艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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47話 愛の巣(2)

その頃、街の港付近では…

 

「よいしょ…ついた‼︎」

 

一人の女の子が、ボートから降りて来た

 

「いい⁇ちゃんと”艦娘居住区まで行きたい”って言うのよ⁇」

 

「わかった‼︎」

 

ボートに乗った横須賀を見送り、女の子は街に繰り出した

 

「わぁ〜‼︎」

 

彼女にとって、見た事の無いものばかりが目に入る

 

洋服

 

おもちゃ

 

その他色々な雑貨

 

「あらあら、何処から来たの⁇」

 

学校を終えたみほが少女の前に屈んだ

 

「みほちゃんだ‼︎」

 

「あらあら‼︎」

 

少女はみほに抱き着き、そのまま抱え上げて貰う

 

「かんむすきょじゅうくにいきたいの」

 

「いいわよ。私も丁度帰るの。一緒に行きましょ⁇」

 

「うんっ‼︎」

 

少女を抱えたみほは異様な光景だった

 

女子高生が子供を抱っこして街を練り歩いているのだ

 

少女は街の色々な旗や看板を見て、名前を言っている

 

「ようがし、さーばんと」

 

洋菓子、サーバント

 

エクレアが安くて美味しい店だ

 

「ぱんしょっぷ、ぱんや」

 

パンショップ、パン屋

 

至って普通のパン屋だが、スーパーと同じ値段で焼き立てのパンが食べられる店だ

 

「じゃすこ」

 

「あれはイオンよ⁇」

 

「ぱぱ、じゃすこっていってた」

 

「昔の名前ね…」

 

そして、少女の目に一つののぼりが入った

 

「ころっけ」

 

「食べたい⁇」

 

「たべたい‼︎」

 

少女を抱えたまま、みほはコロッケの露店に立ち寄った

 

「二つ下さい」

 

「はいよ〜‼︎あらみほちゃん‼︎子供居たの⁉︎」

 

露店のおばさんはビックリしていた

 

みほレベルなら、いてもおかしくは無いが、何だかんだでみほは身持ちが固い

 

「知り合いの子供なんです。居住区に行きたいみたいで、連れて行くんです」

 

「そっか〜‼︎ビックリしたわ〜‼︎ちょっとサービスしとくね‼︎」

 

「あらっ、ありがとう」

 

沢山のコロッケを持ち、少女と共に艦娘居住区に着くと、ビスマルクの家から笑い声がした

 

しかも、家の前には”横須賀鎮守府備品”とシールが貼ってあるバイクが停めてある

 

チャイムを鳴らすと、中からビスマルクの声で「開いてるわ‼︎」と、言われ、少女を抱っこしたまま中に入った

 

「あらあら、みんな集まってたのね‼︎」

 

「パパ〜‼︎」

 

「た、たいほう⁉︎どうしてここに居るんだ⁉︎」

 

みほはたいほうを降ろし、大佐の所へ走らせた

 

「たいほうもおやすみ」

 

「そ、そっか」

 

たいほうを膝に乗せた大佐は、本当に父親に見えた

 

「こうなったら、みんな呼びましょうよ‼︎ね⁉︎広場で何かしましょう‼︎」

 

「いいな、それ‼︎」

 

せっかくの休暇だ

 

楽しまなければ損だと考えた

 

ビスマルクは居住区のみんなを広場に呼び、中心にバーベキュー台を幾つか立てた

 

「じゃあ、買い出しに行くわ。二時間後に集合ね‼︎」

 

「おかいもの⁉︎」

 

「私と行きましょうか」

 

みほ、たいほう、私の三人で、買い出しに行く事になった

 

店内に入る随分前に、たいほうを中心にし、それぞれがたいほうと手を

繋ぐ

 

側から見ればまるで、子供が出来て間もない家族の様に見える

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