みほに一日密着するよ‼︎
彼女の名前は、みほ
元艦娘の女の子だ
今は艦娘を辞め、青春を取り戻す為、高校に通っている
今日はそんな彼女に一日密着してみよう
「行ってらっしゃ〜い‼︎」
「いってきま〜す‼︎」
彼女の一日は、幼稚園や小学生の通学路の横断歩道の旗上げから始まる
元々面倒見が良く、子供好きの彼女は、進んでコレをしている
「みほちゃんおはよう‼︎」
「あら、おはよう‼︎」
彼女は年頃の小学生男子に人気が高い
だが、小学生にしてはチョット濃い気もする
旗上げが終わると、彼女は学校に向かう
高校の名前は、プライバシー保護の為伏せておくが、女子が多めの私立高校である
「み〜ほ〜‼︎」
「あら”まり”。おはよう‼︎」
みほの横に、髪の長い女子が着いた
「おはよう‼︎今日も朝から子供にモテモテじゃん⁇」
「またからかって…行くわよ‼︎」
「チョット待ってよ〜‼︎」
”まり”と呼ばれた女子は、何処と無くギャルっぽいが、彼女もまた元艦娘である
教室に入ると、みほはもう一人加えた輪で話し始めた
「ごきげんよう、お二方」
先程の二人に、お嬢様の様な出で立ちで、行儀の良い女子が加わる
「おはよう”りさ”。バイトはどう⁇」
「素晴らしいですわ‼︎家事を一から学べますもの‼︎」
この”りさ”と呼ばれる女子、最近家政婦のアルバイトを始めたらしい
彼女もまた、元艦娘であるが、今はお金持ちの所の養女になり、少しだけでも家にお返しをしている
「はいは〜い‼︎授業を始めますよ‼︎」
「ウゲッ‼︎朝から数学じゃ〜ん…テンション下がるわ〜…」
「…分かるわ」
「このく…りさ‼︎数字だけは得意でしてよ⁉︎」
「自慢になってないし〜‼︎」
ブツブツ言いつつも、三人は席に着く
数学の授業が終わり、次は体育の授業だ
三人共発育が良い為、色んな所が目立つ
しかも、この学校の女子の指定の体育の服装はブルマだ
「スースーしますわ…」
「うわっ‼︎みほパツパツじゃん‼︎」
「また胸が苦しくなって来たの」
「いいじゃん‼︎巨乳はモテるぞ〜‼︎それっ‼︎」
「ひゃっ‼︎チョットまり‼︎」
イタズラにみほの胸を、背後から持ち上げるまり
「破廉恥ですわ‼︎行きますわよ‼︎もぅ…」
体育館で、バレーボールが行なわれる
「とぉぉぉぉう‼︎」
「うりゃあ‼︎」
まりとりさ、流石は元艦娘
瞬発力が良い
二人に圧倒され、みほは手も足も出なかった
「流石は二人ね。全然追い付けないわ」
「にひひ‼︎ブイっ‼︎」
勝ち誇った顔で、まりがVサインを作る
「男子〜‼︎負けたんだから片付け頼んだよ〜‼︎」
実は男子から人気が高いまり
大体は一喝して、彼等を纏めている
二時間に及ぶ体育が終わり、お昼の時間になった
「いただきま〜す‼︎」
「いただきます」
「いただきますわ」
昼食でも、一人だけテンションが高いまりを、二人は軽々といなす
みほのお弁当は、野菜や肉がバランス良く入っている
りさはパンを三つ
まりはおにぎり五つだ
「あ、次は調理実習か…」
「どうする⁇ナニする⁇」
「マフィンでも作りませんか⁇手軽ですし、沢山出来ますわよ⁇」
「いいわね。そうしましょう‼︎」
昼食を済ませ、三人は調理室に入る
チラチラ男子が見ているが、三人はそんな彼等に味見をさせる
「食べてみてよ、ほら‼︎」
まりは出来立てのマフィンをフーフーし、小さく千切って男子達の口に入れた
男子にとっては、夢の様な行為だ
「美味しい⁇」
「美味しいです‼︎」
「あら、まりだけではなくってよ⁇」
続いてりさも行う
りさのマフィンには、チョコチップが入っている
「お味は宜しくて⁇」
「は、はい‼︎」
「じゃあ私も。アーンして、アーン⁇」
みほの作ったマフィンは、抹茶味
「ふふふ。美味しい⁇」
「あ…」
男子にとって、みほの色気は強すぎた
鼻血を垂らしている男子もいる
「さぁ‼︎後片付けだ‼︎」
まりがパンと手を鳴らすと、男子達が”俺がやる‼︎俺がやる‼︎”と押し掛け、三人は任せる事にした
授業も終わり、三人揃って途中まで下校
「では、わたくしはここで」
「じゃ〜ね〜‼︎また明日〜‼︎」
「気を付けて帰るのよ‼︎」
りさが輪から抜け、二人が残る
「今度さ、三人でサーバント行かない⁉︎新作出たんだって‼︎」
サーバント…
この街の商店街にある、洋菓子店の名前である
「良いわね‼︎シュークリームも食べようかしら⁉︎」
「よ〜し、決定‼︎じゃ、私はここでオサラバだ‼︎じゃ〜ね〜‼︎」
まりはまりで、本屋でアルバイトしているみたいだ
そんな二人を見送った後、みほは再び横断歩道の旗上げをする
ある程度の子供の流れが終わった後、みほは保育園に入り、エプロンを着けた
みほはここで、夕方から夜までアルバイトをしている
「みほちゃんだ〜‼︎」
「あらあら。良い子にしてた⁇」
ここでも彼女の人気は高い
夕方過ぎまで預かる子供達の面倒を見ながら夕飯を食べたり、一緒にお遊戯をする
「みほちゃんかんむす⁉︎」
「そうよ〜。昔は強かったのよ⁇」
「かんむすみんなつよい⁉︎」
「強いわよ〜。敵さんなんか、一撃でやっつけるのよ⁇」
「すご〜い…」
みほの話を興味津々で聞く子供達
最後の一人のお迎えが来るまで、みほは変わらず相手をした
この保育園の人達は、みほが来てから随分仕事が楽になったらしい
「お疲れ様で〜す‼︎」
保育園を出て、ようやく家に帰る
既に暗くなった家路を、みほはイヤホンをしながら歩く
家に入り、制服を脱ぎ、お風呂に入る
夕飯は食べているので、お風呂から上がれば、後はテレビを見る位だ
二時間程テレビを見た後、みほはリモコンでテレビを消し、寝室に入った
「…」
「…」
「…」
「…ねぇ」
「…」
「寝顔まで撮るの⁇」
「ドキュメンタリーだからな。何なら、布団の中のアングルも…」
その瞬間、カメラマンにみほのパンチが飛んだ‼︎
「いでぁ‼︎冗談に決まってんだろ‼︎」
「ドキュメンタリーはおしまい‼︎はい、出てって‼︎」
無理矢理叩き出されたカメラマン
「ったく…ま、ありがとな。これを編集して、引退した艦娘達に見せるよ」
カメラマンがそう言うと、みほの部屋が少し開いた
「…ちゃんと使ってよ⁇まりとかりさも映ってるんだから…」
「心配すんな。やましい事はしないよ」
「…ホント、あの人ソックリね」
「隊長も俺みたいな感じだったのか⁇」
「まぁね。じゃ、おやすみ。ソファで寝て、明日の朝帰りなさい」
「そうするよ」
カメラマンのレイは、ソファで横になり、次の日の朝、街を後にした
とある基地でも、このドキュメンタリーを見せている提督がいた
だが、見ているのは引退する艦娘ではない
「いい⁉︎言う事聞かなきゃ、学校に行かせるよ⁉︎」
「それはいかんダズルな」
「じゃあ、もうちょっと言う事聞いて。分かった⁉︎」
「学校は嫌ダズル‼︎提督の言う事聞くのも嫌ダズル‼︎榛名はしばられるのが嫌ダズル‼︎」
「学校行く⁇」
「榛名を入学させたら、全校生徒全滅ダズルな。ふふふ」
「くっ…」
こうして、みほのドキュメンタリーは幕を閉じる
後日話を聞くと、引退した艦娘達には好評だったらしい
…躾には向かなかったがな