艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、10話が終わりました

今回のお話は、前のお話の中で少し出て来た“洞窟”のお話です

洞窟の中には、一体何があるのか??

そこで、パパは“あるもの”を見付けます


11話 手負いの雷鳥(1)

「ここが…」

 

「わーーーーーっ︎!!」

 

急にたいほうが、洞窟の奥に向かって叫んだ

 

わーーーっ…

 

わーーっ…

 

わーっ…

 

「深いな…」

 

「実は、まだ奥まで踏破していない」

 

「丁度いい機会だ。行こう」

 

洞窟に足を踏み入れる

 

ヒンヤリした空気が、三人の間を通り抜ける

 

「おくにね、ひろいところがあるの︎!!このまえ、そこでむさしとごはんたべた︎!!」

 

「うむ。採った魚も油が乗って美味かったな」

 

「誰かが造ったんだな、ここ」

 

「ん⁇何故分かる⁇」

 

「壁画がある。ほら」

 

ライターで石の壁を照らすと、人の形をした絵と、何やら宝の様な物が書かれていた

 

「これを見る限り、確かに人が造った物だろうな…」

 

「とにかく、奥まで行こう」

 

薄暗い洞窟を、更に進んで行く

 

「おっ…」

 

どこからか入って来た陽の光を浴び、所々の石が緑色に輝いている

 

まるで、プラネタリウムの中にいるみたいだ…

 

「あった︎!!ここできゅうけい︎!!」

 

前回来た時に焚いたであろう、焚き火の跡を目印に、一旦休憩を取った

 

そこは何故か太陽が少しだけ差し込み、薄暗さは変わらないが、多少は明るい

 

「よいしょ…」

 

腰を落とし、タバコに火を点けようとした時、目の前に武蔵の腕が見えた

 

「火を点ける。提督よ、その”カチカチ”を貸してくれ」

 

どう考えても一つしか無い

 

「カチカチ…あ、ライターか。はい」

 

武蔵に”カチカチ”を手渡すと、不思議そうな顔をした

 

「む…これは”カチカチ”ではないのか⁇」

 

「ライターだ。前来た時は何で点けた⁇」

 

「マッチだ」

 

「そっか」

 

「借りたはいいが、どうやって使う⁇」

 

「こうだ」

 

武蔵の手を取り、ライターの火を点けた

 

「便利だな、これは」

 

「タバコ吸う分にはな」

 

最初は小さかった火も、しばらくすると大きくなり、三人を暖かくした

 

「魚採ったって⁇」

 

「あぁ。だが、今は引潮だ。ここは干からびる。魚もいない」

 

「なるほど…」

 

二人で火を見つめていると、たいほうが何やら食べているのに気が付いた

 

「何食べてるんだ⁇」

 

「おいものすてぃっくだって。やいてたべるの︎!!」

 

よく見ると、いつの間にか火の周りに細長く切られたサツマイモが並べられていた

 

近くの袋には”たいほうのおやつ”と書かれている

 

「パパもむさしもたべよ⁇おいしいよ⁇」

 

「ん、いただきます」

 

「どれ…」

 

表面が薄く砂糖でコーティングされていて、疲れが取れるな

 

ちょっとしたおやつには、ホントに丁度いい

 

「引潮の先には行った事は無いのか⁇」

 

「その先が一番奥だ。行こう」

 

焚き火を消し、海水が溜まっていたであろう場所へ移動すると、確かに奥に空洞が見えた

 

「行くぞ」

 

天井の岩肌からは、水滴が垂れている

 

先程まで水があった証拠だな

 

しばらく歩くと、行き止まりに突き当たった

 

「上か…」

 

明らかに上に何かある

 

「行くぞ、提督よ︎!!」

 

「よし︎!!」

 

武蔵に肩車をして貰い、先に上に登り、次にたいほうが来た

 

「上げられるか⁇私は重いぞ⁇」

 

「んな事言ってないで、早く来い」

 

苦笑いしている武蔵に手を伸ばすと、彼女はしっかりと握り返した

 

「ふっ…よいしょ︎」

 

武蔵が上がって来た後、私と武蔵は辺りを見渡した

 

「うわぁ〜︎!!」

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