艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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本編が執筆中の為、お詫びに過去に書いた艦これのSSを貼っておきます

このお話は、本編とは関係ありません

ですが、感想&ご要望はいつでも受け付けております

このキャラでSSを書いて欲しい等々…

時間は掛かりますが、書いてここに貼りますので、感想等と合わせてどうぞ



作者は楽しみにしています


番外編 鉄底の花嫁

「て…く…提…く︎!!」

 

夢の中で、女性の声が響く。

 

「提督︎起きろってば、提督︎!!」

 

「あ…てんりぅ…」

 

「何がてんりぅだ︎!!早く起きろって︎!!」

 

叩き起こされたはいいが…

 

ここは何処だ…⁇

 

天龍の足元に、サンドイッチが入ったバスケットがある

 

1つ2つ食べたのか、齧った跡がある

 

「基地の近くまで、二人でピクニックに来たんだろ⁇大丈夫かよ⁇」

 

 

「あぁ…良い天気だから、ちょっと眠くなった」

 

大きな欠伸をした後、私は再び木の下で横になった。

 

「ここからなら、俺達の基地が良く見えるな」

 

「どれ。あ︎!!龍田が入渠中だ︎!!」

 

「ったく…提督は本当に馬鹿だなぁ」

 

龍田が入渠中なのは本当だったが、私が見ていたのは娯楽室だった。

 

駆逐艦の子達だろうか⁇

 

ラッパやピアノの音が、私の耳に反響する

 

美しい音色だ…ずっと聞いていたい…

 

「提督…」

 

「ん⁇」

 

振り返ると、天龍の顔がほんのり赤く染まり、少し胸がはだけていた。

 

「す、すまねぇな、再開がこんな形だなんて」

 

「轟沈したのか」

 

「あぁ…提督もな」

 

「やっぱり…」

 

あたかも知っていたかの様な溜息を吐いた後、彼女は私を抱き締めた。

 

 

彼女が出撃する時、二人でこっそりしていたのを覚えてる。

 

最初はイタズラのつもりだったが、互いに気持ちが変化し、想い合う様になった。

 

「温かいな、提督は…」

 

「お前もな」

 

ほんの少し間が空いた後、私を抱き締めたまま、天龍は口を開いた。

 

「悪いな…俺が一生の相手で」

 

「その言葉、丸々返してやる」

 

「嬉しかったぞ。助けに来てくれて…」

 

「元居た場所に還っただけだ」

 

その言葉を聞いた途端、彼女の腕が一層と腰に締まった。

 

耳元では、啜り泣く声が聞こえる。

 

「もう離すなよ、提督」

 

「分かった…天龍」

 

 

 

 

 

 

 

 

六月某日

 

岩川基地提督ガ、新型戦闘機二搭乗シ第一艦隊(旗艦天龍)ガ交戦中ノ海域二進入。

 

同日、天龍ノ艤装及ビ提督ガ搭乗シテイタ戦闘機ノ残骸ヲ、同海域ニテ発見、回収。

 

天龍及ビ提督ノ遺体ハ、発見サレズ。

 

翌年同月、捜索中止。

 

真相ハ定カニサレズ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提督…元戦闘機パイロットの提督

 

若年寄な性格のため、駆逐艦娘に絶大な人気を誇る。

 

天龍は初めて出逢った艦娘であり、最後を共にした艦娘でもある

 

 

 

天龍…最初から最後まで提督の傍にいた艦娘

 

誰一人として轟沈を出さなかった鎮守府だが、皮肉にも最初に産まれた艦娘が最初で最後の轟沈艦となってしまった

 

今現在も両者の遺体は上がっておらず、もしかすると、何処かの国で仲睦まじく暮らしているかも知れない

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