だ
何でも卒なく熟し、言われる前に仕上げてくれるし、準備もしてくれる
たまに天然ボケ飛ばしてくるけどね
例えば…
「この前赤城さんと釣りをしました」
「お、何か釣れたかい??」
「親潮はこの空き缶のプルタブで釣りをしたんです」
親潮ちゃんは、今飲んでるジュースのプルタブを取って大淀さんの手の平に置いた
「釣れるのかい??」
「これが意外に釣れたんです」
「どうしてプルタブで釣ろうと思ったんだい??」
「ワシントンさんが、おさかなみたいと言っていたので、多分イケると思いました」
「そ、そっか…」
こういう天然ボケを素で、しかも急に飛ばして来る
この前も繁華街で一人で何してるのかなと思ったら、掃除機でタイルの溝吸ってたし…
丁度いいや、聞いてみよう!!
「そういや親潮ちゃん。この前繁華街のタイルさ、掃除機で吸ってたよね??」
「あ、はいっ。小さな金とか小銭がスポスポ入るんです!!結構面白いんです!!」
「金…ちょっと今度大淀さんもしよっかな??」
「もう少しでメダル位にはなりそうなんです!!」
「そ、そんなにかい!?」
「はいっ!!」
やっぱり親潮ちゃんは面白い
そして良い子だ…
「最近、潜水艦の子が来たね??ほら、ボードでお話する子!!」
「ミィムさんですか??」
「そう。あの子可愛いよね!!」
「はいっ、とっても!!食べ方とかとっても可愛いんです!!」
「この前見たよ??両手で持ってさ、一生懸命食べてるの。あれ可愛いよね〜!!」
「好物はハンバーガー…ミィムさんは全部バーガーと言ってます。その…創造主様やジェミニ様が子供に対して愛情を与えるのがよく分かります」
「親潮ちゃんはどっちがいい??」
「親潮は…まだ子供でいたい、です…あの、これも何かの感情でしょうか??」
「そうだね!!立派な感情さ!!」
「お、いたいた!!」
「ここにいましたか、クラウディア」
「あ!!レイ君だ!!」
「モガドールさん!!」
親潮ちゃん、君はね…
君が思ってる以上に、うんと感情が芽生えてるよ…
今だってそう
大淀さんにレイ君を譲ってくれた
レイ君に似たんだね、そういう所…
「あら、お父様。その子は??」
仕事終わりのヒュプノスちゃんが来た
「モガドールだ。知ってるか??」
「勿論知ってるわ??」
「この子はヒュプノス…違いますか??」
「御名答よ!!」
「少年。モガもあれ、したいです」
「おっ、やってみるか??」
「はいっ」
「じゃあ工廠行こう!!」
工廠に行くと何故かもうシートが敷いてあり、バスケットと紙が置いてあった
「どれどれ…」
レイ君がそれを拾って読む
「ふ…心遣いに甘えよう!!」
大淀さんにもその紙を見せてくれた
覚えたてのような字で書いてくれてあった紙…
"おた の しみく た"
"ぱんと じゆす おいときま"
「ふふっ!!お楽しみ下さい、パンとジュース置いときます、だって!!」
それに、このシートには見覚えがある
ここでたまに遊んでいる"小さな双子"の物だ
大淀さんはまた"あったかも知れない家族の形"を堪能する事にした…
レイ君の横にはモガドールちゃんが座っている
大淀さんはその反対側に座ろっと
「はい、少年」
「ありがとう」
「モガドールさん、創造主様を少年と呼ぶのですね??ありがとうございます」
「私もそう呼ぼうかしら??ありがとっ」
「大淀さん。はいっ」
モガドールちゃんはパンを切ったり、ちょっとバターを塗ったりした後、大淀さん達に渡してくれる
「ありがとっ!!でも凄いよね??少年って呼ぶだけで一気にオネショタになるんだもん」
「「オネショタ…」」
レイ君は目を逸らしている…
「ちょっと…詳しくお聞かせ願えますか??」
「そのオネショタについて教えて頂戴??」
「めっちゃ興味持つじゃん…いいかい??オネショタと言うのはね…」
大淀さんはしばらくオネショタについて語る…
「つまりですよ…創造主様に好意を抱いてるお方のほとんどがオネショタでは…」
「お母様も二人共そうでしょう??アークさんとパースさんもそう…」
「モガも入れて下さい…」
照れくさそうにモガドールがそう言う
「モガドールさんも年上…」
「イントレさんもそうね??」
「創造主様…もしかして元から年上の女性が好みですか??」
「…まぁな??」
まだ目を逸らしてる…
「オネショタって聞こえたわ!!」
「私の出番か!?」
ジェミニちゃんとオネショタの権現が来た
「太ももが素晴らしい妹か…」
「モガドールです」
「私はライコビッチ!!貴様のお姉ちゃんだっ!!」
「少年。危険因子では…」
「大丈夫だ…この人に何度も救われたんだ」
「はっはっは!!察知能力が高い妹だ!!気に入った!!」
「オネショタって聞こえたけど??」
「ジェミニ様はどんな組み合わせが素晴らしいと思いますか??」
「今はそうね…組み合わせだけなら、レイとジャーヴィスね??」
「「「分かる…」」」
大淀さんもつい言ってしまう
「少年。モガもあれを知りたい…」
「行っておいで」
「来なさいモガドール!!いい??レイが朝ジャーヴィスの服整えてるのとか最高にグッと来んの!!」
「オネショタではどの組み合わせが素晴らしいですか??」
「そうね…モガドールは涼平は知ってるわね??」
「はいっ。ここに連れて来てくれました」
「涼平と足柄よ!!足柄はリードが上手いから涼平みたいな優しい子によく映えるの!!」
モガドールちゃんの目がライコビッチに移る
「私か!?聞いてくれるのか!?」
「是非っ」
「よくぞ聞いてくれた!!私はマーカスとフレッチャーだっ!!」
「あの…」
「いいか??もしかすると母親だったかも知れないフレッチャーに甘えているマーカスの姿を…あの身長差で年上だぞ??たまらん…」
「あの…ほ、本人いるんですけどぉ…」
「「「おぉ〜…」」」
レイ君はそ〜っとその場を離れた…
女子会から抜け出し、工廠の裏でタバコに火を点けた
忙しい1日だったな…
「あ、隊長。ここにいましたか!!」
「ありがとうな、涼平」
「いつでも言って下さいっ。あ、そうだそうだ、これ、良かったら皆さんで!!」
涼平は腕に抱えていた追加のパンを俺に渡そうとしてくれた
「涼平、やめとけ…ホント良くない…」
「どうかしましたか??」
涼平の肩を寄せ、耳打ちする…
「今中でオネショタの話になってな…俺やら涼平が、艦娘とかととんでもないカップリングされてる…」
「ぱ、パイロット寮…行きません??」
「よし行こう…」
俺は安全圏に避難して来た
「隊長。おかえりなさい」
「高垣。今日はありがとうな??」
高垣がエントランスでジュースを飲んでいた
「いえっ…傷はどうですか??」
「もう大丈夫だ。ありがとう。今工廠に行くなよ??」
「何か新しい実験ですか??」
「「オネショタの餌食になる!!」」
「は、はいぃ!!」
俺と涼平の迫真の阻止で高垣は納得してくれた
「もう一本タバコでも吸おう…」
「あ、そうだ隊長!!面白いタバコ手に入れたんです!!1本どうですか??」
「どんなのだ??」
「これです」
涼平が持っていたのは深緑色の箱
「頂戴したのか??」
「頂戴しました…」
「一本くれるか??」
そう言い出したのは高垣
「どうぞっ!!」
「これでっ…共犯だなっ??」
「ふふっ!!はいっ!!」
「よ〜し、乗った!!」
俺もタバコを貰い、咥えて火を点ける…
「「「ふ〜っ…」」」
この3人でタバコを吸うのは初めてかも知れない…
もっとコミュニケーションを取らんといかんな…
「ゴトランドとはどうだ??」
「それを聞きたかったんです。隊長、涼平、どうやってプロポーズしました??」
「よし、一旦座ろう!!」
「軽食準備しますね!!」
やっぱコミュニケーション取らんとダメじゃね〜か!!
「よし。まずは指環は貰ったか??」
「ここに」
高垣はポケットから指環が入った箱を取り出した
「よしよし…そしたら、何か計画はあるか??」
「それで悩んでるんです…」
「ご飯の後はどうでしょう??よいしょっ…」
涼平が持って来ようとしてくれたパンとちょっとしたお酒を持って来てくれた
「寿司はやめとけ。いつ俺と親父が放り込まれるか分からん」
ずいずいずっころばしでプロポーズだけはやめた方が良い
あそこでもしプロポーズして、俺と親父がダイナミック入店でもしたら取り返しの付かない事になる
「間宮の2階はどうですか??」
「あそこなら確かに誰もいないな…」
「景色の見える場所…ゴトランドは夜景が好きなんです…何処かありませんか??」
「なら話は早い」
「あるんですか??」
「一度飯を食いに行ってな…ちょっと待ってろ…ここに行くんだ、予約も要らない」
場所を紙に書き、高垣に渡す
「自分も行った事ないです…」
「私もありません…」
「いいか??食った後にプロポーズするんだ、食事中は良くない気がする」
「一度、下見しても構いませんか??」
「勿論だ。夜景が綺麗なのは保証する!!」
「涼平、次の休みに付き合ってくれるか??」
「はいっ!!ご一緒します!!」
「あら!?帰ってたの!?」
イントレが階段から降りて来た
「なぁに〜??男の子の会話??」
「え、えと!!お、おやすみなさいっ!!」
「今日は疲れたので休みますっ!!」
涼平と高垣はイントレに気付いてエントランスから去った
「ふふっ、もしかして私の話っ??」
「プロポーズの場所を決めてたんだっ」
「あらっ…なら黙っておいた方が良いわね??」
「何かあったら頼む…男の俺じゃ、分からない事もある」
「オッケー。本人が言うまで待ってるわ!!」
俺も少し休もう…
今日は長かったな…
また少し、忙しくなりそうだ
賛否両論多いかと思いますが、2つのルートを読んで頂きありがとうございます
もう少し、夏模様のお話を続けたいと思っていますのでお楽しみに!