《フィリップ‼︎》
《はっ‼︎》
無線の先はアレンだ
《よく頑張った‼︎バトンタッチだ‼︎》
《基地には攻撃しないで‼︎レイと鹿島がいるんだ‼︎》
《分かった‼︎俺達のフォーメーションに入れ‼︎カバーしてやる‼︎》
《分かった‼︎》
運良く現れたSS隊のフォーメーションに入り、少し戦況も落ち着いてきた
フィリップはまた考える
《レイ…僕、人間になりたいよ…》
地上では、レイが善戦していた
一歩、また一歩と工廠へ歩みを進める
「チクショウ‼︎ロケット弾装填‼︎」
これまでナイフ一本で戦っていたレイは、ようやくライフルを手にした
「放て‼︎」
高速で飛来するロケット弾
レイは左手を着弾点に置き、それを弾く
そしてすかさず、右手で持ったライフルを撃ち返した
ロケット弾を放っていた兵士が後方に吹き飛ぶ
「や…奴は化け物か…」
「モウイチド、ショウメンカラダ‼︎」
「次弾装填‼︎はな…」
ロケット弾より速く、レイのライフルの弾が当たる
気が付かない間に、ロケット弾を撃っていた兵士の腕が吹き飛んでいた
「マダイキテルカ⁇」
先程から指令を飛ばしていた男性の胸倉を掴み、宙に上げる
「や、やめろ…」
「カシマハドコダ‼︎」
「工廠の地下に…‼︎」
男性が鹿島の居場所を吐くと、レイは手を離した
「ムエキナセッショウハコノマン。セイゼイ、イキテルコトヲクヤムンダナ…」
レイが工廠に足を向けた瞬間、背中に弾丸が当たる
「死ね‼︎化け物が‼︎」
拳銃の弾が何発も当たり、レイの背中から血が飛び出る
だが、数秒後には治っていた
レイはため息を吐いた後、後ろを見ないでライフルを一発放った
「ココガチカカ」
再びナイフに切り替え、鹿島を探す
「…すけて‼︎い…‼︎」
「イタ」
何処らから鹿島の声がする
「レイ‼︎助けて‼︎イヤァァァァ‼︎痛い‼︎痛いぃぃぃい‼︎」
「カシマ‼︎」
ようやく鹿島のいる部屋を見つけ、扉を蹴破る
「な、何だ⁇し、深海棲艦⁉︎」
「テメェ…カシマニナニシタ…」
「鹿島は僕の嫁だ‼︎君の様な化け物の物ではない‼︎」
「カシま…」
「レイ…もう大丈夫ですよ…」
鹿島の顔を見た途端、レイの目の色が元に戻った
「横須賀、鹿島を見つけた。佐世保鎮守府の提督も…」
「レイ‼︎」
横須賀に無線を繋いでいた最中、鳩尾に激痛が走った
「なっ…」
「誰にも渡さないぞ‼︎鹿島は僕の嫁だ‼︎僕の子を産んで、僕の為に生きる決まりなんだ‼︎」
「イヤァァァァァァァァァア‼︎レイ‼︎レイぃぃぃぃぃい‼︎」
《レイが危ない‼︎》
《フィリップ‼︎危険だ‼︎対空砲火に巻き込まれるぞ‼︎》
フィリップはずっと考えていた
やっぱり、僕はレイが好きだ‼︎
僕はどうなったっていい‼︎
レイ…君さえ助かれば‼︎
僕はそれでいい‼︎
だから‼︎
《ウワァァァァァァ‼︎》