艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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33話 霧の街(6)

「さっ、行きましょ‼︎」

 

スティングレイが鹿島に連れられ、また繁華街に消えて行く

 

「グラーフ、行きましょうか」

 

「うん。作り方を覚える」

 

はまかぜとグラーフも離れた

 

「さて、あの二人は放っておこう。雲龍、何が食べた…」

 

「これは…⁇」

 

「小籠包だよ‼︎一つ食べて行きな‼︎」

 

「ありがと」

 

小籠包屋の前で小籠包を一つ貰い、それを食べている

 

「…おいしい」

 

「そうかい‼︎楽しんで来な‼︎」

 

「…うんっ」

 

良かった。楽しそうだ

 

「杏仁豆腐⁇甘い匂いがする」

 

「たいほうそれすき‼︎」

 

「これで買って来なさい」

 

「やったね‼︎ふたつください‼︎」

 

持って帰って来た容器には、てんこ盛りに盛られた杏仁豆腐が‼︎

 

「れーべとまっくすとたべるの」

 

「偉いなっ」

 

残りは戦艦二人

 

「何食べたい⁇」

 

「あれだ‼︎」

 

「あれしかないわ」

 

二人の目線の先には、中華の食べ放題がある

 

「これで食べて来なさい」

 

「すまないな」

 

「ありがと」

 

ま、この二人は放っておいて大丈夫だろう

 

さて…

 

「たべた‼︎」

 

「美味しかった‼︎」

 

「甘かった」

 

「次は何したい⁇」

 

「パパについてく‼︎」

 

「そうだなぁ…」

 

「…お腹いっぱい」

 

先程より、ちょっとお腹が膨れた雲龍がベンチにいる

 

「ちょっと休憩しよっ…」

 

雲龍の横に座ろうとした瞬間、二軒程離れた店のガラスが壮大に割れ、人が飛び出て来た

 

「立て」

 

「ち、ちくしょう…」

 

中から出て来たのはスティングレイだ

 

「ここから離れるなよ」

 

「小さい子は見てる」

 

「すまんな」

 

倒れた人の胸倉を掴んでいるスティングレイの肩を掴み、静止させた

 

「もう虫の息だ」

 

「強盗だよ、こいつ」

 

「自業自得だな…警官が来たぞ」

 

「何かありましたか⁉︎」

 

「強盗だ。ほらっ」

 

スティングレイは強盗犯を渡し、警官は手錠を掛けた

 

「ご協力、感謝します‼︎では‼︎」

 

警官が行った後、スティングレイは店に戻って頭を下げている

 

店員は何度も頭を下げ返し、手で何かを断わっている

 

しばらくすると、鹿島と共に出て来た

 

「弁償しなくていいどころか、飯代浮いた‼︎」

 

「お前らしいなぁ…」

 

「相変わらず強い…惚れ直しましたっ‼︎」

 

スティングレイの腕にしがみ付く鹿島

 

ずっとくっ付いている鹿島を、満更でもない顔のスティングレイがいる

 

段々絵になって来たな

 

「隊長、そろそろ帰ろう。便が無くなっちまう」

 

「あ、そうだな。みんな、帰るぞ‼︎」

 

全員を集め、埠頭に向かう

 

はまかぜとグラーフは、道中ずっと何かを食べている

 

雲龍は雲龍で、小籠包が気に入ったのか、持ち帰りで幾つか手に下げている

 

「さ、帰ろう」

 

全員を乗せた高速艇が、基地に向かう

 

 

 

 

 

 

 

大佐が去ったその日の夜、繁華街に夜霧が立ち込めた

 

シャッター街に成り変わった街の中心で、誰かが一人立ち竦む

 

「…生きていたのか」

 

 

 

航空母艦”雲龍”が艦隊の指揮下に入ります‼︎

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