最近、あまり体調が芳しくないです
寒さって嫌ですね…
今回のお話は、前回お話に出て来たとある基地へと向かいます
俺達はスカイラグーンに集まっていた
集まったのは
俺と隊長
ワンコ
トラックさん
呉さん
ラバウル三人衆
そして総司令と護衛の二人だ
「我々の所からよく演習の部隊を派遣するのですが、毎回相手をする艦娘が違います」
そう言ったのはトラックさんだ
「補給を断る場合もありましたね…」
「資源は有り余ってるハズなのにな…」
ワンコがそう言うと、呉さんが反応を示した
どうやら呉さんの艦隊も補給を断わられた様だ
「ウチにいるプリンツに話を聞いた事があってな。柱島は大破したり、役に立たないと見るとすぐに除籍するらしい」
「しかも艦娘に手を出してると来た」
隊長の言った言葉に間違いは無い
確かにプリンツは手を出されかけたと言っていた
「なるほど…柱島はそこまで…一度制裁が必要ですね…今日、ここに来る時、纏められるだけの資料は集めてみました。ご覧下さい」
椎名から渡された資料を見ると、おおよその資源の備蓄量、艤装や航空機の数、そして所属している艦娘の名簿があった
「備蓄量はウチと同じか…十分に譲り合える量はあるな」
「あぁ。にしても、艤装の数が多いな…ん⁇」
俺はふとある事に気が付いた
「南部式手甲銃…」
反対派でないこの基地の艤装一覧に”南部式手甲銃”がそれぞれ一丁ずつ配備されていた
俺が秋月と照月に造った艤装の量産型だ
だが、何故この基地に⁇
「南部式って…レイの造った艤装じゃないか⁉︎」
「反対派にしか配備されていないハズだ」
アレンと呉さんが驚いている
俺は驚くより、柱島への不信感が更に増した
「椎名さん…頼みがある」
「はっ。なんなりと」
「この艤装があると言う事は、反対派の基地の中で鹵獲された艦娘がいる可能性がある。反対派の面々に連絡を取って欲しい」
「了解です。あかり、真田。各基地に連絡を」
ジュニアと真田はすぐに連絡を入れ始めた
「総司令。佐世保鎮守府から一人行方不明が出ています」
「大湊からも一人‼︎数日前から行方不明の駆逐艦が‼︎」
「すぐに柱島に向かう。コード119‼︎」
「了解。コード119、発令」
コード119は救出指令だ
これを発令すると、大湊の機動部隊が動く
コード119はすぐにタイコンデロガ・改に届いた
どうやら近くを回遊している様で、艦隊はすぐにスカイラグーンに着いた
「棚町艦長。乗せて頂けるかな⁇」
「はっ。此方へ」
椎名達三人がタイコンデロガ・改に乗り、隊長とラバウル三人衆もタイコンデロガ・改に乗り込んだ
「私とトラックさん、ワンコ君はイージス艦に」
「はいっ‼︎」
「了解です‼︎」
三人がイージス艦に乗ったのを見て、俺もタイコンデロガ・改に乗った
操舵室に招かれ、俺は窓際に座った
《護衛空母、ガンビア・ベイⅡより空母タイコンデロガ・改へ。艦隊編成への介入を求む》
「此方、空母タイコンデロガ・改。了解、ガンビア・ベイⅡ」
《お兄ちゃんもいるの⁉︎》
「てっ、照月⁉︎」
ガンビア・ベイⅡからの無線から聞こえて来た声は間違いなく照月だ
「そこで何してるんだ⁇」
《照月、ガンビアさんに乗ってお餅食べに回ってたの‼︎榛名さんのお餅、美味しかったなぁ〜‼︎》
《貴様と違って照月は褒めてくれるダズルな》
「榛名もいるのか⁉︎」
《緊急指令ダズル。榛名も役に立つハズダズルよ⁇》
「すまん。手伝ってくれ」
榛名が居れば百人力だ
これ以上無い助っ人だ
「さぁ、柱島へ向かいましょう‼︎」
旗艦タイコンデロガ・改艦隊は柱島へと向かい始めた
タイコンデロガ・改に乗るのはあの日以来だ
相変わらずこの艦に乗ると気が引き締まる
気が引き締まると小便がしたくなるのが俺の性だ
「今日は横須賀がいないから静かでいい」
「嫁は嫌いか⁇」
「うるさいのは嫌いだな」
「基地で好き好き言ってるのにな⁇」
「隊長‼︎」
アレンと隊長と甲板から立ちションをしながら他愛の無い話をする
俺達はいつだってそうだ
空に飛ぶ前や、難しい任務の前は決まって明るい話をする
そうすれば、また帰って来れる
それが俺達のジンクスだからだ
《あ〜っ‼︎お兄ちゃんオシッコしてる〜‼︎》
《下品ダズル‼︎》
「うるせぇ‼︎ブッ掛けんぞ‼︎」
《そんなお粗末なモノで横須賀を泣かせてるんダズルな》
「うるせぇ‼︎」
…まだヤってないとは言えない
そろそろ、一度位抱いても良いのだろうか…
手を洗っていると右から声がした
「これが終わったら一度抱いたらどう⁇」
「アレン。お前また死亡フラグを…」
「なんだ⁇」
アレンは左にいる
「うるさくて悪かったわね〜⁇レイ君っ⁇」
「ぐっ…」
横に居たのは横須賀だ
「この空母を動かす権限持ってるのは私。分かる⁇わ・た・し‼︎」
わ・た・しと一文字言う度に顔を近付けて来る
「柱島に近付いて来た。本艦は柱島基地沖にて待機。艦載機は準備が整い次第、順次発艦‼︎」
「んじゃ、行ってくる」
「ちょっと」
「なんだよ‼︎」
「アンタはそっちじゃないわ」
嫌だと言おうとしたが、今日はフィリップじゃない
スカイラグーンには高速艇で来た
もし乗るとなったら、複座式のライトニングⅡだ
だが、横須賀はライトニングⅡの反対方向に引っ張って来た
横須賀に腕を引かれ、艦内に入り、どんどん下へと向かっていく
「艦載機に乗るか、ホバークラフトか…どっちがいい⁇」
艦内には数隻のホバークラフトがあった
高速艇程では無いがスピードがあり、申し訳程度の小型ロケットランチャーが付いている
「ほっ…ホバークラフトで」
「だと言うと思った。ホラ、行くわよ‼︎」
横須賀を後ろに乗せ、艦尾から出た
「アンタ艦載機の運転ヘタだもんね」
「だっ…黙って乗ってろ。舌噛むぞ」
「はいはい」
一足早く柱島に着き、他の連中が到着するのを待つ
「時計ブッ壊れたのか⁇」
横須賀は俺の隣で腕時計に耳を当てていた
「ん」
横須賀は背伸びして、その腕時計を俺の耳に当てた
何かの信号音が聞こえる…
「なるほど。生体反応か」
「万が一にいるでしょ⁇きそちゃんがくれたの」
「着いたぁ‼︎」
「よ〜し。一発かますダズル‼︎」
照月と榛名がガンビア・ベイⅡから降りて来た
榛名は降りるが否や腕を回し、ハンマーを手に取った
「待て待て待て‼︎」
「提督から基地をブッ壊す任務だと聞いたんダズル‼︎」
「照月は貯蔵庫のゴハンぜ〜んぶ食べていいって聞いたよ‼︎」
「まずは話し合いからだ。いいな⁇」
「先手必勝と言う言葉もあるダズル」
「ダメだ。勘違いだったら大変だ。多分、勘違いじゃないだろうがな…」
「なら行くダズル。まずはあの格納庫からダズル‼︎」
榛名は格納庫が並ぶエリアへと向かった
「あっ‼︎ちょっ‼︎」
「放っておきなさい。榛名ちゃんは口ではあぁいう子だけど、根は優しい子よ」
「知らねぇからな。後から泣くなよ⁉︎」
「照月は…その…」
「まずはお話、だな⁇」
「うんっ‼︎」
そうこうしている内に全員が着いた
「さぁ、行きましょう」
椎名が先頭で、連中が後を続く
執務室に入る少し前、俺はどうしても気になる事を聞こうとしていた
「レイ」
「ん⁇」
「私に何か聞きたい事があるね⁇」
「いやぁ。何であんなリストが手元にあるんだろうなぁ〜と…」
「ふふっ。すぐに分かるさ」
椎名はそう言って、執務室の扉を開けた
「失礼」
「何の用すか⁇」
執務室の提督が座る椅子には、太った男がピザを食べながらパソコンを弄っていた
「まず君に言う事がある…ちったぁ片付けろ‼︎」
その場にいた仲間内全員の頭に
”レイだ”
と、過る
「何なんすか⁇」
「君の基地を強制捜査する」
「はぁ⁉︎テメェ何処の権限で…」
柱島の提督が立ち上がろうとした瞬間、ジュニアと真田が日本刀に手を掛けた
「これは海軍総司令の権限で行う」
「だったらその総司令様を連れて来いよ‼︎」
「あぁ、すまない。私はいつも自己紹介が遅れてね。こう言う者だ」
椎名が差し出した名刺を見て、柱島の提督の顔が青ざめた
「二、三聞きたい事がある。君には此処に居てくれ。レイ、捜索はお願いします」
「了解っ。さっ、俺はちょっくらその辺見てくる」
「照月も行く‼︎」
男衆がバラバラに散り、俺と横須賀と照月は地下施設を見回る事にした
薄暗い地下施設に降りると、照月の長☆10cm砲ちゃんの頭部ライトが点いた
「よ…よし。何も出ない事を祈ろう‼︎」
生唾を飲み、照月の背後に隠れながら奥へと進む
「お兄ちゃん、オバケ怖い⁇」
「オバケなんかいない」
「照月、オバケ見た事あるよ」
「やめろ‼︎」
最近中途半端に照月が俺の脅し方を覚えたから怖い
「真っ暗だね…」
「ぐるっと一周したらマジ出るからな」
「あっ‼︎そうだ‼︎この前きそちゃんに貰ったこれで…」
照月が何かゴソゴソしている
「爆弾じゃないでしょうね⁇」
「爆弾じゃないよ⁇照月フラッシュ‼︎」
「眩しっ‼︎」
照月の前が煌々と照らされている
「照月のフラッシュさんなんだよ‼︎」
そう言う照月の手には、デカイ目の懐中電灯が握られている
「レイ。信号音をキャッチしたわ」
「嘘だろ⁇」
「生体反応ありよ。それも二つ…近いわ」
「そこにおるのは誰じゃ‼︎」
「でででで出たぁ‼︎」
一室から声がした
「内側からでは開けられん構造になっておる。そっち側から開けておくれ」
「レイ。開けて。生体反応はそこよ」
「大丈夫だよ‼︎お兄ちゃんに襲い掛かって来たら、照月がどし〜ん‼︎してあげる‼︎」
「う…い、行くぞ‼︎」
意を決して扉に手を掛けた
「すまぬ。助かった」
「やっと出れる…」
部屋の中には女の子が二人いた
恐らく、行方不明になっていた駆逐艦の子に間違いないだろう
「我が名は初春じゃ」
「私は長波」
「所属は⁇」
「妾は佐世保じゃ」
「大湊だ」
やはり行方不明になっていた二人だ
「提督は心配しとるかや⁇」
「当たり前だ。さっさと出るぞ」
「やべ…立てねぇわ…先行ってくんねぇか⁇」
長波はしばらく此処に居た為か、足が鈍ってしまい、立つのに時間がかかりそうだ
「ほらっ」
「へへ…悪いな…」
長波を背負い、また照月を先頭に置いて地下施設から出た
「長波様の胸はどうだ⁇柔っこいだろ⁇」
「…そうだな」
長波は俺の背中に敢えて胸を押し付けて来た
着痩せするタイプなのか…
結構デカイな…
「助けてくれた御礼だ。多めに押し付けといてやんよ」
「ありがたいこった…」
明るい場所に出て長波を降ろし、軽く二人の身体検査をする
「ここ数日、何か腹に入れたか⁇」
「いや…ここに拉致されてからは、妾は何も口にしておらぬ」
「私もだ。腹減ったぁ〜」
二人共頬骨がこけていた
「トラックさんに何か作って貰おうな」
「照月は貯蔵庫がいいなぁ〜」
「よし照月。貯蔵庫に行って、好きなモン食え‼︎」
「いいの⁉︎」
「俺が許す。行っておいで」
「行って来ま〜す‼︎」
照月は待ってましたと言わんばかりに一目散に貯蔵庫へと向かった
「凄い速さね…」
「照月は良く食べて良く動くからな」
二人を連れて執務室に帰ると、椎名さんが柱島の提督と話していた
「行方不明の子は確保したぜ⁇」
「我々も違法品を見付けた」
「私もだ」
「これです」
隊長、トラックさん、呉さん、それぞれの手から艤装が降ろされる
「南部式手甲銃…Fumoレーダー…散弾機銃…言い逃れはっ、出来ませんな」
椎名の目が艤装から柱島の提督に戻った
「で⁇」
柱島の提督が放った一文字で場が凍り付く
「で⁇コレを出したからなんですか⁇」
柱島の提督はあくまで白を切る
「君は違法なルート…つまり、艦娘を拉致したり、強奪をしてこれらの艤装を手に入れた…どう言う事か、分かるな⁇」
「さぁ⁇」
「あくまで白を切るのか⁇」
「知らない事をやったとか言われてもねぇ…」
「提督。お茶が入ったぜ…ふぁ」
この基地に唯一残っている艦娘”加古”がお茶を持って来た
欠伸をしている所を見ると、随分眠たそうだ
「加古。後頼むわ。コイツらにやってない事やったとか言われてさぁ」
「あいよ〜」
柱島の提督は加古に全てを任せ、俺達が一瞬目を離した隙に窓から逃げ出した
とは言っても一階なので落ちて死ぬ事は無い
「レイ、追うぞ‼︎」
「あ、トラックさん‼︎二人に何か栄養のあるモノをお願い‼︎」
「了解です。さっ、食堂に行こうね」
トラックさんは食堂に向かい、俺と隊長は柱島の提督を追いかけた