艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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12話 鴉は眠らない(2)

次の日の朝…

 

「ふわぁ…」

 

朝食の最中、私のアクビが響く

 

「深夜までご苦労だな、提督よ」

 

「うん…」

 

「朝は鮭定食です」

 

「いただきます」

 

全員の前に、焼き鮭やらごはんやらが並び、それぞれ口にする

 

「うん、美味い」

 

「昼までの活力になるな」

 

「おさかなおいしい‼︎」

 

「ふふっ…ありがとうございます」

 

朝ごはんを食べ終えた後、私は眠くならないよう、コルセアとフィリップの整備を始めた

 

工廠なら、常に音があるからな

 

「どうだ、フィリップ。新型のパイロンは⁇」

 

《コレナラ、ロケットヲイッパイツメルネ》

 

「痛くないか⁇」

 

《ゼンゼンダイジョウブ‼︎アリガトウ、パパ‼︎》

 

ずっと前から、フィリップの整備をしてみたかった

 

今回はパイロンだけだが、ゆくゆくは尾翼とかも整備してみたい

 

「立派なものですね…」

 

「お前か」

 

いつの間にか隣に居たのは、横須賀君だった

 

「一つ、聞いても宜しいですか⁇」

 

「なんだ⁇」

 

「簡潔に言います…」

 

「…」

 

横須賀君の目が、どんどん凍て付いて行く…

 

「貴方は、サンダーバード隊を…もう一度作る腹積もりで⁇」

 

「そうだ」

 

「敵の艦載機で⁇」

 

「そうだ」

 

「片脚だけでですか‼︎」

 

横須賀君は、息を荒げた

 

「何が言いたい」

 

「これから先、貴方ではどうにもならない敵が出て来ます。その時、貴方はこの新生された部隊で”彼女”を陥せますか⁇」

 

「攻める為の部隊じゃない。守る為の部隊だ」

 

「そう…ですか…」

 

横須賀君は、肩で息をしていた

 

一体、何をムキになってるのか…

 

「これから大佐は、選択を迫られます」

 

「おい‼︎どういう事だ‼︎」

 

「その時は、私も大佐の直掩として出ます。では」

 

そのまま横須賀君は工廠から出て行った

 

「パパ⁇」

 

いつの間にか足元には、カートリッジを抱えたたいほうがいた

 

「おこってる⁇」

 

「大丈夫だ。どうした⁇」

 

「あのね、おそらになにかとんでるの」

 

「どれ…」

 

外に出て空を見上げると、いた

 

「高い所を飛んでるな…」

 

「言ったしりからですか…」

 

タンカーの近くで足を止めた横須賀君がいた

 

「あれをどう見る⁇」

 

「明石」

 

横須賀君は明石から双眼鏡を貰い、空高く舞う機体に目を向けた

 

「…」

 

「どうだ⁇」

 

「あの高度…あの速さ…私達が知っている一番近い機体で言うなら”SR-71 ブラックバード”ですかね」

 

「偵察か⁇」

 

「流石にここからでは何とも言えません」

 

「てきなの⁇」

 

「分からん。だが、偵察機である事には変わりない」

 

《…テキダ》

 

口を開いたのは、フィリップだった

 

「わかるのか?」

 

《デザインガチガウ》

 

あぁ、そうか

 

フィリップは元々パイロットだったな…

 

だからブラックバードを知っているのか

 

「だが、敵にしよあの機体は艦載機じゃないハズだ」

 

「近くに”姫”がいるのか…もしくは本当にただの偵察なのか…いずれにせよ、あの高度まで上がれる機体や兵装はありません」

 

「放って置くしかない…か」

 

「警戒はしていて下さい。大佐を殺られると、国も軍も大変不味いですから…では」

 

横須賀君がタンカーで去った後、空にはあの偵察機が残った

 

何かを見透かされているような…

 

そんな気がして仕方ない

 

それに、姫とは…⁇

 

どうしようもない事態とは…⁇

 

気になる事が多過ぎる

 

しかしそれは、すぐに分かる事になるとは、思いもしなかった

 

 

 

サンダーバード隊(緊急編成)が、装備に加わりました!!




サンダーバード隊(緊急編成)…パパの乗るコルセアとフィリップの二機による、基地周辺の制空権奪還の為の緊急編成

緊急編成の為、まだまだ力は弱いが、中規模の制空権を取るなら充分な装備



対空+15
雷装+8
索敵+8
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