「お前だな⁇無人の艦載機を飛ばしたの⁇」
「ごめんなさい…どうしても、おじ様の力を見たかったの…」
「まぁいい。死なない程度には可愛がってやるさ」
彼女の頭を撫でると、嬉しそうな顔をした
彼女がまだ小さい頃に何度も会った事があるが、相変わらず撫でられると喜ぶ癖は治ってないみたいだ
「俺はちょっと風呂に入ってくる。たいほう、大人しくしてるんだそ」
「ようかんたべていい⁉︎」
「その前にご飯だ。みんなで食堂に行きなさい」
「行くぞ、たいほう」
「うんっ‼︎」
「私も〜‼︎」
ドアが閉められ、私と大鳳が残った
「…良い艦載機だ」
「震電改です。貴方の機体も、僚機も、良く熟練されています」
「そう、ありがとう」
「提督から、よく話を聞きます。私のおじ様はパイロットで、とても強いのだと」
「もう何年も前の話だ…」
煙草に火を点け、窓際に寄った
「海は…綺麗だな」
「えぇ、とても」
「空も綺麗なんだ。青くて、何も無い」
「海も同じです。青くて、遥か彼方まで水平線です」
「…いつか、海が狭くなる」
「海が、ですか⁉︎」
大鳳は驚いた顔をする
そりゃそうだ
海も空も果てし無く広い
それをいきなり、狭いだなんて言われたら…
「撃墜された時、空が狭かった…気を付けろよ。敵に攻撃するのは止めない。俺はしないだけだからな」
「…」
「ま‼︎そう深く考えなくても、嫌でもその内分かるさ。」
「は、はぁ…」
「さぁ、行こう‼︎今日は妖精達とはまかぜがお寿司を握ってくれてる」
「お寿司‼︎」
どうやら大鳳はお寿司が好きな様だ
食堂に入ると、武蔵の横でたいほうがお寿司を食べており、その前で舞ちゃんが食べていた
「たいほうちゃん、これは⁇」
舞ちゃんがお寿司を指差す
「おすし‼︎」
「これは⁇」
次は武蔵を指差す
「むさし‼︎」
「これは⁇」
再びお寿司を指差す
「おすし‼︎」
「これは⁇」
再び武蔵を指差す
「むさし‼︎」
「これは⁇」
3度目のお寿司‼︎
「むさし‼︎」
「これは⁇」
3度目の武蔵‼︎
「おすし‼︎」
「たいほうで遊ぶな」
「ははは」
「パパ、おすしおいしいよ‼︎」
「たいほうはどれが好きだ⁇」
「えびさんと、たまご‼︎」
「大鳳はどれが好きだ⁇」
「あ、えっと…ハマチとイカを…」
小皿に二つを乗せ、大鳳に渡した
「ありがとうございます。頂きます」
「大鳳、あ〜ん」
舞ちゃんはマグロを取り、大鳳の口元に持って行っている
が、大鳳は頑なに口を開けない
「や、やだ。恥ずかしいわ…」
「パパ、あ〜ん‼︎」
彼女を真似してか、たいほうは玉子を取り、私の口元に持って来た
「あ〜ん‼︎」
「おいしいね‼︎」
「美味しいな‼︎」
「フッフッフッ…私の提督はいつもこんな感じだ。あ〜んなど、何も恥ずかしくない‼︎」
「…あ〜ん」
大鳳は顔を真っ赤にしながら、舞ちゃんの取ったマグロを口にした