ミィムの話によると、面倒を見てくれていたのはバーガー屋の戦艦ル級
そして、ミィムの子守をしてくれていた、もう一人にも会います
ボートでアビサルユートピアに向かう
ミィムのお礼を言うためだ
「アラ、マーカスサン」
「久々だな、ヨーグル!!」
海上で出迎えてくれたのは、何処からか帰って来たヨーグル
「ここに潜水艦の女の子がいただろ??」
「36ノコ??」
「そう!!そいつを拾ってくれた子にお礼を言いたいんだ!!」
「アノコハ"ルーナ"ガソダテテタノ」
ルーナと言うのはル級の内の一人の事
「ルーナは何処にいる??」
「ダイサンキョジューク」
「分かった、ありがとう」
「コレ、モッテッテ」
「おっ!!サンキュー!!コレ食いたかったんだ!!」
ヨーグルにフィッシュフライバーガーを渡され、その場で包みを開けて食べる
「ツギハフツーニアソビニキテネ??」
「おぉっ…ヨーグルも第三居住区に遊びに来いよ??」
「タマニイクヨ」
「そかそか。んじゃ、ちょっくら行って来る!!」
「キヲツケテネ」
ヨーグルと別れ、その足で第三居住区に向かう…
「隊長??」
いつも空から来るので、ボートで来たら涼平が驚いている
「おっ、涼平!!今日はこっちか??」
「あ、はいっ!!今日はこっちです!!」
「ルーナ見たか??」
「はい!!繁華街にいましたよ!!」
「あ〜らよっ!!」
ボートから降り、涼平と一緒に繁華街に向かう
「あそこに!!」
「ありがとう、助かった」
涼平は作業に戻り、俺はルーナのやっているハンバーガーショップに来た
「よっ、ルーナ」
「アラ、マーカスサン!!」
「ポテト始めたのか??」
ルーナの手元ではポテトが揚げられている
「ウンッ!!アゲタテデオイシイヨ!!」
「一つ貰えるか??」
「ソコノベンチデマッテテネ??」
ベンチに座り、かなり出来てきた繁華街を見渡す…
横須賀の繁華街と違い、風変わりな店が多いのも特徴だな…
しばらくすると、ルーナがポテトを持って来てくれた
「お、美味そうだな!!」
「ケチャップモアルヨ」
「頂きますっ!!」
しばらくポテトにありつく…
う〜ん、美味い
油っけが少なくてカリカリもシナシナもバランスよく配分されててグッドだ
半分位食べた所で、話を切り出す
「ルーナ…潜水艦の女の子の面倒、見ててくれたらしいな??」
「…」
ルーナはジッ…とこっちを見ている
「ありがとう…」
「マーカスサン…」
「ん??」
「ワタシハ、ホントウハ、アナタヲコロソウトシテタ…」
「…」
今度は俺がルーナの目を見る…
「スクワレタイミガアルナラ…ワタシハサガシタカッタ…ダカラ…アノコヲコロセナカッタ…」
黙ってルーナの話を聞く…
また一つ、物語のピースが埋まりそうだからだ…
「マーカスサン…ヒトツ、オシエテホシイ…」
「答えられる事なら…」
ルーナは一呼吸置いた後、ようやく言える…とでも言いたそうな感じで口を開いた
「ドウシテアノヒ、ワタシヲタスケテクレタノ??」
ルーナはあの日、最後に曙が倒した深海棲艦だ…
俺は俺でルーナに最後の試作品である薬を飲ませた
「救える奴は救う…それが俺の理だからさっ…」
「ドウシテスクワレタノカ…ソレガシリタクテ、36ノメンドウヲミタノ」
「…」
「ワタシヲスクッテクレタオレイ。ソレジャダメ??」
「ありがとう…充分過ぎるよ…」
「アノコヲタノミマス…アマエンボサンデ、カワイインダヨ??」
「ハンバーガー、食ってたか??」
「タベテタ。リョーテデニギッテ、パクパクッテ」
ルーナが感傷に浸っていると、近くに深海の鳥が足を降ろす…
「コノコ、シンカイバードノ、バードサン」
「何度か見た事ある…」
一つ目の鳥のような外見…
横須賀にもたまに止まっているが…
確かコイツは艦載機のハズだ
「モウカンサイキヤメタノ。ネ??」
「グァー!!」
両翼を広げて、ルーナの言葉に反応する
「今何してるんだ??」
「ハイタツ!!」
「配達…横須賀にも行けるのか??」
「イケル??」
「グァー!!」
どうやら行けるみたいだ…
「ルーナ。ハンバーガー2つとポテトを包んでくれるか??」
「ハッ…モチロン、マーカスサン!!」
ルーナはすぐに揚げたてのポテトとハンバーガーを紙袋に入れて持って来てくれた
「お前の分はこれな??今食べるか??」
深海バードは結構強めに頭を横に振る
「お礼は何が良い??」
深海バードは自分の分のハンバーガーの包みをつついている
「…これでいいのか!?」
今度は頭を元気よく縦に振る
「よしっ…じゃあ、横須賀の執務室にいるジェミニに届けてくれるか??」
紙袋に"ミィム+バード"と書き、深海バードに咥えさせる
「頼んだぞ!!」
「イッテラッシャーイ!!」
10分後…
「レイは第三居住区、と…」
アタシはレーダーでレイの居場所を確認している
今は第三居住区にいるって報告を受けている
コンコン…
「…あら??」
コンコンコン…
窓の向こうから叩く音がする…
そこそこ高いんだけど、ここ…
恐る恐る窓に近付く…
「あら、深海の鳥さん??」
そこにいたのは、執務室の窓とほぼ同じ高さの横の棟の屋根に足を降ろした一つ目の深海の鳥
口に何か咥えていて、アタシにそれを差し出す
「ミィム+バード…」
このきったない字はレイの字
「アンタ、攻撃しないって約束するなら、入ってもいいわ??」
深海バードは体を揺らして頷いている
「いらっしゃい」
アタシが窓際から下がると、深海バードはピョンピョン跳ねながら執務室に来た
「ミィム!!レイからっ!!」
親潮の近くでおえかきをしていたミィムがこっちに来た
【おねーちゃんありがと】
「この鳥さん知ってる??」
ミィムは頭を縦に振る
【ばーどさん】
「そっかそっか。何入ってたの??」
【ばーがーとぽてと】
「あらっ、ミィムハンバーガーとポテト好き??」
【うん】
【おさかなのばーがーなんだ】
「一つはバードさんのご飯ですって。ミィム、バードさんと食べよっか!!」
【うん】
ミィムも深海バードもカーペットの上に座る
ミィムは深海バードの前に包み紙を広げ、その中心にハンバーガーを置いた
【いただきます】
「ふふっ!!」
ミィムは両手でハンバーガーを食べている
時々ポテトを食べては、深海バードの様子を伺う…
すると、ミィムは深海バードの包み紙の上にポテトを数本落とした
【おすそわけ】
「グァー」
お礼を言っているのか、深海バードはミィムの方を見て鳴いている
見た目はちょっと怖いけど良い子そうね、この深海バード
あら…ミィムのマネして、足広げて座ってるわ
ちゃんと手みたいな所使って掴んで食べてる
…目の所、前向くのね
「食べたら第三居住区に帰るの??」
「グァー」
小さく鳴きながらも体ごと頭を縦に振る
「アンタ、帰りにこれ持って帰りなさい」
「グァ」
ビニール袋にチョコレートパイを入れて、レイがした様に"ルーナ+バード"と書く
「アンタの分も入れとくからね??お駄賃は何が良いかしら…」
「グァー!!」
要らない!!とでも言いたそうに両翼を広げる
「要らないじゃないの!!こういうのはキッチリしとかないとダーメッ!!分かった??」
「グワ…」
ちゃんと言葉が分かったのか、大人しくビニール袋を咥えて待つ
「あ!!そうだわ!!ここにサイダーあんの。アンタにあげるわ??ここに入れとくわね??」
「クワ」
ビニール袋にクジラサイダーを入れておく
「また来るのよ??」
「クワ!!」
【おさかなのばーがーありがと】
「クワ…」
深海バードはミィムに駆け寄り、額を合わせる…
レイが言っていた
これは深海特有の行動…
深海バードはミィムに何かを伝えている
【わかった】
【ありがと】
深海バードはビニール袋を咥えて飛び立った
「バードさんとお話してたの??」
【きみのおうちはここだよって】
【でも】
【またあそびにきてねって】
「バードさんはミィムの事が心配だったのね…」
「淋しくなれば、また創造主様が連れて行ってくれますよ」
【ありがとおやしおさん】
親視とミィムは笑っている
「ギャー!!ギャー!!」
「何!?」
飛び立ったハズの深海バードが強烈に鳴いている
窓を開けて下を見る
「待て。人んチからお菓子パクんな!!」
「ギャー!!」
深海バードを狙っていたのはアトランタ
執務室から出て来てお菓子をパクったと思って対空射撃をしている!!
「アトランタ!!大丈夫よ!!」
「ジェミニさん…パクったんじゃないの??」
「違うわ!!あげたのよ!!配達してくれたの!!」
「そっか。ごめんよ、クソバード」
「バードさん!!今の内よ!!」
「グワァー!!」
やっと深海バードは第三居住区に向けて飛び去った…
「これで、よしっ…!!」
「マーカスサン、アリガトーゴザイマシタ!!」
「今日1日はお休みだからな??」
折角第三居住区に来たので診察をする事にした
「マーカスサン、オツカレサマ」
「おぉ、ルーナ。今は大丈夫か??」
「ウン。チョット、ミテモラオウトオモッテ」
「どれっ…」
ルーナの問診が始まる…
「これでよしっ…ふふ…ルーナ。これ覚えてるか??」
カプセルに入ったルーナが笑う
俺の手元には、あの日ルーナに直飲みさせた薬…今はカプセルに投入する形になっている物を見せる
「オボエテルッ…フフッ、コレデ救わレルノハ二度メダね??」
「何度でも救ってやるさっ…」
カプセルのフタを閉め、しばらく待つ…
「隊長、涼平です」
「おぉ、開いてるぞ」
「お疲れ様です、隊長」
「すまんなっ…」
涼平がコーヒーを持って来てくれたので、一服する事にする
「ルーナさん…」
「カプセルから出たら聞くと良いさ」
「一応話は聞いていました…次、隊長が来たら診て貰う様にと言いました…」
「ありがとう…ま、ルーナにも良い奴が見つかると良いが…」
ルーナが治して欲しいと言ったのは子宮
ルーナは人型の姿はしているがタマゴを産む
ただ、人間と生殖方法は同じだし、人間との子孫も残せる
ほとんど同じ生殖器官、ほとんど同じ子宮…
ただ機能が違い、産まれて来るのは深海のイロハ級と呼ばれるそれに近い
それを破損していたとなると…
「体の一部分だ…それに、修復剤も使ってる。もう治るだろう」
「良い相手が見つかると良いですね、ルーナさんも…」
「ふ…どれっ!!そろそろ行くか、お前も来るか??」
「はいっ!!」
コーヒーを置き、カプセルのある部屋に入ろうとドアを開けた
「ん、んん〜っ!!はぁっ!!スッキリしたぁ!!お腹もいっぱいだし、んふふ!!ラッキー!!」
見知らぬ女性が背伸びをしながらカプセルから出て来た…
俺は一度ドアを閉じた…
「…あそこにルーナを入れたんだ」
「お腹いっぱいとか言ってましたよ…」
「まさか…ルーナを!!」
俺と涼平はピストルを構えた
あの女!!ルーナを食ったな!!
「一応発砲は待て。準備はいいな…」
「出来てますっ…」
「行くぞ…」
ドアを開け、ピストルを見知らぬ女性に向ける
「手上げろ!!ルーナを何処へやった!!」
「ちょちょちょ!!ちょっと待ってよマーカスさん!!涼平君!!アタシアタシ!!ルーナルーナ!!」
「お前のやってる店は何だ!!」
「ハンバーガーショップ!!」
「よし…」
俺はピストルを降ろすが、顎で合図をして、涼平にも質問をさせる
「えと、えとえと…ハンバーガーショップで一番売上良いのは何です!!」
「フィッシュフライバーガー!!」
「ルーナさんですね…」
「どうしたのどうしたの!!何で急にピストルなんて向けんの!?」
「鏡見てみろ」
「鏡鏡…」
「これを」
涼平がポケットから小さな折りたたみの鏡を出し、元ルーナに渡す…
「腹いっぱいなのは治療のついでに軽く内臓も治したからだ…溶液で満たされてるからだな…」
「それででしたか…良かった良かった…」
「さて…やる事は一つだな…」
「了解ですっ…」
「これアタシ!?どうなって…ちょ!!」
俺と涼平はその場で白露から編み出した必殺技"うつ伏せ謝罪"を使う
「大変!!申し訳ございませんでした!!ルーナが食われたと思い、早とちりでルーナにピストルを向けてしまいました!!」
「味方内にピストルを向けるなどの行為をしてしまい!!この綾辻、不遜の致す所です!!」
「えぇ…」
「許して下しゃい!!」
「ある程度の事はしましゅ!!」
元ルーナから見ると、痙攣しながら話している状態だろう…
しかも大の大人が二人、あられもない姿で謝罪態勢に入っている
こんなの、滅多に見れない…
「あっはっはっはっは!!あーっ!!あぁ…いいよいいよ!!そりゃビックリするって!!ほ〜らっ、顔上げてっ!!」
元ルーナは爆笑した後、俺達の前に屈んで頭を撫でる
「涼平っ…もう少しだっ…」
「えぇっ…もう少しですっ…」
「何してんの??」
俺達二人は元ルーナが屈んだ直後に頭を上げる…
もう少しでっ…
「パンツ、何色かなって…もうちょい屈んで欲しいっ…」
「見えましたっ…白のレースですっ…」
「シュリさ〜ん!!ジェミニさ〜ん!!」
「「やめてくださいしんでしまいます…」」
「だったら立って!!ねっ!?」
元ルーナに抱えられて、俺達二人は起き上がる
「しっかしルーナ。随分可愛くなったな??」
「赤髪だったんですね??」
「お、ホントだ。ずっと深海だったから気付かなかったや」
「グァー!!」
「おっ、バードさんが帰って来た!!」
タイミング良くバードさんが帰って来た
「ジェミニからか??」
「グワ」
差し出してくれたビニール袋を貰うと、中にはチョコレートパイが入っている
「グワ、グワワ…」
「ルーナならそこにいる」
「ルーナさんならそこにいますよ」
何故分かったか分からないが、俺と涼平は同じ答えをバードさんに返した
バーガーショップにルーナがいなかったので、頼れるであろう涼平と俺の所に来たのだろう
バードさんは窓から入り、ルーナの前に止まる
ルーナはバードさんを掴み、額を合わせる…
「クワァ〜」
ルーナだと分かり、バードさんは安心した声を出す
「ごめんね、分かんなかったでしょ??」
今目の前にいる女性がルーナだと分かり、バードさんはルーナの肩に乗る
「バードさん。この二人、アタシのパンツ見たの。どうしよっか…」
元ルーナはニヤリと笑う
「クワワ…グワグワァー!!」
「そうしよっか!!新しいポテトとバーガーの試作品、食べてよ!!」
「喜んで!!」
「勿論ですよ!!あ、そうだ!!名前どうします!?」
涼平の言葉で元ルーナは呼びにくいし、ルーナは何か違うので名前を新しくする事になる
「赤い髪…戦艦…」
「おーいマーカス!!いるか〜!!」
「親父だ。奥にいる!!」
タイミング良く親父が来た
「おぉ、いたいた!!バーガーショップやってねぇのよ!!」
「すみません!!すぐ行きます!!」
元ルーナはすぐに動こうとしたが、親父はこの女性がルーナと気付いていない
「い〜のい〜の!!君は患者さんだ、私はルーナの作ったバーガーが食いたいんだ!!ありゃあ絶品だ、中々無いね!!」
「まぁ座ってくれよ」
「よし…」
親父が座り、また雑談兼ルーナの名前決めが再開する
「中将はハンバーガー好きですか??」
「勿論さ!!ありゃ良いね!!日本で言う昔の寿司だからな、ファーストフードで美味くて腹が満たされる…実は戦闘糧食にも向いてんだぞ??」
「そういやイントレの戦闘糧食ってバーガーだな??」
「言われてみれば…」
イントレは出撃する時何故かいつもホカホカのハンバーガーを持たせてくれる
いつも何故だろうと思いつつも、適当な所と適当な時間で食っていた
…あれ戦闘糧食だったのか
「"ネヴァダ州"で食ったバーガーが美味くてな…地元のサンフランシスコも美味いんだが、ネヴァダのバーガーはゴツくて美味い!!」
「ネヴァダ…」
元ルーナが反応を示す
「ね…お店の看板、変えるの手伝ってくれる??そしたら、パンツ見た事許したげるから!!」
「勿論さ!!」
「デザインしますよ!!」
「え、何??あ、何かマズイ事言った??」
親父がアタフタしだしたので、真実を告げる
「あ、マジ!?ルーナちゃんだったか!!」
「いつもありがとうございます、リチャードさん!!」
「いやぁ〜、こちらこそ美味いバーガーをありがとう…それで今日やってなかったんかぁ…」
「マーカスはいますか!!」
「こっちだ!!奥にいたぞ!!」
続いてヴィンセントも来た
「あぁ!!ここにいましたか!!バーガーショップがやっていないので何を食べようかと…」
「やっぱ行きます!!」
「構わない。ゆっくりしていてくれ、君はマーカスの患者だ。涼平、オススメの店はあるかい??」
「ネヴァダさん!!バーガー下さい‼自分もう耐えられません!!」
既に俺も涼平も親父も吹き出す寸前
「よ〜しっ!!"ネヴァダ"が美味しいバーガー作ったげるっ!!」
「いいのか…マーカスの患者では…」
「あっ、えっと〜…きょ、今日退院なんだ!!ネヴァダ!!リハビリがてらバーガー作ろうな!!」
「オッケー!!じゃ、行こっ!!」
ネヴァダと一緒に、バーガーショップに戻る…
「新しいバーガーなんだ!!食べて!!」
「うんま〜い!!」
「懐かしい味だ!!」
「コイツはイケる!!」
「美味しいです!!」
豚肉をベースにしたパティがメインのバーガーが出来上がり、男衆が口にする
食感も良く、噛み応えがある
味も濃くて美味しいのに、口に残らない
ソースはちょっぴりピリ辛で非常にパティに合う
「ジェミニさんの審査が通れば提供しようと思うんだ!!」
「分かった、俺が伝えよう」
ネヴァダは簡単な審査書を書き、俺に渡す
「これ、試作品!!お子さん達に良かったら!!」
「ありがとう!!へへ、清霜が好きそうだ…」
「多分、ミィムも好きだと思う…な??」
「ミィムにも勿論渡す。絶対な」
ネヴァダになっても愛情は忘れずにいてくれた
冷めない内に戻った方が良さそうだな、こりゃ
「あ、隊長。ボート置いといて欲しいんですが…」
「おまっ…テクで帰れってか!?この大海原を!?」
急にビックリする事を言い出す涼平
いやいや待て待て…流石に涼平はそんな事言わんだろう、絶対なんか言い忘れてる!!
「すみません!!言い忘れてました!!中将の水上偵察機で!!」
「ビックリした…」
「ホントすみません…」
「泳いで帰るのは流石に俺でもキツ…」
「おーい涼平!!ジュースあるか!!」
「アレンさんだ、はーい!!」
「おーおーなんだ??みんな診療所に集まってんのか??」
「お前なんだその格好…」
アレンは何故か海パン姿
しかもビッチョビチョ
「おぉ、暑いからな!!横須賀から泳いで来た!!ソノもいるぞ!!」
「ひっさびさの遠泳でした…ふぅ〜…」
俺と涼平の開いた口が塞がらない…
「えっと…うん、そうだな…悪かった、涼平…」
「な、何で謝るんですかぁ〜!!」
「まさか遠泳で来ると思わねぇだろ!!」
「自分もまさかですってばぁ!!」
「んで、マーカスは遠泳でお帰りなさると」
「偵察機で帰る!!涼平、アイツ等ゼッテーボートで帰らせろ!!メンツ丸潰れだ!!」
「了解ですっ!!」
親父と一緒に水上偵察機で横須賀に戻る…
「お帰りなさい、どうだった??」
「あぁ。ルーナの名前が変更になる。よいしょっ…これ試作品と子供達のおみやげだ!!」
「分かったわ。あら、ハンバーガーだわ。試作品かしら??」
「これが審査書だ。美味かったぞ??」
「どれどれ…」
ジェミニは審査書片手にバーガーを食べる
「ん!!美味しいわ!!」
「きーちゃんも食べていい!?」
「おっ!!清霜も食べるか??」
「食べる!!頂きまーす!!」
清霜が食べ始めると、他の子供達もバーガーを食べ始めた
【おいしそう】
【るーなさんのばーがー??】
「そっ。あ、そうだミィム。ルーナさんな??ネヴァダって名前に変わったんだ」
【みぃむといっしょ??】
【あたらしいじんせー??】
「そうだなっ!!ルーナさんも、新しい人生だっ!!」
【いただきます】
「ミィムの食べ方可愛いのよ??」
「どれどれ…」
カーペットの上に座って、足を開いて、両手でバーガーを持って食べている
「あの頃はあいつ等、カスみたいな飯しか出さなかったからな…」
「そうね…ミィム、谷風、美味しい??」
「美味しい!!これ何てバーガーだい!?」
【ぶたさんのばーがー】
【みぃむこれもすき】
2人共、口の周りにいっぱい付けて食べている
「長鯨さんもこれくらいボリュームがあれば美味しく頂けるのに…創造主様、どうにかなりませんか??」
「今度あれだ。10人前位をまとめて!!って言えばそこそこの量で来るんじゃないか??」
「言われてみれば…」
親潮は何か考えながらバーガーを食べる…
「うみゃいうみゃい」
ワシントンも美味い美味い言いながら食べている
「レイ、歩いて帰る事何ていうの??」
急にジェミニが聞いて来た
「テクだろ??」
「テクって何よ…」
「テクテク歩いて帰るのテク」
「あっ、そう言う事…涼平からの報告でね??隊長が、テクで帰らせるつもりか〜!!って言ってたって聞いて、テクって何かしらって」
「テクって言わないか??」
「初めて聞いたわよ…」
「テク…」
考えていた親潮がボソッと呟く…
数日後…
「ソノ!!今大丈夫!?ちょっとリョーヘーにお弁当届けて欲しいんだけど!!」
「了解ですっ!!ちょっとテクで行って来ます!!」
イントレが渡した涼平のお弁当を、園崎が散歩がてら渡しに行く…
「配達行って来ま〜す!!」
「酒匂!!自転車使っていいわよ!!」
「ぴゃ〜、テクで行って来る!!」
スーぴゃ〜マーケットから、配達の酒匂が出る…
「艦長。横須賀基地への報告書が出来ました。チェックをお願いします」
「ありがとう…よしっ、昼ごはんがてら、ちょっとテクで執務室まで頼めるか??」
「了解です、艦長」
アークロイヤルbisから船員が出て来る…
使い易く、隠語としても使えるので、皆が歩きで行く事をテクと言い出した…