艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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レイが鹿島とケッコンした理由が明らかに‼︎

サラッとしか言わないよ‼︎


70話 雪の女王(3)

「ここがスカイラグーン…」

 

「そっ。深海の子もいるけど、ここにいる間は皆、客になる」

 

滑走路付近には深海の戦闘機や人間の戦闘機が並べられている

 

高山にとっては、不思議で仕方ない光景だ

 

「行くぞ〜」

 

三人が中に入って行く

 

外では給油されているクイーンとフィリップがいる

 

《ここは不思議ですね…》

 

フィリップのモニターに”Snow Queen”と表示された

 

クイーンから通信が来ている証だ

 

《あっ、そっか‼︎クイーンは初めてか‼︎》

 

《えぇ。それに、皆さん楽しそうです。何故ですか⁇》

 

《ここは非武装地帯なんだ。ここにいる間はみんな仲間で、いがみ合いは無し》

 

《なるほど…それで皆さんのIFFが味方表示になっているのですね》

 

《そんな感じかな。あ、そうそう‼︎隊長やレイ達が楽しんでる間、僕達も楽しめるんだよ⁉︎今出すね‼︎》

 

今度はクイーンのモニターに”Friend Line”と表示された

 

《ここはね、僕達みたいな無人機が集まってお話出来る所なんだ‼︎あ、ここでもケンカは無しだよ⁇》

 

《畏まりました、フィリップさん》

 

二人が会話を楽しんでる最中、上の喫茶ルームでは三人がカウンターに座っていた

 

「まっ、飲めよ」

 

「ありがとう」

 

レイは高山にビールを注ぐ

 

そして私にも注いでくれた

 

「乾杯‼︎」

 

「乾杯‼︎」

 

「乾杯‼︎」

 

三人の乾杯を見て、ル級も嬉しそうだ

 

「パパ、キタイカエタ⁇」

 

「あぁ、言って無かったな。落ちたんだ」

 

喫茶ルームが静まり返る

 

「パパガオチタ⁉︎」

 

「パパオチルノ⁉︎」

 

深海の子達がビビっている

 

「単なる誤射だったけど、コルセアは大破して、もう乗れなくなった…あの機体は、みんなからのプレゼントさ」

 

「ジャア、ワタシタチカラモプレゼントヲ…」

 

ル級は奥に行き、何かを持って帰って来た

 

「コレハ、ワタシタチノコトバガワカルソウチ。フィリップニハサイショカラツイテル」

 

「おぉ〜‼︎隊長‼︎滅多に入らない代物だぜ⁉︎」

 

「貰っていいのか⁇」

 

「ヘイワニリヨウシテクレルト、シンジテル」

 

「分かった。ありがたく頂戴するよ。レイ、付けられるか⁇」

 

「任せてくれ‼︎」

 

レイに装置を渡し、再びビールを口にする

 

「あら⁇レイ。ここに居たんですか⁉︎」

 

「鹿島か⁉︎」

 

いつの間にか後ろの席に鹿島がいた

 

「鹿島教官‼︎」

 

高山は席を立ち、敬礼をした

 

「あらっ⁇高山君もいるのね⁉︎ふふふっ、何だか嬉しい‼︎」

 

「鹿島は何してるんだ⁇」

 

「香取姉に頼まれて、今日は基地近海を演習航海した帰りです」

 

「もう攫われんなよ⁇」

 

レイがそう言うと、鹿島はレイの首に手を回し、顔を近づけた

 

「攫われたら、またレイが助けてくれますよね⁇」

 

「うっ…」

 

幾ら夫婦と言えど、レイはこう言うのに少し弱い

 

だが、絶対に落ちない

 

「仲良いな」

 

「ケッコンしてるからな」

 

「ケッコンしてますからねぇ」

 

「そっか…ま、レイならそうするか…」

 

レイの顔が一瞬しかめる

 

「あ‼︎そうだ‼︎ター坊‼︎たまには鹿島と話せよ‼︎俺は隊長とちょっと外で話してくるからさ‼︎な⁉︎」

 

「おい、レイ‼︎」

 

「仕方無い」

 

レイの言うまま、そのまま外に連れ出された

 

外に出て、海が見渡せる場所に来た

 

海が見渡せる場所とは言うが、四方八方海なので、ここだけが見渡せるとは言い難いが、他よりは高台で景色が良い

 

「はぁ…」

 

煙草を吸いながら、レイはため息を吐いた

 

「どうした⁇お前らしくもない」

 

「隊長は知ってるよな。俺が何で鹿島とケッコンしたか」

 

「あぁ…」

 

「空戦だったとはいえ、俺は鹿島の想い人を殺してしまった…」

 

「…」

 

当時から鹿島はレイの事を好いていたのは、何となく知っている

 

だが、鹿島には許嫁がいた

 

だからレイは鹿島を突き放していたのは覚えている

 

鹿島教室を卒業した後、レイは私の部隊に入った

 

それからしばらくして、敵国のエース級の部隊と対峙した

 

何て事は無い

 

エース級とは言え、私達は簡単に勝てた

 

レイに至っては、初めて一番機を落としたレコードとして記録されている

 

だが、その落とした一番機がマズかった

 

その一番機のパイロットが、鹿島の許嫁だったのだ

 

 

 

 

「俺が言うのも何だが、鹿島は結構美人だ。敵国に許嫁が居る時点で、何となく察しが付いた」

 

「政略結婚だろうな」

 

「それでも後悔したよ。敵だとは言え、自分がほんの少しでも気を向けた人の許嫁だったなら…尚更さ。だから俺は、鹿島を護る事に決めた」

 

「あの時、横須賀にブン殴られてたもんな」

 

「あいつはいっつもあんなんだ‼︎人の話を聞かずにすぐ手が出る‼︎正直横須賀も好きだったけど、毎日あんな暴力による支配が続いたら、流石の俺でも持たん‼︎」

 

いつも通りのレイに戻っている

 

私は落ち込んだレイを見るより、ハイテンションで、何処か抜けているレイの方が好きだ

 

「レイ」

 

「ん⁇」

 

「未来は生きてる私達が決める。それで良いんじゃないか⁇」

 

「そうだな…そうだよな‼︎」

 

「それでいい。レイはそれが似合う」

 

「へへへ…サンキュー、隊長」

 

「さっ、帰るぞ」

 

「おぅ‼︎」

 

レイと共に中に戻ると、鹿島と高山がまだ話していた

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