《え…》
「今まで黙ってて済まない。規律で口に出せ無かったんだ」
《レイ…ベルリン生まれなの⁉︎》
「そう。壁が崩壊した時、ミハイルとアレンと一緒に国外追放になった」
《ベルリンのスパイだったの⁉︎》
「そう」
《まずミハイルと知り合いだったのがビックリなんだけど‼︎》
「俺とアレンは国外に出て、傭兵稼業に勤しんだ。ミハイルはドイツ軍に引き抜かれて、そのまま高級将校まで登り詰めた。全てが終わるまで、俺達二人はミハイルを”第二の上官”として扱う事になったんだ」
《でももう、元の三人に戻れるんでしょ⁉︎》
「そう‼︎本物の俺達の第二の人生が今日始まったんだ‼︎…まぁ、変わらないけどな⁇」
《一回ベルリンに帰るの⁇》
「んな訳あるか‼︎俺の祖国は日本とアメリカだ‼︎」
《そっか…きそにも言うの⁉︎》
「まぁな。それとなく喜びを伝える」
《レイ、ありがとう。僕に話してくれて》
「お前にはバレてると思ったからな」
《パパに伝えないと‼︎》
「おぅ、そうだな‼︎」
俺はフィリップから降り、一目散に隊長の所に向かった
《きそも喜ぶよ、きっと》
隊長に書類を見せると、俺をきつく抱き締め、涙を流した
「良かった…ようやく自由になったんだな…」
「俺は今と変わらない日々を望むね。隊長さえ良ければだけど」
「当たり前だ‼︎ここに居ろよ⁉︎」
「心配しなくても、帰る事は無いさ」
「じゃあ、二人で飲むか‼︎」
「よっしゃ‼︎」
隊長は棚からウィスキーを取り出し、二つのグラスに注いだ
それを互いに持ち、目線に合わせる
「自由に‼︎」
「乾杯‼︎」
グラスが鳴り、ウィスキーを飲む
「かぁ〜‼︎美味いなぁ‼︎」
「ラバウルから送られた一品だ」
「アレンだな⁇あいつは酒にうるさい」
「アレン⁇」
「アレン・マクレガー。バッカスの事さ。あいつは酒好きだから、バッカスってTACネームなんだ」
「レイは”ワイバーン”だったな」
「俺のはアレだ…かっこいいからそれにしたんだ」
「なるほど。レイらしいな」
それから、夜になるまで隊長と語り合った
今まで言えなかった事が爆発した
そして、もう一度改めて、スパイだった事を謝った
隊長は許すどころか、今までずっと俺の心中を心配してくれていた
改めて、この人に着いて良かったと、心から思った
「もうこんな時間か」
「俺、先に伝えなきゃ行けない奴が居るんだ」
「鹿島か⁇」
「きそだよ。二人の恩人だからな。行って来る‼︎」
「遅くなるなよ」
基地を出て、砂浜を走る
砂浜の端まで行くと、きそがいた
海に石を投げて遊んでいる
「きそ‼︎」
俺に気付き、きそは手を止めた
「レイ⁇どうしたのさ⁇」
「俺…ようやく自由になったんだ‼︎お前に伝えなきゃと思って‼︎」
「そっか‼︎よく分からないけど、とにかくおめでとう‼︎」
きそは喜んでいた
俺は自分の過去を打ち明け、全てを話した
「よく頑張ったね。レイは凄いや‼︎」