「へへへ…」
「じゃあ…僕も秘密を話すね⁇」
「きそもあるのか⁇」
「…僕ね」
きそは急に俺から目線を離した
「…レイが自由になったの、知ってた」
「…へ⁇」
「指輪とライター…何でフィリップのダッシュボードに置いてあったか、不思議に思わない⁇」
「いやいや…まさか…」
「僕は…」
俺は息を飲んだ
次にきそから出る言葉が分かってしまった
「僕はフィリップなんだ‼︎」
「どうやって…」
「機体はあるよ。僕の知能だけ、艦娘として零れ落ちたんだ。あの日、レイを助けたくて…原理は分からないけど、出たい時にフィリップから出られる様になったんだ。きそとしてね」
「良かった…」
「え⁉︎」
俺はきその頭を撫でた
きそは小さい顔を上に向け、頬を赤く染めている
「こうして、ようやくお前に触れられる」
俺は膝を曲げ、きそと目線を合わせ、頬を撫でた
「あっ…」
「これからも宜しくな。きそ」
「…うん‼︎僕、レイを守るよ‼︎」
小さなきその体を抱き締める
こんな、小さな柔らかい…もうちょい力を入れたら骨が折れそうな体で、俺達二人を助けに来てくれたのか…
「フィリップの時は、フィリップで良いからね⁇」
「分かった」
「ね、レイ。僕、基地のみんなに挨拶したい‼︎」
「行こう‼︎」
きそと共に、基地に戻る
「あら‼︎きそちゃん‼︎」
「きそ⁇」
運良くみんな起きていた
「さ、きそ…」
「うん‼︎」
きそは深呼吸した後、自己紹介をした
「僕はきそ‼︎フィリップの知能から産まれました‼︎」
「ふぃりっぷ⁇きそ⁇」
たいほうが混乱している
隊長は隊長で、キョトンとしたまま、咥えたタバコの灰が落ちている
「たいほうちゃん、ありがとうね。僕を飛ばしてくれて」
「ふぃりっぷは⁇」
たいほうはフィリップが居なくなったと思い、少し泣きかけている
「大丈夫、ちゃんとフィリップはいるよ。僕、たいほうちゃんと遊ぶのが楽しみだったんだ‼︎」
「たいほうとあそんでくれるの⁉︎」
たいほうの目が一気に輝いた
「今日は遅いから、また明日な⁇」
「うんっ‼︎たのしみにしてる‼︎」
たいほうは椅子から立ち上がり、子供部屋に戻った
一瞬であまり分からなかったが、きそはたいほうの身長より、少し高い位だ
きそはこちらを向いて、満面の笑みを浮かべる
可愛い少女だ…
初めて見た時は、ショートカットな事もあり、男の子だと思っていたが、髪を撫でたり、先程みたいに抱き締めたら、ほんの少し胸があり、女の子だとよく分かった
妹、もしくは娘みたいな存在だ
そんな少女の嬉しそうな姿を見て、俺は再び、生きる希望を見出した
重雷装巡洋艦”きそ”が、艦隊の指揮下に加わります‼︎