艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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注意‼︎

チョットだけエロ描写があります‼︎


60話 二人の死神(4)

「よ〜し、フィリップ。離陸して、まずは基地上空を一周しよう」

 

《オーケー‼︎》

 

フィリップが離陸して行く

 

その姿は、隊長と秋月にも見えていた

 

「あれは‼︎」

 

「フィリップか。興味あるのか⁇」

 

「敵戦闘機です‼︎司令に伝達を‼︎」

 

だが、整備兵や妖精はビクとも動かず、数人の妖精は鼻クソをほじっている

 

”あれは味方や。ちったぁ学べ‼︎”

 

一人の妖精が秋月に説明をし始めた

 

「味方…⁇」

 

”せや。さっき大佐の隣に若い男がおったやろ⁇あいつの機体や。落としたらシャレにならんで”

 

「秋月」

 

「はっ‼︎」

 

「お前も乗ってみるか⁇」

 

「いいんですか⁉︎ですが機体は…」

 

「なぁに。ここには腐る程ある‼︎」

 

 

 

 

上空では、フィリップが巡回飛行をしている

 

《快適な空だね‼︎》

 

「絶好のフライト日和だ‼︎」

 

「高い…」

 

照月は驚いていた

 

今までハエを叩くかの様に落としていた連中の目線を眺めているのだ

 

「戦いは好きか⁇」

 

「好きな人なんていませんよ」

 

「ははは‼︎ごもっともだ‼︎」

 

「…貴方は好きですか⁇」

 

「好きじゃないなぁ。だけど、嫌いでもない」

 

照月は質問を質問で返して来た

 

話している間、照月は連装砲ちゃんの様な子を常に抱き締めていた

 

「変わってますね…」

 

「じゃあ、空は好きか⁇」

 

「あんまり好きじゃないです」

 

話が続かない…

 

「その子は何て名前だ⁇」

 

「長10cm砲ちゃんです」

 

「長10cm砲…」

 

「可愛いんですよ…いつもチョコチョコ着いて来て。あの時だって、護ってくれました」

 

どうやらこの質問は、俺が求めていた反応を引き出してくれたみたいだ

 

「フィリップ。オートパイロットにした後、無線封鎖だ」

 

《オートパイロット切替。無線封鎖完了‼︎》

 

無線封鎖を確認し、オートパイロットに切り替えた

 

「さて、と…」

 

俺は体を後ろに向け、照月と向かいあった

 

「な…何ですか…」

 

照月は長10cm砲ちゃんで顔を隠した

 

男性恐怖症は、全く治っていない

 

「取って食おうなんて真似はしない。ましてや手も出さない。だけど、俺が今から言う質問に答えなきゃ、照月は俺と一緒に心中する事になる」

 

「それで空に…」

 

「荒治療とは思うが、今の君にはこれがベストだと思ってね…ここなら誰も見てないし、聞いてない。俺は誰にも言わない」

 

《僕も言わないよ》

 

「ホントですか…⁇」

 

「あぁ」

 

《言わないよ》

 

「…」

 

震えながら照月は長10cm砲ちゃんを顔から離した

 

「あの日…」

 

 

 

その日、照月は出撃を終え、入渠ドックに直行した

 

目立った傷は無いが、念の為入渠する事になった

 

入渠ドックは全部空で、脱衣所にも誰も居なかった

 

照月は服を脱ぎ、入渠を始めた

 

数十分後、脱衣所に戻り、妖精達が用意した服を持った時、違和感に気付いた

 

所々、湿っている

 

照月は乾燥しきっていないんだな位で、それを着始めようとした

 

その時、脱衣所の陰に隠れていた男性数人が照月に襲い掛かった

 

照月一瞬で口と手をタオルで縛られ、なす術も無くなった

 

泣いても暴れても、どうにもならなかった…

 

衣類は全部奪われ、脱衣所から出る訳もいかず、照月は一人残され泣いていた

 

数十分後、入渠が長いと気付いた秋月に発見され、事が発覚

 

そして、現在に至る…

 

 

 

「よく話してくれた…怖かったな」

 

「…」

 

話し終わった後、照月は黙り込んでしまった

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