ハンマー榛名が遠征に行くよ‼︎
「よし。行って来るダズル。いい子にしてるダズルよ⁇」
「こっちのセリフだ‼︎」
この日、榛名は遠征に向かった
燃料を貰って来る遠征らしいけど、榛名一隻で大丈夫だろうか…
「貴様は何ダズル」
「奇天烈な女がいるぞ‼︎撃て‼︎」
榛名は道中、海賊船に囲まれた
「RPG-7か。そんなもん、榛名にはきかんダズル。ほれ、もっと撃つダズル」
「何なのだあいつは‼︎」
「ほれ。榛名はここダズル。それで当てれなかったら、一隻頂くダズル」
「う、撃て‼︎」
三隻いる内の一隻から、RPG-7が飛んで来た
榛名はそれを簡単に弾いた
「残念ダズルな。オラ‼︎」
手近にいた一隻の船尾をハンマーの一撃で砕き、沈没まで追い込む
「ば、化け物だ‼︎面舵一杯‼︎」
「海賊船も中々味があるダズルな」
「うわぁぁぁあ‼︎いつの間に⁉︎」
「どうしたダズル。ほら、榛名はここにいるダズル。チャンスダズルよ⁇」
「参りました‼︎」
榛名の前に、海賊達が土下座をする
「許してやるダズル。まずは救助ダズル。いいな⁇」
「野郎共‼︎救助艇を出せ‼︎」
10分程で、沈没船にいた海賊の救助は終わった
「死人が出なかっただけ感謝するダズル。ほら、舵を持つダズル」
「は、はい‼︎船長‼︎」
榛名は舵の前に備えられた椅子に踏ん反り返り”元”船長に舵をとらせた
「船長」
「喋らないで舵をとるダズル‼︎」
「はい‼︎」
「…まぁいい。聴いてやるダズル。なんだ⁇」
「はい…言われた場所には、燃料の備蓄は無かったハズです…」
「何⁇提督は榛名に嘘を吐いたダズルか⁇」
「行って見なければ分かりませんが…恐らくは。数日前、深海棲艦の襲撃を受け、占拠されています」
「何と哀れな連中ダズル…」
榛名がブツブツ文句を言いながらも、船は目的地に着いた
「焼け野原ダズル」
「我々はここで待ちます」
「逃げたら地の果てまで追いかけるダズルからな」
榛名が海賊船から降りると、すぐに横たわった男性が見えた
だが、様子が違う
横たわってはいるが、まだ息はある
榛名は彼に駆け寄り、抱き上げた
「何があったダズル」
「やられた…奥に、親玉がいる…」
「奥ダズルな」
「…」
榛名が返事をした時には、既に事切れていた
「面倒な事になったダズルな…」
奥に向かうと、巨大な施設がそびえ立っていた
「出て来い親玉‼︎榛名が相手ダズル‼︎」
「ワンワン‼︎」
榛名の声に反応したのか、門付近にいた駆逐艦が二体遅い掛かって来た
「うるさいダズル‼︎」
「ギャン‼︎」
「向こうに行くダズル‼︎」
「ギャオ‼︎」
二体に蹴りをかますが、変わらず敵意を向けている
「…駄犬にはオシオキが必要ダズルな…ふふふ」
「キャインキャイン‼︎」
ハンマーを手にした榛名の気迫に恐れたのか、二体は一瞬で逃げて行った
「はっ‼︎ヘボダズルな‼︎」
榛名は二体に対して中指を立てる
「さて」
固く閉ざされた門に対し、榛名はハンマーを振り上げた
「おりゃあ‼︎」
凄まじい破壊音と共に、門が壊れた
「お邪魔するダズル」
ハンマー片手に、奥へと進む
「ここは何ダズル‼︎」
だだっ広い場所に出たと思えば、退路が塞がれた
それと同時に、奥から大量の深海棲艦が出て来た
「姑息な手段ダズルな…」
榛名はハンマーを床に置き、深呼吸した後、奴等を見た
「纏めて掛かって来るダズル‼︎」
三分後…
「はっ‼︎骨の無い奴等ダズル‼︎」
およそ50体はいた深海棲艦が一瞬でフルボッコになっていた
「いらん事するから、バチが当たったダズル」
再び奥に向かうと、最奥であろう場所に着いた
「開けろ‼︎」
大声を出すが、開く気配は無い
「仕方無いダズル」
再びハンマーを振り上げ、一撃
「おぉ…硬いダズルな…」
更に一撃
そして三発目で扉が開いた
中は燃料の詰まったドラム缶や、弾薬の箱等が所狭しと並べられていた
「貴様が親玉ダズルな‼︎」
「ノックモナシカ」
「三発もしたダズル。あの音で聞こえんとか、お前の耳はツンボダズルな」
「キサマ…‼︎」
「貴様じゃない‼︎榛名ダズル‼︎」
「ナンデモイイ。モウカエレヨォ‼︎」
「有り金全部寄越したら、素直に帰ってやるダズル」
「キサマ…イイカゲ」
親玉の深海棲艦が話している最中に、榛名のハンマーが眉間に飛んで来た
集積地棲姫、一撃轟沈である
「話が長いダズル‼︎」
「船長」
「何だ」
「彼女は、戻って来るでしょうか⁇」
「まぁ…待ってやろうじゃないか」
「逃げるチャンスですぜ⁉︎」
「馬鹿野郎‼︎地の果てまで追いかけるって言われただろ‼︎彼女は本当にやりかねんぞ‼︎」
《おい》
無線から聞こえて来たのは、榛名の声だ
「大丈夫か⁉︎中はどうだ⁇」
《占領したダズルよ。軍に連絡して欲しいダズル》
「よし、分かった‼︎帰って来い‼︎」
《馬鹿言うなダズル‼︎ここの資源、全部頂くダズル‼︎》
「野郎共‼︎船長の応援に向かうぞ‼︎」
「応‼︎」
榛名の応援に向かう準備をしていた最中、何隻かの艦船が見えた
「最寄りの艦隊だな。よし、早く彼女を回収するぞ‼︎」
基地に海賊達が入ると、榛名は台車に資源を満パンに乗せていた
「とりあえずこれだけでも行くダズル‼︎」
「待て‼︎」
ようやく海軍が応援に来た
「遅いダズル‼︎もう片付けたダズル‼︎」
「榛名…なのか⁇」
「金剛型の榛名ダズル。何だ。お淑やかな榛名を想像したダズルか⁇残念ダズルな‼︎ハッハッハ‼︎じゃあな」
「…」
そこにいた海軍全員がキョトンとする
奪還したのは勲章ものだが、後の行動が、深海棲艦とやっている事が一緒である
「…まぁ、基地は奪還出来たし」
「再建も可能…か⁇」
破壊された門やシャッターを見て、海軍達は冷や汗を流す
「おい‼︎手すきなら手伝うダズル‼︎突っ立ってるなら、貴様等にも一発お見舞いするダズル‼︎いいな」
「は、はい‼︎了解しました‼︎」
海軍達をも巻き込み、海賊船に資源を積み込む
「よ〜し、満杯ダズルな。帰るぞ」
「アイアイサー‼︎」
「おい、そこの海軍‼︎」
「はっ」
「…そこに倒れてる兵士、手厚く葬ってやるダズルよ⁇貴様等が不甲斐ないから、こうなったダズル。いいな」
「はっ‼︎仰せのままに‼︎」
榛名を乗せ…榛名の船は、単冠湾へと戻って行った
「提督‼︎海賊船が近寄って来てるマイク‼︎」
「か、海賊船⁉︎」
ワンコが外を見ると、海賊船が二隻、単冠湾に着けていた
「野郎共‼︎荷下ろしの時間ダズル‼︎手っ取り早く行くダズル‼︎いいな‼︎」
「アイアイサー‼︎」
「おい船長」
「はっ‼︎」
榛名は船長の肩を掴み、耳打ちをした
「船長が榛名を助けた事にするダズル。そしたら、提督は謝礼と仕事をくれるダズル。だから、船長達はこれから真っ当な生き方するダズル。いいな」
「は…はい‼︎」
「今戻ったダズル‼︎」
紆余曲折があったが、榛名は途中、海賊船に助けられ、基地から資源を”貰って来た”と説明した
「ありがとうございました‼︎」
「あ、いえいえ…」
「あの…良ければここで一緒に働きませんか⁉︎」
「良いんですか⁇」
「えぇ‼︎近海の護衛をお願いしたいんです‼︎謝礼も勿論‼︎」
「野郎共‼︎いいな‼︎」
海賊達から大歓声が起きる
海軍に付いていれば、安泰である
「海賊達は榛名が仕切るダズル。いいな」
「任せたよ、榛名」
「お…おぅ…任せるダズル」
こうして、榛名の遠征は大成功⁇で終わった
後日、海軍から二つの通達が来た
・貴官が所有する戦艦”榛名”の行動に対し、勲章を授与する
・”元”海賊を特別に正規雇用。イージス艦及び補給艦を貸与する
海賊(船長)…元海軍のお偉いさん
深海棲艦が進行して来た際、部下と共に置き去りにされ、深海棲艦と人間に恨みを持つ
だが、根は良い人で、部下からの信頼は大変厚い
榛名の恐怖政治の被害を受けていたが、後に榛名の優しさに触れ、どうせ一度死んだ身だと、単冠湾に着く
現在はイージス艦の艦長を務め、単冠湾近海の警備と補給を行っている
海賊(部下)…船長の愉快な仲間達
船長と共に行動する、沢山の部下達
個性的な連中が多いが、皆決まって明るく朗らか
置き去りにされた後、軍港でボロい船を奪取してから、みんなで海賊を始める
現在も船長と行動を共にしている