艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、88話が終わりました

今回のお話は、恒例の新人武器回です

ヘラも叢雲も、何を貰うのかな⁇


89話 お嬢とうさぎの宝物(1)

「叢雲‼︎出来たよ‼︎」

 

きその手には、赤縁の眼鏡が握られている

 

「掛けてみてよ」

 

叢雲はきその手から眼鏡を取って掛けてみた

 

「あら。見やすいわ。ありがと」

 

「何かね、お便りの中に”叢雲の眼鏡からビームは出ないの⁇”ってのがあったから、ビームじゃないけど、電気ショックが出る装置を付けてみたんだ‼︎」

 

「れ、レーザー⁇」

 

「レイ‼︎これ、前の教官代‼︎」

 

「いらねぇよ。お前が取っとけ」

 

「あ、そう。じゃ頂くわ‼︎」

 

横須賀は札束を胸の谷間に入れた

 

「薄情な奴め…一回位断われよ…」

 

「何よ。アンタがくれるって言ったんでしょ⁉︎欲しいなら取ってみなさいよ、ほら‼︎」

 

「丁度いい‼︎横須賀さんが来たから、チョット撃ってみようか‼︎」

 

何度も言うが、きそは横須賀が嫌いである

 

そして横須賀を実験台にする時、目がキラキラする

 

「私、あの人嫌いなのよね。でも、大丈夫かしら⁇」

 

叢雲も横須賀が嫌いである

 

助けてくれた事には一応感謝はしているが、ポンコツ呼ばわりされたり、後の行動が最悪だったからである

 

「大丈夫大丈夫‼︎横須賀さんなら当たっても死にゃしないよ‼︎ホラホラ‼︎」

 

そう言って、きそは叢雲の背中を押す

 

「アンタ、段々レイに似て来たわね…」

 

「へへへ…」

 

少し違うが、きそは俺と良く似た頭の掻き方をした

 

「眼鏡の左側にボタンがあるでしょ⁇」

 

「えぇ」

 

「撃ちたい方を決めたら、そのボタンを押すだけ。簡単でしょ⁇」

 

「撃つわよ」

 

「いっけー‼︎」

 

叢雲は横須賀の方を向き、眼鏡のボタンを押した‼︎

 

「あばばばばばばばばば‼︎‼︎‼︎」

 

「うおっ⁉︎」

 

俺の目の前で横須賀はヨダレを垂らし、直立不動のまま痺れている

 

「おぉ…」

 

「あひゃひゃひゃひゃ‼︎」

 

「な、何すんのよ‼︎きそちゃんね…」

 

横須賀は叢雲を横切って行く

 

まさか誰も眼鏡から電気ショックが出るとは思わまい

 

しかも叢雲の隣にいたきそは既に居ない

 

「きそwalk‼︎」

 

きそは後ろ向きのまま、床を滑らかに滑って行く

 

…何処で覚えたやら

 

「くそっ‼︎」

 

「ふふふ…僕を捕まえられるかなぁ⁇」

 

きそは不敵な笑みを浮かべながら後ろ歩きを繰り返す

 

そんなきそを、横須賀は中々捕まえられない

 

「ハァ…ハァ…クソッ‼︎覚えてなさいよっ‼︎」

 

「にししし…」

 

きそは横須賀をおちょくり、大変楽しそうである

 

「犬。やっぱりきそは良い科学者ね。よく見えるわ」

 

「とっくに俺を超えてるかもなぁ…」

 

「それで…アンタは何を造ってるの⁇」

 

「新しい兵装さ。しかも最、強‼︎」

 

俺は叢雲に親指を立てた

 

「誰に付けるのかしら⁇」

 

「ここに来たらそいつ専用の艤装やら兵装をプレゼントするのが俺の流儀なんだ。ヘラにはあげてなかったからな。次はヘラだ」

 

「ふぅん…私には無いのかしら⁇」

 

叢雲が流し目で此方を見ている

 

「この兵装が上手く使えれば、叢雲にも使える様になってる。きっと気にいるぞ⁉︎」

 

「まっ、その兵装とやらを見てからね」

 

「いい返事だ。今付けるから待ってろ」

 

新しく出来たヘラの兵装は小型で、台車を使えば俺一人でも運べた

 

その兵装を装着するのは、背中部分

 

つまり機体上部だ

 

「この兵装は、ヘラのステルス機能を活かしたまま使える特殊兵装だ」

 

「変わった形ね…妨害電波の発生装置か何かかしら⁇」

 

「百聞は一見に如かずだ。叢雲、ヘラに戻れるか⁇」

 

「そこで待ってなさい」

 

ヘラはカプセルに入り、数秒後にはヘラに戻った

 

相変わらずどういう原理か不明だが、とにかく自由に出入り出来るのは助かる

 

「乗ってもいいか⁇」

 

《早くなさい》

 

いつも通り、ヘラに許可を入れてから彼女に乗る

 

「工廠の裏側をモニター出来るか⁇」

 

《これね》

 

ヘラのモニターに、工廠の裏が映る

 

《たいほうちゃんもいないわ。他の人影も見当たらない》

 

「それでいい。ドラム缶があるのは見えるな⁇」

 

《えぇ》

 

海上にはドラム缶が一つ、プカプカ浮いている

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