艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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67話 酒とチョコと野郎と艦娘(2)

「放っておいて大丈夫だ。レイは何にもしないよ。私が保証する。な⁉︎レイ‼︎」

 

「そうだぞ‼︎俺はケッコンもしてる‼︎」

 

「おぉ‼︎後ろにいる彼女ですか⁉︎」

 

ポーラの目線は、明らかに俺から外れていた

 

恐る恐る振り向くと、デッキブラシを携えた鹿島がいた

 

「レイ⁇覗きは重罪ですよ⁇」

 

「俺が先に入ってたんだい‼︎」

 

「問答無用‼︎」

 

「ぐえっ‼︎」

 

鹿島は俺を押し倒し、デッキブラシを背中に当てがった

 

「嘘だろ⁉︎」

 

「ごめんなさいは⁇」

 

「ごめんなさい‼︎ちょっ、隼鷹‼︎ポーラ‼︎助けて‼︎」

 

「哀れだ…雷鳥伝説が、ここに終わった…」

 

「…ポーラ、髪の毛あ〜らお‼︎」

 

「おい‼︎ちょっと待て‼︎デッキブラ死はシャレにならんて‼︎」

 

「さっ、レイ⁇お部屋できそちゃん達とボードゲームの相手をお願いします‼︎」

 

「ぐわっ‼︎いでで‼︎ちょっと‼︎鹿島‼︎」

 

俺はタイルの上をズリズリ引き摺られ、脱衣所に放り出された

 

「いでっ‼︎」

 

「何やってるんですか‼︎いい歳して覗きなんて‼︎」

 

「俺が先に入ってたの‼︎」

 

「問答無用です‼︎いいですか⁇裸を見ていいのは、鹿島だけなんですからね⁉︎」

 

「オーケー、分かった。じゃあ見せろ‼︎」

 

間髪入れずにパンチが飛ぶ

 

「本当に雷鳥伝説を終わらせますよ⁇」

 

「マジすんません…」

 

「着替えたら、きそちゃん達と遊んであげて下さい」

 

「はいはい。出てった出てった‼︎」

 

鹿島の背中を押し、脱衣所から出した

 

全く…

 

何処に居ても気が休まらないな…

 

着替えて脱衣所から出て食堂に戻ると、たいほうが居ない事に気が付いた

 

「たいほうは⁇」

 

「ポーラのチョコレートで酔っ払って、武蔵が寝かせに行った…」

 

隊長は頭を抱えていた

 

「ったく…ちょっと様子見てくる。子供部屋に居るから、何かあったら言ってくれ」

 

「頼んだ」

 

食堂にあったオヤツを取り、子供部屋に行くと、たいほうが寝っ転がっていた

 

あっちへコロコロ

 

こっちへコロコロしている

 

「たいほう、オヤツ食べるか⁇」

 

「たべる‼︎」

 

「たいほうは少し落ち着いたみたいだ。後は頼んだ」

 

「ほいよ。コーヒーでも飲んで来い」

 

「すまん、助かる」

 

たいほうを膝に乗せ、グミの袋を開けた

 

「かいじゅうぐみ‼︎」

 

「たいほう好きだろ⁇」

 

「うんっ‼︎」

 

たいほうは赤いグミが好きだ

 

味がチョット濃いのか、いつもそればかり食べる

 

「すてぃんぐれいはたべないの⁇」

 

「ん。一個くれるか⁇」

 

「はいっ‼︎」

 

たいほうの手の中で、グミが形を変えている

 

たいほうはプニプニした物や、柔らかい物を好む

 

武蔵に懐くのは、何となく分かる

 

隊長曰く、筋肉質に見えて、意外にプニッてるらしい

 

そうこうしている内に、たいほうはグミを平らげていく

 

「たいほうは誰が一番好きだ⁇」

 

何気無しに聞いてみた

 

「パパ‼︎」

 

即答で答えた

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