艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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クリスマス特別編です‼︎

後半は本編に関わる事も出て来ますが、まずは二人の可愛い逆サンタをお楽しみ下さい‼︎


クリスマス特別編 小さな逆サンタ(1)

12月24日

 

「しゃんしゃんしゃん♪♪」

 

「しゃんしゃんしゃん♪♪」

 

照月とたいほうが鈴を持って、横須賀を歩いていた

 

「さんたさんいるかなぁ⁇」

 

「いるよ‼︎照月聞いたもん‼︎この鈴振ってたら出てくるんだって‼︎」

 

何処から仕入れた情報なのか、照月は鈴を持って振っていれば、サンタクロースに出逢えると信じているらしい

 

「たいほう、さんたさんにびすけっともらうの。てるづき、いっしょにたべようね⁇」

 

「うんっ‼︎」

 

たいほうと照月は楽しそうに鈴を振りながら横須賀を練り歩く

 

そんな二人を、俺と横須賀は執務室から眺めていた

 

「可愛いわね〜」

 

「まだまだ子供だな」

 

横須賀と軽くデート位しようと基地から出ようとした時、たいほうと照月も一緒に来たいと言ったので連れて来た

 

「サンタさんは大変ね」

 

「今日が正念場だ。今晩、滑走路開けとけよ⁇」

 

「分かったわ。で、私にプレゼントないの⁇サンタさん⁇」

 

「無いっ‼︎」

 

「現金でいいわよ⁇げ・ん・き・ん‼︎」

 

意味不明なセクシーポーズを決める横須賀に対し、苦笑いを送る

 

「今から一緒に選ぶ。分かったな⁇」

 

「やりぃ‼︎行きましょ‼︎」

 

横須賀と共に、繁華街へと向かう

 

 

 

 

「じんぐるべ〜る、じんぐるべ〜る♪♪」

 

たいほうと照月は相変わらず鈴を振りながら歩いていた

 

「たいほうちゃん、知ってる⁇」

 

「ん⁇」

 

「照月、魔法の呪文を教えて貰ったんだぁ〜‼︎あのね…」

 

照月はたいほうに耳打ちし、工廠へと来た

 

「いらっしゃい。今日はおさんぽかい⁇」

 

いつものおじさんが出迎えてくれた

 

照月はそんな気前の良い彼に対し、こう言った

 

「メリークルシミマス‼︎」

 

「くるしみます‼︎」

 

多分、たいほうも照月も意味を分かっていない‼︎

 

たいほうが無邪気に鈴を振っているが、逆にその行為が恐怖心を倍増させる‼︎

 

「う…ぐ…」

 

「あっ‼︎新しい戦闘機だぁ〜‼︎お兄ちゃんが好きそう‼︎」

 

何気無く照月が言った言葉でさえ、彼は冷や汗が止まらなくなる

 

「たいほう、さんたさんさがしてるの‼︎」

 

「照月も探してるの‼︎」

 

「サンタさんかぁ…君達は良い子にしてたから、きっと夜に来るよ⁇」

 

「夜じゃダメだよ。照月、サンタさん鹵獲して、袋の中身頂くの‼︎」

 

「きそがとらっぷはってた‼︎」

 

彼の頭に浮かんだ言葉は、恐らく”恐ろしい子だ…”若しくは”大佐とマーカスさんが…”だろう

 

「そうだ‼︎あれをあげよう‼︎」

 

おじさんは一旦奥に消え、手に何かを持って帰って来た

 

「よいしょ…」

 

たいほうと照月の頭に、持っていたそれを付けた

 

「つの」

 

二人が付けて貰ったのは、トナカイのツノを模したカチューシャだ

 

ツノ部分は柔らかく、万が一突進されても痛くない仕上がりだ

 

「トナカイさんのツノだよ⁇二人とも良く似合ってる‼︎」

 

「ありがとう‼︎」

 

トナカイのツノを貰い、二人は別の場所を目指す

 

 

 

 

 

その頃、隊長は一人タウイタウイモールで苦戦していた

 

自分の基地、スカイラグーン、そして居住区に配る為のプレゼントだ

 

去年はある程度の基地に配ったが、今年は基地ごとの提督が配る為、残りの拠点だけ配る

 

数日前に子供達から欲しい物を聞き、今それを買いに来ている

 

自分の基地の子供達の分を買うのは速かったが、居住区と潮が問題だった

 

隊長は欲しい物が書かれたメモを見て、買っていいのか迷う

 

潮…ネコ10匹

 

潮に生きたネコを渡すと、すぐスープにする

 

一度、物資の補給に来たタンカーの中にネコが紛れていた

 

潮はそのネコの首根っこを掴み「美味そうだ。おイ。お前をスープにしてやる。ありがたく思えよ」と、ネコに言い、厨房に消えた

 

その後、レイやアレンが知らずに食べて悶絶していたのを覚えている

 

「潮はこれにしよう」

 

潮に渡すのはぬいぐるみに決めた

 

ネコのぬいぐるみだ

 

これならスープ化する事は無い

 

買い物を終えた隊長は、荷物を小分けする為に休憩がてらフードコートに来た

 

「大佐ダズル」

 

「榛名か⁇」

 

隣でジュースを飲んでいたのは榛名だ

 

「プレゼントは貰ったか⁇」

 

「ワンコに本買って貰ったんダズル。榛名もお勉強ダズルな」

 

榛名は読んでいた本を見せてくれた

 

料理の本だ

 

簡単な物から、少し手間のいる料理まで書かれている

 

「シチューばっかじゃ子供達も飽きるダズル」

 

「ワンコには作ってやらないのか⁇」

 

「提督はシチューで充分ダズルな。文句言ったら一発叩いたら言う事聞くダズル」

 

レイの言った通りだ

 

少し良い奴だなと思えば、すぐに裏切られる

 

「さぁ、提督の荷物持ちでもしてやるダズル‼︎じゃあな‼︎」

 

「じゃあな。メリークリスマス」

 

「メリークリスマスダズル‼︎」

 

何だかんだで、ワンコと榛名は上手く行ってる様だ

 

隊長はしばらくプレゼントの小分けをした後、荷物を積んで横須賀へと飛んだ

 

 

 

 

 

「メリークルシミマス‼︎」

 

「こっ、これをお納め下さい‼︎」

 

「めりーくるしみます‼︎」

 

「これでどうか‼︎」

 

照月とたいほうは、半ば強盗の様な行為を続けていた

 

照月が持って来た白い袋は既にパンパンになり、二人共地面を擦りながら運んでいた

 

「何かいっぱいくれたね‼︎」

 

「おかしもくれたね‼︎」

 

「美味しそうですねぇ〜‼︎」

 

二人の前に現れたのは、緑色の服を着た女性

 

そして、照月が遭ってはならぬ人物でもあった

 

…蒼龍だ

 

しかも今日は歯止めが効く人物がいない

 

前回ハロウィンの時はトラックさんがぐるぐる巻きにしていた為、まだ歯止めが効いていたが、今日の蒼龍は最悪とも言える完璧なコンディションだ

 

「メリークルシミマス‼︎」

 

「くるしみます‼︎」

 

「二人共可愛いですねぇ〜。ちょっとつまんじゃお〜‼︎」

 

蒼龍は照月の頭を掴み、大きく口を開けた‼︎

 

「えいっ‼︎」

 

「あうち‼︎」

 

照月は咄嗟に頭突きで反撃

 

間一髪、グロシーンは免れた

 

「甘い良い匂いのする髪の毛ですねぇ〜。ますます食べたくなりましたよぉ〜⁇」

 

「人は食べちゃダメなんだよ⁉︎」

 

「あれ⁇知らないんですかぁ〜⁇人ってと〜っても美味しいんですよぉ〜⁇」

 

それを聞き、照月は少したじろいだ

 

「…人って食べれるの⁇照月、食べた事ない」

 

「知らないなら教えてあげます。さ、向こうに行きましょ〜⁇さ、たいほうちゃんも」

 

照月とたいほうは蒼龍に連れ去られた

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