そりゃあ目の錯覚ダズルな‼︎
「買って来たか⁇」
「うん‼︎はい、おつり‼︎」
レシートで包んだお金を手渡して来たが、きそにそれを持たせた
「それでガチャガチャしていいぞ」
「やった‼︎ありがとう‼︎」
外に出ると、出入り口付近にガチャガチャが置いてあった
「どれにしようかな〜」
「ムッキー‼︎また持ってる奴ダズル‼︎」
きそがガチャガチャを選んでいる横で、ヒステリックな女が地団駄を踏んでいた
「落ち着くマイク‼︎まだチャンスはあるマイク‼︎」
「さ、行こうか…」
きその背中を、そ〜っと押した瞬間、地団駄を踏んでいた女にバレた
「おい‼︎アホパイロット‼︎」
ワンコの所の榛名だ
霧島もいる
「ささ、ホテルでココア飲もうな‼︎」
「待つダズル‼︎」
「ぐえっ‼︎」
何故こうもみんな、俺の首元を掴むのか…
「な、何の様だ‼︎」
「このガチャガチャはクソダズル。何とかするダズル」
「お前の運が無いだけだろ‼︎」
「ふっざけんなダズル‼︎もういい‼︎逆らう奴は皆破壊ダズル‼︎」
俺をアスファルトに落とし、ポケットに仕舞ってあったハンマーを取り出し、ガチャガチャに向かって振りかざした
「わぁ‼︎なにコレ‼︎」
きそは榛名が回していたガチャガチャをしていた
カプセルの中身は、謎のキャラクターが入っている
「おぉ‼︎それダズル‼︎榛名の狙っていたのはそれダズル‼︎」
「ひっ…」
振り返ったきそはカプセルを口元で両手で持ち、カタカタ震えている
「ほ…欲しい⁇」
「欲しい欲しくないじゃないダズル。寄越すダズル‼︎」
「はい…」
きそは震えた手で榛名にカプセルを渡した
榛名はそれを勢い良く取り、中身を出した
「ナイスなガキダズル。ホレ、コレで後二回回すダズル」
榛名は100円玉を二枚、きそに渡した
「いいの⁉︎」
「良いと言ってるダズル。別に他の奴を回しても良いダズル」
「ありがとう‼︎」
「じゃあな」
きそは100円玉を取ると、再び同じガチャガチャを回した
「あ‼︎」
出て来たカプセルを取り、榛名の元に駆け寄った
「何ダズル」
「へへへ…お揃いだね‼︎」
きそが持っているカプセルの中には、榛名が欲しがっていた景品と同じ物が入っていた
「何ダズルか…この可愛い生物は…」
「僕はきそ‼︎」
「おい、アホパイロット‼︎このきそを貰うダズル‼︎榛名が育てるダズル‼︎」
「どぅあめどぅぁぁぁぁぁあ‼︎」
決死の覚悟で、榛名の手からきそを取り戻した
「はんっ‼︎精々その子とアバンチュールするダズル‼︎鹿島にあられもない事をチクッてやるダズル‼︎」
「すみませんでしたっ‼︎」
人目もはばからず、高速で土下座をした
「榛名は可愛い女の子の味方ダズル。きそよ、アホパイロットにいらん事されたら、榛名に言うダズルよ⁇香取経由で鹿島に報告するダズル」
「分かった‼︎」
「アホパイロットも分かったダズルな⁉︎」
「あたぁ‼︎」
「ぐほぁ‼︎」
その時、霧島が吠えた
榛名の鳩尾に掌底を当てたのだ
「お世話になってる人に何て口聞くマイクか‼︎」
「わ…分かったダズル…すまんな、スティングレイ」
「もう帰るマイク‼︎お騒がせしたマイク‼︎」
霧島は榛名を抱え、歓楽街へと消えて行った
「今日はよく知り合いと会うな…」
「みんなおやすみなんだよ‼︎」
「んで…そのカプセルの中身何だ⁇」
「んとね…」
きそはカプセルを開け、ラインナップが書かれた紙を取り出す
「”脳筋少女”だって‼︎」
ボールチェーンが付けられたそのキャラクターは、非常にビミョーなキャラクターだ
可愛いのかカッコイイのか分からない
「まだするか⁇」
「ん〜…あ、コレだけしたい‼︎」
「それしたら帰ろうか。もうみんな着いてる頃だ」
「うん‼︎」
きそは最後に”魔法少女・マジカ☆ホンマカ”のガチャガチャを回した
剣を持った、青色の女の子が出て来た
「それ、何て名前だ⁇」
「さえかちゃん‼︎僕の剣術は、この子のマネしてるんだよ⁉︎」
「アニメか⁇」
「そう。フィリップの中で見てたの」
意外だった
きそはそこそこの剣術の持ち主だが、ルーツがアニメキャラだったとは…
ホテルに近付くにつれ、きその手に力が篭った
「また、デートしてくれる⁇」
「また連休の時にな」
「約束だからね⁇」
「レイ〜‼︎お疲れ様です〜‼︎」
ホテルの玄関で、鹿島が手を振っている
こうして、俺ときその短いデートは
終わった
…きそがアニオタだと言う事が良く分かった