「さっき、基地にあったお茶を飲んでからずっとこんな感じで…」
「提督」
「はまかぜ。珍しいな」
息を切らしたはまかぜは、横須賀を引き剥がした
「やはり強力ですね」
「はまかぜ…貴方、相変わらずおっきいわね」
「な、何を…ひゃっ‼︎」
横須賀は、急にはまかぜの胸を揉み始めた
「や…やら…ちょっと…」
「これがあれば、大佐もイチコロなのに〜勿体無いなぁ〜」
「提督‼︎たいほうを連れて逃げて‼︎」
「たいほう、目を閉じとけ‼︎」
「んっ」
たいほうを抱え、はまかぜの襟を掴んで一気に基地まで走った
「待って〜‼︎」
「きた‼︎」
「何であんなに速いんだよ‼︎」
基地に入り、たいほうとはまかぜを武蔵の部屋に置いた
「なんだ‼︎」
「二人とも良く聞け。横須賀は未知のウィルスにやられた。パパが対処するから、ここでジッとしてるんだ」
「わかった‼︎」
「うぃるす⁇横須賀がか⁉︎」
「武蔵、二人を頼む」
「分かった‼︎」
二人を預けた後、スティングレイの所に向かった
「助けてくれ‼︎」
「隊長⁉︎どうした⁉︎」
私の異変に気付いたスティングレイは、すぐに駆け寄って来た
「横須賀がウィルスにやられた」
「ひっ捕らえるか⁉︎」
「あぁ」
すぐに縄を用意し、横須賀を迎え撃つ
「大佐〜何処ですか〜」
「いた。何か煽ててくれ」
「や〜いジェミニ‼︎デカイのは態度とおっぱいだけですか〜⁉︎」
「なんだと⁉︎」
スティングレイに向かって走って来る横須賀
「今だ‼︎」
「取ったぁ‼︎」
一瞬で横須賀はグルグル巻きにされた
「ホントだ。顔赤いな」
「とりあえず寝かせよう」
「離せー‼︎」
「はいはい」
スティングレイが横須賀を担ぐと、横須賀はスティングレイに胸を押し当てていた
「俺に色仕掛けは無意味だ」
「あんたが触ってるんでしょ‼︎」
「はいはい」
スティングレイは聞く耳を持っていない
そのまま縛ったまま、横須賀をソファに寝かせた
「ちょっと‼︎解きなさいよ‼︎」
「駄目だ。ローマ‼︎」
「準備は出来てるわ」
元看護婦だったローマは、ある程度の医学に詳しい
縛られた横須賀の体を触ったり、口の中を見たりしている
「体温上昇、血圧、心拍数増加…顔も赤いわ」
「何かの病気か⁇」
「ま、病気は病気ね。恋の病…って所かしら⁇」
「恋の…」
「はっ‼︎ジェミニがか⁉︎お笑いだな‼︎」
「うるさいうるさい‼︎レイに何か分かってたまるか‼︎」
「ははは。一生そうしてるんだな」
「この症状、何かの薬の一種を飲んだはず」
「ここに来た時、お茶を飲んだわ」
横須賀がそう言うと、はまかぜがビクッと動いた
私はそれを見逃さなかった
「はまかぜ」
「ひっ‼︎」
「何か知ってるな⁇」
「うっ…ごめんなさいっ‼︎」
はまかぜは全てを話してくれた
横須賀の飲んだお茶の中に、惚れ薬を入れた
その造り方を教えたのは…
「ば、バレましたか…」
「鹿島‼︎」
「捕らえたぞ」
奥からグルグル巻きにされた鹿島が出てきた
「確かに、横須賀さんが飲んだのは惚れ薬です。造った人を好きになるんです。大丈夫、じきに治りますよ」
「まぁ…それなら…もう造るなよ。武蔵、解いてやれ」
「うぬ」
鹿島の縄が解かれる
「…それだけ⁉︎もっと怒らないんですか⁉︎」
「横須賀の面白い姿が見れたからチャラにしてやる」
「ねんねしてるよ⁇」
「寝かせておけ。疲れてるんだ」
「ん…」
目が覚めると、大佐の顔が見えた
「…大佐⁇」
「起きたか⁇」
どうやら大佐の膝の上みたいだ
あったかいな…
たいほう達が、よくくっ付いてるのが分かる
「惚れ薬…だったんですね⁇」
「まぁな。明石が来てるぞ」
「すみません…何から何まで」
「体をいとえよ」
「えぇ…では」
明石に連れられ、横須賀は帰って行った
二人を見送る為に外に出ると、足元では、相変わらずたいほうが遊んでいる
「かに」
「次は蟹とカブトムシか⁇」
「かにはおいしいし、はさみでかぶとむしもつの」
「かにも固いな」
「たべられるかな⁇」
たいほうは蟹を持ち、ジーッと見ている
「まだ小さいな…帰してあげよう」
「うん」
たいほうは蟹を離し、カブトムシも離した
「またあそんでくれるかな⁇」
「たいほうがいい子にしてれば、また会いに来てくれるさ」
「うんっ‼︎」
「入ろう。ご飯の時間だ」
「きょうははんばーぐだね」
たいほうを抱え、中に入った
鹿島とスティングレイは、二人して食堂にいた
テレビを見て笑うスティングレイの横で、鹿島は彼を見ていた
「嬉しいです、私」
「ははは‼︎え⁇何が⁇」
「何でもないですっ‼︎ふふっ‼︎」
そう言って、スティングレイの腕を取った
「…変な奴」
後から聞いた話によると、あの惚れ薬、効かないパターンが二つある
一つは、同性に飲ませる
はまかぜが造ったのは横須賀が飲んだ為、若干ではあるが、はまかぜに対象が移った
俺に抱き着いたのは、体が火照ってどうしていいか分からなかっただけだった
もう一つは、造った人を元々好きな異性には、全く効果が無い
鹿島はスティングレイに薬を飲ませた
が、スティングレイに効果は出なかった…
ま、この先は察してやるか